中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

福建路の「アマゾンクラブ」でアジアンな一夜

2005年12月28日 | 中華街の酒場
 福建路を横浜スタジアム方面へ向かうと大桟橋通りにぶつかりますが、その少し手前に広めの駐車場があり、奥に怪しげな倉庫が建っています。かなり古めかしい建物で、2階へ上がる外階段がついていて、壁には小さく「Amazon Club」とだけ書いてあります。
 一見しただけで、ただの倉庫でないことは理解できるはずですが、ここが何なのか、誰もが不思議に思いながらも確認できずにいる、中華街の中でもかなり怪しげなスポットです。アーチストのたまり場だとか、会員制のクラブだとか、ひどいのになるとSMクラブじゃないかとか、いろいろな憶測が乱れ飛んでいます。
 でも、ここ「アマゾン・クラブ」は、れっきとしたダイニングバーなのです。それも、中華街のハズレという場所にぴったりな、アジアンテイストを味わえるまともなお店です。今日はここで忘年会でした。

 入り口は2階。隠れ家的バーらしく、扉には鍵がかかっており、ベルを鳴らして入れてもらいます。中はかなり暗いです。ライターの火か携帯電話のバックライトでもないとメニューが読めないほどです。天井は5m以上あろうかというくらい高く、その広大なスペースをさらに上下2階に分けています。
 マッチの灯りを頼りに読んだメニューには、ベトナム、中国、イタリア、メキシコ、韓国、そして日本の料理が並んでいました。アジアンというよりも無国籍に近いでしょうか。写真はミミガーのテリーヌ。沖縄とフランスが合体したような一品です。
 アマゾン・クラブは店自体が隠れ家的存在ですが、それ以上に隠れているのがトイレ。始めて来店したお客は、まず一人ではトイレに入れないでしょう。どこにあるのか分からないというよりも、開け方が分からないのです。

 ドアを開けるための取っ掛かりが見当つきません。私も先にトイレへ行った人から聞きだし入ることができました。
 ドアを開けるスイッチは、なんと! このミシンに隠されていたのです。だいたいトイレの前にミシンが置いてあるなんて、「ん?」と思わなければいけません。勘の鋭い人は自力で開けていました。
 馬のようなミシンの背中から立ち上がっている鉄の棒を見てください。これを押すとドアが開くのでした。

 さすがアマゾンクラブ! 料理以外でも楽しめます。
 同店の歴史がホームページに出ています。それによると、1988年、山手駅ガード下の奥まった住宅地にある一軒家を改造して始めたようです。本物の隠れ家として著名人が多く訪れていました。
 1998年5月、原因不明の火災により全焼し閉店。その後、現在地で再オープンしています。
 しかし、今また移転の話が持ち上がっています。ここが再開発されるのでしょうか、2006年8月末日をもって一時閉店する予定だとか。9月2日にはクローズドパーティーが開催されるという案内が出ています。
 
横浜中華街探偵団のホームページ「ハマる横浜中華街」へ 

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