スローな生活 in富良野

富良野の陶芸家 恒枝直豆 
楽葉窯のブログです。
備前の土を富良野で焼きながら
マイペースに過ごしています。

雨?

2007-11-26 | 日記
今日は雨でした。この時期に雨ですか。先日は大雪でしたが、この雨で屋根の雪は落ちてきて、半分以上溶けてます。何なんでしょうかねえ この天気。明日 倉敷に向けて出発します。日中に移動するつもりなので路面は たぶん大丈夫でしょう。
向うは暖かいかな?

帰省予定

2007-11-24 | 日記
あ、来週 仕事で倉敷に向けて 帰省します。
と言っても、4日間くらいのタッチ&リターンですが・・・

一応 滞在は 11月29日~12月2日の予定です。まあ あちこち行くかもしれないので、倉敷の恒枝陶芸店に居るかどうかは分からないのですが。
もちろん日本海をフェリーで移動します。揺れなきゃ良いのですが・・・


眠気と迷い

2007-11-24 | 日記
シリーズ最終の4週目「眠気と迷い」です。

窯焚きのパチパチという薪のはぜる音は心地いいものですが、これが約一週間焚き続けると疲れから眠くなってしまいます。
私の使う粘土は岡山・備前から持ってきているものなので、釉薬をかける事は無く、薪を燃やした時に出る煙が窯の中を流れて作品に積もっていきます。その積もった灰を溶かして景色が付きます。窯焚きの焚き方次第で良し悪しが決まる大切な作業です。
窯焚きは3人で昼夜を交代しながら焚いています。焚き始めてしばらくは薪の風呂釜を焚くような、のんびりした作業が続きますが、最終日には窯の前や横から薪を入れて、温度を決めていく一番重要な作業が待っています。それまでに積もった灰が固体から液体に溶ける瞬間を見極めるのに、あと5分焚くのか、もうレンガを詰めて火を止めるのか迷う時もあります。
「菊練り3年・ロクロ8年・窯焚き一生」なんて備前時代の師匠に聞かされていましたが、今になって「その通りだなあ」と窯焚きの難しさを実感しています。菊練りは粘土を練る作業、ロクロは粘土で形作る作業で、一生懸命していれば自然と身につくものですが、窯焚きは炎が相手で、毎回窯に入る作品も違えば薪の湿気具合も違うので、炎の流れも毎回変わってきます。炎と毎回真剣勝負ですが、反省する場所も毎回出てきます。
窯焚きが終わると窯出しまで4日くらい冷まします。その間が私にとっては一番落ち着かない日々です。あの時の迷いはどう作品に影響したのかと考えてしまいます。試験結果を待っているような感じでしょうか。


急かされる秋

2007-11-24 | 日記
シリーズ3週目「急かされる秋」です。


備前焼の里、備前市伊部から富良野に独立して7回目の秋を迎えています。陶房の窓から見える白樺は黄色く色付き、芦別岳の山頂には雪も見え始めています。
「あの雪が降りてくるまでには窯焚きを終えないと」と雪に急かされるように、ロクロの前に向かう作陶の日々が続いています。私の窯は薪で約1週間焚き続ける約10mの穴窯で、窯場には農家で使われている格納庫「D型ハウス」を使っています。ですから、窯場は外とほぼ同じ環境。あまりに寒い気温になってから窯を焚くと、窯に近づくと汗ばむ熱気、少し離れると寒すぎる気温で、体力がすぐ無くなってしまいます。早く窯を焚きたいのですが、窯がいっぱいになる位の作品を作るには約3ヶ月かかる。毎年この急かされる感じをどうにかしたいと思うのですが、妻からは「どうしようもない」と言われています。
そんな私の楽しみは、たまに行く釣りです。自転車ですぐの所にある小さな川にバケツと竿とちょっとのミミズを持って行きます。ニジマス、イワナなどが釣れますが、2匹も釣ると帰ります。その日の夕食には上っているという訳です。
「竿を垂れて釣ろうとしている時のこの時間は、ロクロに向かっている時と似ているなあ」と思ったことがあります。人から「一日中、ロクロの前に座っていて、何を思いながら作っているのですか?」と問われることがあります。ロクロの前に座っていると、「目の前の土で上手く引こう(作ろう)」としか思っていなくて、刻々と変わる形を目で追いながら整えていく作業に集中し、何も考えていないことに気付いたのも釣りをしながらでした。
芦別岳の雪が里まで降りてくる頃には、窯焚きと釣りのシーズンが終わりを迎えます。

