昨日から、神奈川県箱根町を舞台に始まった『第57期 王将戦』の第5局。
2日目の今日、勝敗が決しましたね。
結局、112手まで、羽生 善治 王将が、挑戦者・久保 利明 八段を敗って、本シリーズの成績を4勝1敗として防衛に成功。王将位の4連覇を達成しました。
本局は、最終盤で、先手の久保八段のまさかの失着による頓死で、羽生王将が大逆転で制しましたね。
改めて、本局を少し振り返りましょう。
戦型は、先手の久保八段の四間飛車でした。
それに対し、後手の羽生王将が急戦を挑む姿勢を示しています。
図は、1日目に久保八段が45手目を封じた局面です。
昨日のエントリー記事で、簡単に封じ手を「▲5七角」と予想しましたが、実際は「▲7五歩」でした。
入門者の小生では並べてみないと分からないのですが、積極的な手のようです。
封じ手の局面からその後も、急戦を仕掛けた羽生王将が、やや優勢だったようです。
終盤で、形勢が二転三転しますが、最終盤では、先手玉には詰みがほぼないという状態でした。
しかし、図の局面(最終盤)を迎えます。
ここで、久保八段が着手したのは「▲7五玉」。
そこで後手に△6四金と出られて、先手玉に詰みが生じました。
仮に「▲7六玉」とかわしていたら、△7五歩,▲同玉が必要になるので、仮に▲8四玉と逃げたときに、8三に打つべき歩が後手には手持ちにないので、先手玉の詰みがなかったようです。
昨年の『第65期 名人戦 第6局』で、森内 俊之 名人が失着し、挑戦者の郷田 真隆 九段に大逆転を許したのと同じように、最後の最後で落とし穴が…。
久保八段にとっては、無念でしょうね…。
投了図では、▲8四玉であれば、△8五飛,▲7三玉,△7二銀打まで、▲7六玉でも、△6七飛成で即詰みとなり、久保八段…無念の投了となりました。
本局は、封じ手の積極策が成就する寸前で、久保八段の手から「勝利」と「大逆転での奪取への望み」が零れ落ちてしまいました…。
久保八段にとっては3連勝することが必要でしたが、羽生王将が防衛あるいは奪取する時は、ストレートの4連勝か、4勝1敗のケースが多いというデーターがあり、ここ2年は、そこから外れて佐藤 康光 現・二冠をフルセットで敗って防衛を決めていたわけですが、奇しくもその通りの結果となりました。
データー的にも、久保八段には不利だったのですが、本局でそれを跳ね除ける寸前での痛い失着…残念ですね。
これで今期の本シリーズは、羽生王将の防衛により、王将位を通産11期獲得、タイトル通産獲得期数を「68」として終幕しました。
終わってみると、特に第2局が印象的ですが、羽生王将の良さとか「凄さ」みたいなものが、全般的に出た感じのシリーズでしたね。
一方、本シリーズに敗れた久保八段は、第3局で自らに流れを引き戻したか見えたのですが、全体を通じて波に乗れなかった感じがします。
初めての2日制の将棋への不慣れが、最後まで尾を引いたのでしょうか…。
ただ、久保八段も、初めて2日制の将棋を経験したことで、次回に2日制のタイトル挑戦となれば、今回とは随分違った心境で臨めるのではないでしょうか。
今期は全般的に調子が良く、王座戦でも挑戦者に名乗りを挙げ、年度内に七つのタイトルの挑戦者として2回登場したという点では、評価できると思います。
この調子を来年度も持続させて、是非頑張って欲しいと思いますね。
これで、今年度の将棋のタイトルの行方が決していないのは、棋王位のみです。
現在、佐藤 康光 棋王と、今回王将位の防衛を決めた羽生 善治 二冠との間で争われており、1勝1敗のタイとなっています。
こちらも、注目ですね。
2日目の今日、勝敗が決しましたね。
結局、112手まで、羽生 善治 王将が、挑戦者・久保 利明 八段を敗って、本シリーズの成績を4勝1敗として防衛に成功。王将位の4連覇を達成しました。
本局は、最終盤で、先手の久保八段のまさかの失着による頓死で、羽生王将が大逆転で制しましたね。
改めて、本局を少し振り返りましょう。
戦型は、先手の久保八段の四間飛車でした。
それに対し、後手の羽生王将が急戦を挑む姿勢を示しています。
図は、1日目に久保八段が45手目を封じた局面です。
昨日のエントリー記事で、簡単に封じ手を「▲5七角」と予想しましたが、実際は「▲7五歩」でした。
入門者の小生では並べてみないと分からないのですが、積極的な手のようです。
封じ手の局面からその後も、急戦を仕掛けた羽生王将が、やや優勢だったようです。
終盤で、形勢が二転三転しますが、最終盤では、先手玉には詰みがほぼないという状態でした。
しかし、図の局面(最終盤)を迎えます。
ここで、久保八段が着手したのは「▲7五玉」。
そこで後手に△6四金と出られて、先手玉に詰みが生じました。
仮に「▲7六玉」とかわしていたら、△7五歩,▲同玉が必要になるので、仮に▲8四玉と逃げたときに、8三に打つべき歩が後手には手持ちにないので、先手玉の詰みがなかったようです。
昨年の『第65期 名人戦 第6局』で、森内 俊之 名人が失着し、挑戦者の郷田 真隆 九段に大逆転を許したのと同じように、最後の最後で落とし穴が…。
久保八段にとっては、無念でしょうね…。
投了図では、▲8四玉であれば、△8五飛,▲7三玉,△7二銀打まで、▲7六玉でも、△6七飛成で即詰みとなり、久保八段…無念の投了となりました。
本局は、封じ手の積極策が成就する寸前で、久保八段の手から「勝利」と「大逆転での奪取への望み」が零れ落ちてしまいました…。
久保八段にとっては3連勝することが必要でしたが、羽生王将が防衛あるいは奪取する時は、ストレートの4連勝か、4勝1敗のケースが多いというデーターがあり、ここ2年は、そこから外れて佐藤 康光 現・二冠をフルセットで敗って防衛を決めていたわけですが、奇しくもその通りの結果となりました。
データー的にも、久保八段には不利だったのですが、本局でそれを跳ね除ける寸前での痛い失着…残念ですね。
これで今期の本シリーズは、羽生王将の防衛により、王将位を通産11期獲得、タイトル通産獲得期数を「68」として終幕しました。
終わってみると、特に第2局が印象的ですが、羽生王将の良さとか「凄さ」みたいなものが、全般的に出た感じのシリーズでしたね。
一方、本シリーズに敗れた久保八段は、第3局で自らに流れを引き戻したか見えたのですが、全体を通じて波に乗れなかった感じがします。
初めての2日制の将棋への不慣れが、最後まで尾を引いたのでしょうか…。
ただ、久保八段も、初めて2日制の将棋を経験したことで、次回に2日制のタイトル挑戦となれば、今回とは随分違った心境で臨めるのではないでしょうか。
今期は全般的に調子が良く、王座戦でも挑戦者に名乗りを挙げ、年度内に七つのタイトルの挑戦者として2回登場したという点では、評価できると思います。
この調子を来年度も持続させて、是非頑張って欲しいと思いますね。
これで、今年度の将棋のタイトルの行方が決していないのは、棋王位のみです。
現在、佐藤 康光 棋王と、今回王将位の防衛を決めた羽生 善治 二冠との間で争われており、1勝1敗のタイとなっています。
こちらも、注目ですね。