CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

明治という時代を考える(4)

2025-02-15 14:03:26 | その他
 西南戦争までは日本国内の戦でしたが、そこからわずか四半世紀でこの国は他国への侵略を始めることになるのです。経済的発展によって「先進国」になるということは、日本に限らず、帝国主義化して植民地を収奪し、植民地分割戦争を行なったことと同義なのではと考えざるを得ないのです。

 日清戦争に勝利したものの三国干渉で遼東半島の権利を失い、ロシアの南下が始まります。シベリア鉄道の延伸で一機に韓国まで手中にしようとしていたロシアとの交渉が上手くいかず、已む無く開戦に至るというのが「坂の上の雲」に描かれている時代の流れです。ここにも韓国という国が絡んでいるのです。当時は李氏朝鮮と呼ばれていました。

 1894年の日清戦争後に結ばれた下関条約によって李氏朝鮮は清王朝を中心とした冊封体制から離脱し、形式的な独立や独立国家の実質的な地位を得ることになります。これにより李氏朝鮮は1897年に国号を大韓帝国、君主の号を皇帝と改め、以後中国大陸の影響下から離れるのですが、李氏朝鮮は露館播遷などロシア帝国の影響下に入ることを選んだため、南下政策を危惧してロシアと対立していた英米の日本支持が強まる結果をもたらしたのは確かでしょう。ただ、韓国を巡る問題に関して「坂の上の雲」は必ずしも史実に忠実とはいえないようです。

 日清戦争によって韓国の独立という目的は果たされたかに見えたのですが、今度はロシアに接近し、結局、日露戦争後に日本は韓国を併合してしまうのです。西郷隆盛の征韓論が通っていたら韓国という国はどうなっていたのでしょう。韓国の釜山は対馬からわずか50㎞という距離にあります。江戸時代までは遠い国でしたが、明治という時代になり蒸気船が建造されると、あっという間にその距離が縮まってしまったのです。現在、日清・日露戦争は日韓併合と満州進出を目的としたものと考えるのが多くの歴史家の見解になっています。これは明治政府による侵略戦争と断じる歴史家もいるのです。そうした視点が「坂の上の雲」には欠けているのは事実でしょう。司馬遼太郎はあくまで「国土防衛のための戦い」として日露戦争を描いているのですから。


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シマノが下位コンポを統合(3)

2025-02-15 08:30:51 | 自転車用品
 シマノはこれまでは豊富な製品ラインナップと価格の安さで多くの市販車にアセンブルされていたのですが、近年は値上げ続きで、安さというメリットが無くなってしまったのです。このままでは市場をMicrosiftに奪われるかもしれないという危機感がシマノにはあったのかもしれません。カンパやSRAMに比べればシマノの製品は低価格ではあるのですが、それはあくまで上位グレードでのことで、販売台数の多い下位グレードではライバルはカンパでもSRAMでもないのです。そもそも、カンパやSRAMには下位グレードの展開が無いのですから。

 これまで独占状態だった下位グレードのコンポーネント市場でシマノは苦戦し始めます。おそらく、シマノはMicrosiftに学び、中位以下の製品グレードを統一し、オンロードとオフロードで共用出来る製品を作り始めることになったと考えています。また、販売台数が急増している電動アシスト自転車に搭載することも視野にいれているのでしょう。CUSEとESSAはこれまでのMTB用のモデルDeoreからTOURNEYとロード用のTiagraとSORAを統合する製品になっていくと思われます。生産コストの削減が最大の目的だと思われます。人件費や資材の高騰で製品の値上げはやむを得ない傾向ですが、上位モデルはともかく、中位以下のモデルには値上げの限界があったのでしょう。

 個人的にも10万円以下の自転車にシマノのパーツがひとつも無くなるというのは寂しい気がしていました。オンロードでもオフロードでも使用可能で8~11速まで対応可能なESSAの登場で、10万円以下のバイクにもシマノのコンポが戻ってくるはずです。但し、ESSAのフロントはシングルのみの展開なので、フロントWはCUSEという選択肢に限られることになりそうです。CUSEと105のコンポーネントとしての価格差は1万円程度なので、CUSE搭載のバイクは10万円を超えてくるかもしれません。


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