Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

佐藤 康光 棋王が制し、1勝1敗のタイに…/『第33期 棋王戦 第2局』

2008-02-24 12:09:00 | 将棋
今月13日から開幕した、今年度最後のタイトル戦となる『第33期 棋王戦』。

その第2局が、昨日、石川県金沢市で行われました。

昨年の第1局が山口県岩国市で行われ、主催の中国新聞社が創立115周年ということで、先手番となった佐藤 康光 棋聖(当時、現・二冠)がリップサービスで…

「先手番を持ったら、中国新聞社が創立115周年ということにちなんで115手で勝ちたい」

と前夜祭で語ったその通りに、115手で勝利を収めたという「ドラマ」がありました。

今期の第2局は、北國新聞社が、昨年の中国新聞社同様に創立115周年
しかも、この第2局は、佐藤 康光 棋王が先手番ですので、再び「同じドラマ」は起こるのか…そんな興味も持って勝敗の行方を気にしていました。

観戦は所用があってできなかったのですが、結局、先手番の佐藤棋王が、133手までで挑戦者・羽生 善治 二冠を敗って、1勝1敗のタイに持ち込みました

先ほど、棋譜を確認したのですが、本局を簡単に振り返ってみます。

戦型は、先日の『王将戦 第4局』と同様、後手ゴキゲン中飛車の、先手が『丸山ワクチン』『佐藤新手』での対応になりました。
3手目に佐藤棋王が居飛車の態度をしましましたが、オールラウンド・プレーヤーの挑戦者・羽生二冠の採用した作戦は、『王将戦 第4局』に敗れた久保八段と同じ『ゴキゲン中飛車』とは…。
しかも、向かい飛車に展開するところまで、「負けた側」を羽生二冠が持った格好です。ちょっと驚きましたね。

それに対して、先手の佐藤棋王は、銀冠に囲いました。

ところが、先手が銀冠を崩し、後手が△4四角と決戦を挑んでからは、第1局に勝るとも劣らない攻守が入れ替わる壮絶な戦いでした。
本局では、後手の羽生二冠が先手玉の寄せ方に誤算があったようで、最終盤に佐藤棋王の方に勝利の女神が微笑んだ感じです。
持ち時間が少ない1日制のタイトル戦ですが、序盤2局はいずれも内容の濃い将棋だったと思いますね。

棋譜を拝見しながら「手に汗握る」感じで、トップ棋士同士の対局ならでは…でした。



図は投了図ですが、先手玉は、何枚駒を渡しても、積まない場所へ逃げ込んでいるようです。(後で並べてみますが…。)

五番勝負で第1局、第2局共に壮絶な戦いで、しかも攻守が目まぐるしく変わる将棋でしたので、タイトルの行方は全く分かりませんね
一気に、素晴らしいシリーズになった気がします。


佐藤棋王が、合口の悪い羽生二冠相手に、ディフェンディング・チャンピオンの貫禄を示す形で最終的には、防衛に成功するでしょうか…。
それとも、最近ちょっと不振の羽生二冠ですが、この勝利で流れを取り戻し、第一人者の貫禄をまだまだ示し続けるという執念で、最後には佐藤棋王を倒して本タイトルを奪取し、再び三冠を保持することに成功するでしょうか…。


第3局は、3月8日に、新潟県新潟市で行われます。


1勝1敗で、序盤2局が内容が良かっただけに、第3局が『第1局』のような感じになりそうです。
タイトルの行方に、興味は尽きませんね

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