Being on the Road ~僕たちは旅の中で生きている~

日常の中にも旅があり、旅の中にも日常がある。僕たちは、いつも旅の途上。

美麗的日本和我 (美しい日本と僕)/マキノ、近江今津

2022-12-24 19:18:19 | 旅行

2022年の記録

出張後に行こうと思っていた京都、滋賀だが、あいにく出張の翌日は悪天候の予報で断念。

それでも、“散策欲”に火がつき、週末にあらためて訪問した時の記録、マキノ、近江今津編。

 

 

数年前にWEB記事で見たメタセコイヤ並木。新緑の春、赤く紅葉する秋、白銀の冬と四季折々の魅力が紹介されていたが、やはり紅葉の秋は、ひときわ目を引く。

 

 

京都から湖西線直通の新快速に乗りJRマキノ駅へ。バスでメタセコイヤ並木を抜けて、白谷温泉に投宿。翌日に近江今津に寄り、湖西線~北陸本線と琵琶湖を時計回りして米原から新幹線で帰京。

 

 

ペンションに投宿したあと、メタセコイヤ並木まで、徒歩で散策。紅く色づく山々が美しい。関東者の僕は知らなかったが、旧マキノ町(合併後高島市)は、関西ではメジャーなスキーリゾートであると京都からの同宿者に教わった。あいにくの曇り空で、夕焼けを見ることはできなかった。

 

 

ペンション近くのマキノ白谷温泉八王子荘で、入浴のあと、そのまま夕食。ありきたりのメニューのとんかつ定食であるが、もの凄いボリューム。草鞋のようなとんかつ(脂っこくなく柔らかく美味しい)、貝の刺身の小鉢、とろろ芋、温泉たまご・・・・・・・。これで、1,300円(△1,000円=地域共通クーポン)は、クーポンがなくてもお値打ち価格。

 

 

翌朝、再びメタセコイヤ並木まで、徒歩で散策。夕方より人は少ないもののそれなりの人出である。ほぼ無人の並木道が撮れるのは平日か?

 

 

ペンションに戻って朝食を頂き近江今津へ向かう。JRマキノ駅から湖西線で2駅戻りJR近江今津駅着。約40分で今津教会を訪問して、JR近江今津駅から再び湖西線で北上する。

 

 

日本基督教団今津教会会堂は、ヴォーリズ通りに面して建ち、1934年(昭和9年)に木造、切妻造、瓦葺として、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計により竣工。現在は日本基督教団今津教会今津幼稚園の施設としても活用されている。国の登録有形文化財指定。

 

 

今津ヴォーリズ資料館(旧百三十三銀行今津支店)は、ヴォーリズ建築事務所の設計により1923年(大正12年)にRC煉瓦造地上2階建で竣工。外観は同時期の銀行建築にみられる西洋古典様式を取り入れた重厚な仕上りである。国の登録有形文化財指定。

 

 

ヴォーリズは、1905年(明治38年)にキリスト教伝道の志を抱いて、滋賀県立商業学校の英語教師に着任したものの、来日2日後に英語教師を解任となった。学生時代に習った建築設計技術を活かし、後にヴォーリズ建築事務所を開き、生涯に約1600件余りの教会などキリスト教関係建築の設計を手がけている。

 

 

ヴォーリズ設計の西洋近代建築が並ぶヴォーリズ通りであるが、通りの反対側には、日本的な建築物もある。

 

 

旧今津郵便局は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で1934年(昭和9年) 木造、地上2階、切妻造り、瓦葺で建設され、1978年(昭和53年)まで今津郵便局の局舎として使用された。訪問時は、ボランティアの外壁塗装工事中であったが、荒廃が進んでいるように感じた。修復して、何らかの施設として活用して欲しいものである。国の登録有形文化財指定。

 

 

【メモ】

観光客渋滞でマキノ駅到着が10分ほど遅れたので、乗り継ぎの電車は、すでに出発したあと、マキノ駅で1時間ほどの待ち時間が発生した。同じバスに乗っていた大阪に行く孫娘と、その見送りのおばあちゃんと30分ほど、おしゃべりした。おしゃべりと言うより、俄か観光地の地元民の愚痴、苦情聞くことになった。

 

俄か観光地とは、言うまでもなくメタセコイヤ並木のことである。インスタグラムで紹介された美しい並木道は、観光地である以前に地元民の生活道路でもある。観光客で生活道路が渋滞するに留まらず、マナーの悪い観光客が道のド真ん中で撮影を始める、冬季に夏タイヤでやって来てスリップ事故を起こし、通行止めにするどころか、道路の管理がなってないと被害者面をするなど、散々なのだそうだ。町は観光資源としてPRするものの、駐車場は無料、地元にカネが落ちることはなく、落としていくのはゴミぐらい。自治体の自己満足にすぎない。

 

異常なマナー違反は論外として、観光客が大挙して訪れても、経済効果さえ伴わないのは、何とかしたいところだ。“大挙して”といえば、中国人観光客だ。口コミ、SNSなどへの同調が凄まじいことに加え、元々人口が多いのである。中国国内の観光地は、来訪者数を抑止する仕掛けがある。入場を事前登録制にしているところもあるが、多くは違う。仕掛けというほど大袈裟なものではなく、地元の人の生活の場でもある古鎮、古城の類は、観光客からは入場料を徴収する。日本円で千円、二千円のケースもある。(中国の史跡他観光施設の入場料は、概して高額、日本感覚だと法外なケースもある。) 入場料収入はもちろん、警備員等々で雇用対策にもなる。しかも、人数を制限できるのである。裕福でなければ、入場できないし、法外と思えば、入場しない。駐車場は間違いなく有料だ。(僕の経験だと、入場料も駐車料金もなく観光できた屋外観光地は、ウイグル自治区やモンゴル自治区内)

 

中国人の友人曰く、「日本の観光地は、超オトクどころかタダなのが信じられない。富士山の入山料は、1万円でも安いと思う。3万円でも入山すると思う。」 富士山の入山料は、任意徴収で千円/人。徴収率約7割。

 

日本人は、タダに慣れすぎている。メタセコイヤ並木も通行や駐車場を有料にすれば、かなり人数を制限できるが、自治体の目的は、知名度なのだろうから反対するだろうな。

 

 

旅は続く