この融合にはいくつかの理由があります。3年ごとに1台の自転車をアップグレードすることは、4年ごとに2台の同様の自転車をアップグレードするよりも開発費が抑えられます。また、メーカーは勿論、それらを在庫する必要がある販売店、そして私たち最終消費者にとっても頭痛の種が減ることになるのです。
一方、コルナゴは必ずしも大手ブランドと同じ製品サイクルに縛られているわけではありません。純粋なエアロロードがラインナップになかったことがその証左です。Y1Rsはそんなコルナゴ初のエアロロードバイクなのです。
今後、エアロロードを製品ラインナップに持たないメーカーが、膨大な開発費をかけてまで生産するのかという疑問が残ります。勿論、ヘッドチューブ周りや専用ハンドル、チューブの形状などエアロ化は進むでしょう。コンチネンタルはタイヤにもエアロ効果を持たせた製品を発表している状況なのですから。エアロ化の波は止められませんが、バイクメーカーが膨大な開発費を投じてまで、200万円を超えるようなバイクを作っても量販は難しいと考えているのです。今後はハンドルやホイール等のパーツのエアロ化競争が益々激化して行くはずです。
エアロ性能と軽量のクライミング性能は、一見相反するもののように思えますが、UCIの重量規定の中で両者のメリットを融合することが可能なら、ロードバイクはそちらの方向へ進んで行くのではないでしょうか。それがメーカーにとっても私たちユーザーにとってもメリットが多いと考えているのです。TT専用バイクを持つコルナゴは、エアロをさらに発展させる余地がまだあると考えていたのでしょう。一方、スコットのように超軽量丸管デザインの道をたどる他のブランドが今後どう出るのかには注目です。
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