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同感です!~いだてん~

2019-12-15 20:34:30 | 歴史
<エンタメノート>#いだてん最高じゃんねぇ 数字より記憶に残る「クドカン」大河

12/15(日) 15:57配信 ・毎日新聞

NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」が15日放送分で最終回を迎えた。裏番組の「世界の果てまでイッテQ!」「ポツンと一軒家」が好調なこともあって、視聴率は低空飛行が続いたが、見続けた人にとっては、回ごとに、凝りに凝った見せ場があり、「神回」の連続を楽しむことができた。

 ツイッターではハッシュタグ「#いだてん最高じゃんねぇ」を付けた感想が多数書かれていて、見続けた「同志」の書き込みに「そうだったなあ」と納得しながら、1年間のドラマを思い出している。

 大河ドラマは時代劇がどうしても多くなり、近代を扱うのは異例なこと。しかも、戦前から戦後を描くとなると、戦争をどう表現するかに注目が行く。そして、それがエンタメ、ドラマとして成立するか、視聴者の共感を得ることができるか。そこが「いだてん」の目標だったのだろう。

 作者の宮藤官九郎さん、クドカンは、これらをすべてクリアにしていった。それだけではない。時代や登場人物が複雑に絡み合い、放送当初は、主役の金栗四三(中村勘九郎)や田畑政治(阿部サダヲ)の知名度が高くないこともあり、「難解だ」と批判された点が、実はこのドラマの妙であり、おもしろさであった。クドカンはじめ制作スタッフは、緻密にちゃんと計算していたのだ。それにはまった人たちの、ツイッターでの書き込みは、視聴率とは異なり、回を増すごとに増えていったような気がする。

 東京五輪・パラリンピックを控えての、このテーマ。ただ盛り上げるようなドラマになったとしたら、ちょっといやだなあと、放送前は思ってしまったが、クドカンにそんな考えはなかった。

 真面目に取り組み続けたアスリートの金栗四三、オリンピックをより面白いものにしようと挑み続けた田畑政治を通して、来年に向けて大騒ぎになっているけれど、オリンピックって本来何なのか、という大きな課題を視聴者に心地よく突きつけてくれた。まーちゃん(田畑)が政治家相手に孤軍奮闘する姿は、見ている側からは、今の状況とオーバーラップして、実に痛快でもあった。今、五輪に携わっている政治家は、「いだてん」を見ていただろうか。

 豪華な共演陣の活躍も楽しかった。中でも、役所広司さんが演じた嘉納治五郎は、講道館前に立つ治五郎像を見慣れていたせいか、世界に目を向けていた治五郎に気づかせてくれ、このドラマの中心的存在でもあった。治五郎や、まーちゃんのような人が、今、いれば、来年の五輪は大成功に違いないのだが、どうなのだろう。そう視聴者に思わせるまで、クドカンは計算していたのかもしれない。

 落語好きからすれば、ビートたけしの古今亭志ん生▽森山未來の志ん生の若い頃、長男・十代目金原亭馬生、次男・古今亭志ん朝、そして語りの一人4役▽豪華な当時の寄席のセットなど、たっぷり楽しませてもらった。

 久しぶりに、毎週楽しみな大河ドラマが終わってしまう。放送中に起きた「諸事情」で、そのままの再放送は難しいだろう。今月30日には総集編があるが、この1年間、ドラマの伏線を楽しんできただけに、どう編集するのか。そちらも楽しみだ。

 いずれにしても、まーちゃんの口調でいえば、#いだてんおもしろかったじゃん、#いだてん最高じゃんねぇ、の、数字より記憶に残る大河ドラマだった。