残念ながら私は2つ穴のSPDペダルを利用しているので、3つ穴のSPD-SLに比べるとシューズは重たくなってしまうのです。SPDはMTBやグラベルといった悪路での走行を考慮してソールやアッパーがどうしても厚手になるためです。今季購入を予定しているDMTのKM30も285gでクリートを装着すると300gを超えてしまうのです。
確かにケイデンス80rpmでも1時間で4,800回、4時間なら19,200回も足を回すことになるので、少しでも軽いシューズの方が楽という理屈ではあるのですが、ランニングと異なり、クランクを通して踏み込んだ反対側の足が押し上げられる自転車では慣性も働くので、シューズの重さはあまり気にならないというのが実感です。
ビンディングシューズの場合は重量よりもフィット感が大切だと感じています。ランニングシューズの場合はつま先が1㎝余裕があっても問題はないようですが、ビンディングシューズではそうはいかないのです。ランニングシューズはアッパーが和らいので紐で締め付けても問題がないのですが、ビンディングシューズはアッパー素材が柔らか過ぎると、引き足で力が逃げてしまうのです。
一方でアッパーが硬過ぎても、足が圧迫され痛みが出たりします。ビンディングシューズの難しさはそこにあるのです。また、海外メーカーの多いビンディングシューズは欧米人の足をベースに作られているので、サイズが同じでも甲高の日本人には合わないケースもあるのです。
日本のメーカーSHIMANOには甲高の日本人向けのW(ワイド)サイズを展開していて、私の足にはSHIMANOのシューズが一番フィットしているような気がしています。近年はサイクルヘルメットにはAF(アジアンフィット)モデルが増えて来ていますが、シューズにはSHIMANOのWサイズがあるだけなのです。
今季購入を予定しているDMTはフルエンジニアード3Dニットアッパーという特殊素材を使用しており、フィット感が抜群でした。ポガチャルが使用している軽量のPOGI'SはBOAではなく紐ですが、しっかりと締めてもつま先のアッパー素材が伸縮性が高く、足をやさしく包み込んでくれる感じでした。