GIANTの2013年モデルの展示会が日本でも開かれましたが、大幅なモデルチェンジはありませんでした。GIANTは昨年大幅なモデルチェンジをしていますので、他メーカー同様、同じ仕様で価格を下げる方向にシフトしているようですが、元々コストパフォーマンスが高かったGIANTにとっては、むしろ逆風になるような気がしています。
好例がTCR ADVANCED0とPINALLERO PARISの完成車価格の比較です。共にULTEGRA仕様の完成車ですが、価格は共に399,000円。確かにTCR ADVANCED0はULTEGRAのDi2を搭載していますが、フレーム的には東レの50HM1.5Kカーボンを使用しているPARISの方が断然上と見るのが妥当でしょう(同じ非電動ULTEGRA搭載のTCR ADVANCED SL4はPARIS完成車と同価格)。フレームを取るかコンポを取るかと考えれば、私なら迷わずフレームを重視します。コンポなら後から容易に交換が可能だからです。PINALLEROとGIANTの完成車価格が単にコンポの価格差にまで詰まってしまったと私は考えています。
確かにフラッグシップモデルのTCR ADVANCED SLとDOGMA 65.1 Think 2の価格をフレームセット・ベースで比較すれば294,000円と449,000円と開きがまだあることは事実ですが、PARIS(299,000円)とならわずかに5千円の差なのです。
GIANTは11速になった新型DURA ACE搭載モデルを強調しているようですが、来年からSRAMの代理店契約がなくなる為の苦肉の策としか思えません。他メーカーもフラッグシップモデルは全て新型DURA ACEにしてくるはずですから。新型RED搭載のTCR ADVANCED SL2が唯一のSRAM搭載モデルとなります。かつてのGIANT+SRAMのスペシャルエディションの姿はもうどこにもないのです。
唯一、2013年モデルで評価する点を挙げるとすればTCRのADVANCED SL4以下のモデルがようやくコンパクトクランクを採用したことと、TCR ADVANCEDにラボバンクカラーモデルが登場したくらいでしょうか?他メーカーが価格を大幅に下げてきたことで、世界の巨人は2013年以降は苦戦をしいられるのではと考えています。
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