最近、ランチを食べに行くことが多くなった「杜記別館」。われわれ探偵団は毎週火曜日に、ここの路上黒板メニューをチェックしている。 580円ランチでは割りと一般的な料理が提供されているのだが、680円以上のメニューとなると、ちょっと珍しいものが出ているからだ。 先日食べた干拌麺をはじめ、水煮肉片、重慶炒飯、烤魚(焼き麻辣魚)など、普通の中華料理店のランチではほとんど見かけない料理を食べることができる。 ずうっと以前、ここは「錦江飯店」という名の庶民的で美味しい店だった。それがいつだったか、「杜記」と融合したような「新錦江」となり、その後「杜記」の2号店という位置付けを経て現在に至っている。 刀削麺がメインのような店だったのを四川料理中心に変えたことから、「杜記別館」はますます進化したようである。 この日、注文したランチは“四川燃麺+白飯”。 燃麺? 燃える麺? 火がついて燃えながら出てくるのか? それとも口内が燃えるほど超辛いのか? メニューの下には日本語で、こう書いてあった。 “四川風ひき肉と芽菜混ぜる麺”。 芽菜(ヤーツァイ)というのは四川省名産の漬物のことで、これのみじん切りとひき肉のほか、野菜や細かく砕いたナッツを胡麻油、唐辛子、辣油などとあえて麺の上にトッピングしてある、これを燃麺というのだ。 全員を一気に混ぜ混ぜすると、こうなる。 担担麺汁無しバージョンのようなものだ。それほど辛くないと感じたので、ガンガン食べていくと、やっぱり後半は汗が噴出してきた。 辛~い。 そして最後には、ひき肉+芽菜+その他の具がドンブリの底に残ってしまう。でも、これを白飯に乗せて食べると2品目が出てきたような錯覚に。当然、これも美味しい。 ところで、いろいろなホームページや店頭のメニューなどを見ていると、「タンタン麺」の表記には「担担麺」と「坦坦麺」の二つがあることに気づく。メニューを分類調査したわけではないのではっきりしたことは分からないが、どちらというと後者の表記の方が多いような感じだ。 で、試しにグーグル検索してみた。結果は次のとおりである。 (1)坦々麺 1,290,000件 (2)担々麺 896,000件 (3)坦坦麺 616,000件 (4)担担麺 342,000件 やはり「坦」を使用している割合が高い。この「坦」という文字には「平ら」という意味があるので、坦坦麺の表記だと、これは「平打ち麺」ということになってしまうのではないだろうか。 一方の「担」。こちらには「かつぐ」という意味がある。だから担担麺の表記だと、これは「かつぐ麺」となる。 もともと「タンタン麺」というのは、清朝時代に天秤棒で担いで売り歩いていたという。四川省では現代でも、そんな販売人がいるそうだ。 ちなみに日本でも、江戸時代には蕎麦・うどんを天秤棒で担いで移動販売をしていた。 このことから考えると、「タンタン麺」は担いで売り歩く麺、すなわち「担担麺」ということになる。しかも、天秤棒にぶら下げて歩くとなると、ブラブラ揺れるので、汁無しの麺の方が軽くて運びやすい。 だから担担麺といったら汁のない麺が原型なのであろう。 今回、「杜記別館」で食べた「燃麺」は、もしかしたら担担麺の本来の姿に近いものなのかもしれない。 こちらは「杜記別館」の担担麺。汁あり480円! スープがうまい。 カウンター上に置かれた香辛料や漬物(?)。赤いキャップの容器には大根・人参・ニンニク・唐辛子が入っている。中のものがときどき動くところを見ると、内部では発酵しているみたいだ。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね 「ハマる横浜中華街」情報はコチラ⇒ |
私はメニュー看板の通り小籠包とのセットにしましたが、食べ進むにつれ具が残り、ご飯に変更しておけば良かった、と思いました。
大変美味しかったのですが、ただの大粒フリカケ具乗せ麺という気もしなくもなく、何かもう一ひねり。
私もその位置に座りましたが、待つ間眺めるだけでくしゃみが(笑。
新錦江になった直後と、今の内容が一番好みです。
最近の「混ぜる麺」系はいろいろ楽しいです。
シンプルですが、忙しい昼時にはこういうのがいいですね。
>麺に絡みづらく、意識しながら食べても具が残ってしまいますね
そうなんですよね、トロミでもあれば絡んでくるのですが、あの状態だとどうしても漏れてしまいます。
それと、なんだか華やかさがないのが、ちょっとね。
刀削麺をやめてから、だんだん良くなってきました。
それと、たしかに「新錦江」時代も良かったです。
ここと「獅門酒楼」はほぼ向き合っているので、
毎週、2軒のメニュー調査が楽なのがいいよね。
点心をゴハンに替えましたが、物凄い量となり
それ故、辛い具も完食。燃え尽きました。
また燃え尽きたいです。
情報ありがとうございます。
燃麺もいいですが、私は干拌麺のほうが好きです。
最近はほとんど登場しませんけど。