強いて言えば
その朝は
小さい小鳥の様になって
森の中にいた
朝一番の曙の太陽は
きらきらとして
僕の翼を照らしていた
翼のあることを
すっかり忘れていた
僕は元気を取り戻した
今は小さい翼だけれど
ラッキーのはじまりだと
大鷲の翼のようになることもできる
力強い飛翔も
夢ではなくなる
夜になるまで
僕は待った
夢をみるためには
できるだけ永い夜がほしい
その日の夜は「超」永かったから
僕の思いをかなえてくれた
だから何時までも夢に浸ることができた
最大の大鷲になって
ちいさな森なんかではなく
頑丈な岩壁のうえで
広大な視界をまえに
翼をおおきくひろげ
獲物をねらっていた
僕の描いたたった一枚の絵が
とあるマジシャンのポケットにあるそうだ