ふたりのあき
はやしのりょうがわから はやしのなかえ はいっていく おとことおんなのようにみえる ひとかげ ふたつ ひざしのなかで きぎはかがやき ときどき さわさわ びふうがとおる はがなるおとは やはり さわさわ ときがながれて はだかぎが そぞろたちつくす ふゆこだちまで まだ じかんがある ふたりは なにを ポータブルカセットテープレコーダ―は どこ? さがしたが みつからない
ふたりのあき
はやしのりょうがわから はやしのなかえ はいっていく おとことおんなのようにみえる ひとかげ ふたつ ひざしのなかで きぎはかがやき ときどき さわさわ びふうがとおる はがなるおとは やはり さわさわ ときがながれて はだかぎが そぞろたちつくす ふゆこだちまで まだ じかんがある ふたりは なにを ポータブルカセットテープレコーダ―は どこ? さがしたが みつからない
秋の日に
脚にヒッカカッタ
落ち葉の色が
ノンストップで
クオリアをつくる不思議
秋という感覚が
整頓されて
抽斗のカギを開けたように
そこに
人々は秋をみる
冬が来るまで
抽斗をしめろ
ああ 秋よ
おまえは
あっという間に
過ぎて行った
すべての過去を
路上にばら撒くのか
綾錦のような
きれいな顔をして
いたみはあるのか
それとも
すっかり
わすれたのか
いや あたらしい時間が
渋滞しないようにしている
それだけだよ