今日は片山津温泉のおはなしをご紹介します。
↑浮御堂 ↑地下70mから湧き出る”源泉”
片山津温泉の歴史は、柴山潟からわき出た温泉を水と分ける苦難に満ちた
物語でもあります。そんな片山津温泉に、とっても不思議な伝説がありますので、
ご紹介します。
「片山津の伝説・竜神と娘」
柴山潟が今よりもずっと大きく、片山津の村がとても貧しかった時代のお話しです。
いつしか柴山潟にはとてもおそろしいおろちが棲むようになっていました。
夜中になると村人を襲ったり、近くの家を荒らすのもしばしばでした。
困り果てた村人たちは「なんとか村をお守りください!」とお薬師さまにお参りをかさねた
のです。そんなある日、一人の大変美しい娘が柴山潟のほとりに倒れているのが
見つかりました。村人たちはこの美しい娘を一生懸命に看病しましたが、不思議なことに、
その娘の姿が夜になると見あたりません。娘はいつのまにか柴山潟のほとりに来ていた
のです。「あぶないっ。あんなところにいたら、おろちに食べられてしまう!」村人たちが
そう思った瞬間です。突然おろちが大きな口を開き、湖面から姿を現しました。
しかし娘は逃げることなく、手に持つ琵琶をかき鳴らし始めました。その音色はそれは
それはうっとりするもので、あの恐ろしいおろちの顔つきまでやさしくなったそうです。
そのときです。娘が大きな声でおろちにむかって叫びました。
「おまえは今、生まれ変わった。おまえは今日から竜神となって、片山津の村人を守れ!」
そう言うと娘は天へ、おろちは水中へと消え、二度と姿を現しませんでした。
その後、片山津には温泉が発見され、片山津は北陸屈指の温泉街へと発展しました。
柴山潟にある浮御堂と竜神像は、片山津の人々の娘への感謝の印として建てられた
そうですよ。(情報ビジネス科課題研究『実高ふれ愛隊日記』より)
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