雲の向こう

風任せシャッター任せ

夏-穂高

2013-08-18 20:21:54 | 登山
お盆の連休を利用して北アの西穂から北穂まで縦走してきました。
普通なら新穂高温泉からロープウェイ利用だけど「ちゃんと下から登ろう!」という意見で上高地から直接西穂山荘に突き上げる物好きルートを選択。
容赦ない日差しの照りつけるなか、これ以上何も出ない程の大汗をかき足元を見つめながらの急坂をやっと辿り着いた西穂山荘の前はもうテントで一杯。

翌日は幕営用具の入った重いザックで独標~西穂~間ノ岳~奥穂へと続く長い岩稜歩きです。
最近は岩登りでなくてもヘルメット持ちの登山者が多いらしいけど確かにみんな色とりどりのメット被っていて気を付けていても先行者の落石や万が一の転倒でも防御となるのでそれは良いことだと思います。








地図上で見ると大した距離ではないのに何しろアップダウンが多くてゼイゼイ言いながら登ったと思えば勿体ないくらい思い切り下る。またまたキツイ登り。
ルートは不安定で浮き石だらけ。ハナからアンザイレンする岩登りの方がずっと安全な気がするこのルートに少しばかり山慣れた程度の登山者が入り込むのはあまり感心しない気がします。
穂高は断続的に岩の風化が進んでいるのでいくらルートを整備してもキリが無いのです。滝谷もかつて登れたP2フランケや第一尾根は崩壊してもう登攀出来ないしB沢の下降も相も変わらず危険だらけですから。

天狗のコルからの一気の登り。せっかくなのでジャンダルムに登ってから奥穂の頂上へ向かうと重荷を背負っての「馬の背」は気持ちがよくありません。記念撮影でごった返す頂上をさっさと後にして見下ろす穂高岳山荘を見てビックリ!「ありゃあ…天場は一杯だわぁ…」ビッシリと張られたテントの数。これでは通路でも便所の脇でも仕方なさそう…(T.T)






急な岩稜からハシゴを下り小屋の前に降り立つとプーンとキムチの臭い。
見ると何組もの集団が車座になって鍋を囲み顔を真っ赤にして酒盛りの真っ最中。ハングルらしき言葉で大声で騒いでいます。なんじゃコイツらは!
聞くところによると韓国人登山ツアーの集団が150人も来ているんだとか。
日本人登山者は隅に小さくなっている有様。
乾ききった喉を潤すべく小屋の受付でビールを頼むと「生」は既に売り切れ、韓国人ツアー客の買い占めだそうです。

コイツらのタチが悪さったら。
山道は広がって歩くし前から来ても絶対道を譲らないし登山道特有の「こんにちは~」を掛けても返事もしない。
とにかく自己主張が強くてルールとかマナーの類を全くわきまえないのです。





一緒に行った韓国の登山事情に詳しい仲間によると、韓国の人口は5000万人程ですが登山人口は日本の約二倍いるとか。なのに国内には2000m以下の山しかなく登山道もかなり奥まで舗装されていたりして日本のような大自然に触れるような登山は出来ないのだそうです。
なのでツアーを組んで有名どころにドッと押し寄せあの国民性を存分に発揮して散々顰蹙を買いながらも厚顔で山々の歩き回っているのだそうな。

ついこの間も中央アルプスで遭難事故を起こしその遠因に日本の対応を非難したあの感覚。電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも「み~んな日本が悪いニダ」の発想なんでしょうか。








でもその事情に詳しい仲間は言います。
「彼らを悪く言っちゃダメだよ。ルールとかマナーなど元々無いんだから。つまり国民性が違うんだよ、そこを理解しないと」
”郷に入れば郷に従え”と思うのが日本人の発想だけどそもそもそんなモノを持ってないのだから話の通じようが無いんです。人の振り見て我が振り直せ、を美徳と思うのは我々だけなのでしょうね。

そんなこんなで不愉快な思いを抱えつつ便所の香りが僅かに臭う小屋裏の天場で穂高の夜は更けていきました。
翌日は北穂まで行って涸沢に下山、その夜は徳沢で宴会して帰ることに。
これで一応穂高縦走の「格好」はついたけど岩登りをしない穂高もまた是良しの山行でした。






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