手を盗む

2007-11-24 | 日記
シリーズの二週目「手を盗む」です。

「おまえ、今日は先生な」と言われたのは、備前焼作家の弟子を始めて1週間くらいたった日のことでした。もちろん陶芸を始めて1週間。それまで陶芸教室や体験などには行った経験も無く、要するに素人ですね。そんな私がキョトンをしているのを見て、師は「今日は体験教室の人が20人くらい来るから、お前も先生だからな」と言って支度を始めました。慌ててついていきましたが、頭の中は真っ白。もうどうなってしまのでしょう。
この日の私は伝言ゲーム。生徒さんから問われたことを師に伝え、師から聞いたことを生徒さんに伝えるような感じだったことを覚えています。
陶芸家の弟子の仕事は、基本的には「整理整頓」です。地面の下から掘られた粘土の原土を粘土に調整して整理したり、粘土で師が作れるように準備したり、作ったものを棚に順番に整理したり・・・・挙げていると、きりが無いですね。
その仕事の中で、一番重要なのは「手を盗む」ことです。弟子をしていても、仕事の中では、師から「作る」ことについて教えてもらうことはありません。師が作陶している時に、斜め後ろから師を見て「ああして作るんだ」と手順を覚えます。夕方まで仕事をして、そこから自分の練習に励みますが、その時に、昼に覚えたことを自分の手で試してみて、上手くいくかを覚えていきます。「教えてもらう」と、その作り方以上には上手くなれないからです。
陶芸家として独立した今では、なかなか友人の陶芸家の仕事場に行けなくなりました。仕事場を見たり粘土を見たり、作品を見たりしただけでも、その人の仕事ぶりが分かってしまいます。その人と同じものを作る訳ではないのですが、自分が同じように見られている時のことを考えると、何だか悪い気がします。

この茶碗の中でどれがいい?

2007-11-24 | 日記
実は先月 某新聞社のエッセイを依頼されていました。
10月の毎週1回の4回シリーズ。初めての経験で面白かったですが、「気軽に」と言われましたが、ブログのように気軽にはいかないものでした。



シリーズ一週目「この茶わんの中でどれかいい?」です。

「この茶わんの中でどれがいい?」と母から聞かれたのは、私がまだ陶芸家になるとは思ってもいなかった大学生の頃のことでした。
私の実家は岡山県倉敷市で備前焼と倉敷の焼き物酒津焼を扱う陶芸店を営んでいて、ショーケースの中にある値札のついていないいくつかの抹茶わんを指差して聞いてきた。そんなに深い意味はないような軽い口調の聞き方で、私も陶芸の予備知識はなく、なんとなく指差してみたのですが、母から出た言葉は「つまらない男だねえ」でした。何が悪かったのかも分からず、軽い口調で聞いて来たのかと思っていたのに、何か私の人間性まで否定されたようで、頭にきたのは今でも覚えています。今思うと、確かにつまらない方を指差していたのですが。
この時はいいものとそうでないものの差が私の中には無いことに気付かされました。確かに価格を見るとかなりの違いがあり、「どうしてこんなに値段が違うの?」と聞き返すと、母は「値段が高いからいいものと言うことではなくて、多くの人の好み近いと言うことかな?人柄も出るしね」だそうです。 それからでしょうか、「好み」という自分の中の価値観に気を使うようになっていったように思います。
今はモノ作りをする側の立場になっていますが、ようやく曖昧だった「好み」も今ではハッキリと指差せるような気がします。
「いいものとは何だろう?」と自問自答しながら次の形へと移っていく作業は、楽しくもあり苦しいものですが、自分探しに似ているようにも思えます。

雪を食う

2007-11-24 | ナオミチ
すっかり 雪景色になりました。今日は久しぶりに除雪をしなくてもいい日でした。そして、ナオミチの水も汲んでおかなくなりました。汲んでおいても凍ってしまうので、水はあげません。
あ、でもご心配無く。ナオミチは新雪に口を突っ込んで雪を食べて水分補給しています。もう少し積もったらナオミチの家も冬使用にしないとね。

薪ストーブの恩恵

2007-11-21 | 日記
陶芸の窯があるD型ハウスには、今までストーブが無く、秋の窯出しはいつも「寒い寒い」と言いながら作業していましたが、今回 薪ストーブを設置したので、ある程度快適に作業を進めています。その恩恵の一つがこれ。焼き芋です。
アオと奪い合うように食べてしまいました。

気が付くと 大雪

2007-11-21 | 日記
「今日はずっと降ってるなあ 明日も雪かなあ」と寝たのは一昨日の晩。
朝起きてみると こんな感じでした。

今季初の除雪 そして除雪機出動。今回の湿った雪は 重くて重くて。
こんなに降らなくても 思ってしまいました。
この雪はいつまで続くんでしょうねえ?

気が付くと雪

2007-11-18 | 日記
今日は寒いなあ と思っていると。真っ白でした。
例年なら もう何回も雪が降っている頃なんでしょうけど いざ降られると「ついにやってきたなあ」と言った感じになります。 
特に車の運転には慎重になりますね。
新聞によると 明日は最高気温がマイナス3度。最低気温はマイナス6度。
寒いですよ。今週はずっと雪マークになっていて、そんなに降らなくても と思ってしまいます。