いち早く風洞実験を取り入れたスペシャライズドはエアロが得意で、軽量化も得意です。この組み合わせは競争上の優位性で、今後もそれが変わるとは思えません。V4Rsのようなフレームでエアロバイクに勝てるのに、なぜわざわざ重たいバイクを作る必要があるのでしょう。コルナゴのY1Rsがその疑問に答えてくれるのでしょうか?おそらくUAEチーム・エミュレーツもヴィスマ・リースアバイクのようにエアロと軽量バイクを使い分けることになるはずです。
Cannondaleはエアロ化した第4世代のSupersix EVOを発表したにもかかわらず、第3世代のSupersix EVOも製品ラインナップに残しています。重量のあるSystemsixは今後TTやトライアスロン用としての位置づけになると思っています。これだけエアロロード全盛の時代にあっても、軽量ロードは人気が高いのだと思います。メーカーとしても軽量バイクを残しておきたいのは、先に書いた融合の元になるからでしょう。
GIANTもPropelというエアロロードを持っていますが、昨年、TCRをモデルチェンジして来ました。今後TCRは山岳ステージ用の軽量モデルの位置づけになって行くのでしょう。Propelはエアロロードバイクの中でも重量があるため、登りでの軽量バイクがGIANTには必要だったのでしょう。いち早くエアロロードを発表していたGIANTですが、最新のエアロ技術では一歩後れをとっているようです。世界最大の販売台数を誇るメーカーですが、研究開発費が少ない印象を受けます。
一番悩ましいのがLOOKのようなフレームビルダーでしょう。エアロ化はフレームだけではなしえないのですから。また、エアロ化には風洞実験等の膨大な研究開発費が必要で、ある程度資金力がないと難しいという現実もあります。
イネオスの不振で近年はあまり目立ちませんがピナレロもDOGMA Fがフラッグシップモデルです。クリス・フールムの活躍を支え続けたメーカーですが、TTやトライアスロンバイクのBOLIDE F TTやTRのエアロ技術がDOGMAに上手く落としきれていない感じがしています。ピナレロは軽量化に弱いメーカーなのかもしれません。
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