古代のインド文化と西方との交流については、美術や天文学などの領域では研究が進んでいるようだ。しかし、もっと広く、インドへのギリシア哲学なり、新旧ペルシア帝国の宗教なり、イスラム文明なりからの影響について切り込んでいくような研究ってあるのだろうか。
もしも、そういう踏み込みがあまりなされていないとするなら、それは、「インド亜大陸」という、よくインド史などの概説の冒頭に説明される地理概念が邪魔をしているからかもしれない。
「インド世界」は、ヒンドゥークシュ山脈によって西北方面を境界付けられ、カイバル峠が唯一の西方との通路であった、というやつだ。しかし、「アジア歴史地図」的なものを見ればすぐ分かるが、西北インド世界にとってヒンドゥークシュ山脈は外界との「境界線」の役割などたいして果たしてはいない!
インド最古の文献リグヴェーダの研究者たちはアフガニスタンやイランまで視界に収めているようだけれども、それ以外のインド学者はどうなんだろう。歴史地図ぐらいは当然頭に入っているはずだけれど、「知ってる」だけですませているのではなかろうか…。
もしも、そういう踏み込みがあまりなされていないとするなら、それは、「インド亜大陸」という、よくインド史などの概説の冒頭に説明される地理概念が邪魔をしているからかもしれない。
「インド世界」は、ヒンドゥークシュ山脈によって西北方面を境界付けられ、カイバル峠が唯一の西方との通路であった、というやつだ。しかし、「アジア歴史地図」的なものを見ればすぐ分かるが、西北インド世界にとってヒンドゥークシュ山脈は外界との「境界線」の役割などたいして果たしてはいない!
インド最古の文献リグヴェーダの研究者たちはアフガニスタンやイランまで視界に収めているようだけれども、それ以外のインド学者はどうなんだろう。歴史地図ぐらいは当然頭に入っているはずだけれど、「知ってる」だけですませているのではなかろうか…。