2019年の記録
ウズベキスタンらしからぬ厚い雲と鳥
シャフリサーブスは、日本では知名度の低いウズベキスタンの地方都市で、首都・タシケントと比べるまでもなく、ブハラよりも更に田舎だ。中央アジアを席巻した最初で最大の帝国・ティムール朝の創始者アミール・ティムール(アミールは司令官の意味の称号)の故郷であり、夏の宮殿が建設された歴史的な街であるものの、ソ連時代には、一地方都市になっていた。ソ連からの独立後に民族の英雄としてのアミール・ティムールにスポットライトをあてることができるようになって、観光都市として活気が戻った。
ドルッティロヴァット建築群は、モスクと2つの廟。
赤ん坊を抱いた女性の物乞いに遭遇した。弱々しく手を差し出す彼女は、ドキッとするほどの美人だったが、目が死んでいる。彫が深く、浅黒い肌からロマ(ジプシー)だとすぐわかった。赤ん坊は、同情を買うための道具だろう。僕は、一瞬、カネを渡して写真に収めたい気持ちになったが、それは、してはならないことのように思えたし、何よりも、僕には、それだけの度胸もなく、彼女の手を振り払って終わった。彼女は、ウズベキスタンで会った最初で最後の物乞いだった。
雨が降り出したかと思うと、雲が流れ青空が顔を出す。ドルッサオダット建築群のハズラティ・イマーム・モスクは、木製の柱が露出している。風雨に晒されるだけに劣化が激しい。
入口アーチの残骸だけが残るアク・サライ宮殿跡
ウズベキスタンの英雄、アミール・ティムール
イスラームの影響なのだろう、男の子は男の子と、女の子は女の子といる。ブロンドの女の子は、満面の笑みで撮影に応じてくれたが、一緒に居た女の子は、シャイなのか逃げてしまった。(笑)
旅は続く