逢う
すこし旅人でゆれている
行先ナビゲーターが
速くておいつけない
田舎の街なのに
いくつものかどをつかまえて
くどかないと
場所が浮いてこない
やがて迷路にはいったらしい
家並みがなくなり
いちめんの草原だ
ひとひらの花もない
いくどとなく川をわたる
ぐるぐる草原を描く絵
逢えばちいさい奇跡になる
草庵はいまもあるはず
鰐革の花生けと水中花と
土器色のカップ
いましばらくは
迷路の中をつたって
彷徨うべきだ
諦めは破ろう
逢う
すこし旅人でゆれている
行先ナビゲーターが
速くておいつけない
田舎の街なのに
いくつものかどをつかまえて
くどかないと
場所が浮いてこない
やがて迷路にはいったらしい
家並みがなくなり
いちめんの草原だ
ひとひらの花もない
いくどとなく川をわたる
ぐるぐる草原を描く絵
逢えばちいさい奇跡になる
草庵はいまもあるはず
鰐革の花生けと水中花と
土器色のカップ
いましばらくは
迷路の中をつたって
彷徨うべきだ
諦めは破ろう
幸福論
生態系のように
頂点を描くと
脳
それを珠玉のように
さしあげるのは
その忠実な兵士たち
かつがれている
自覚から
解放されることは
死にいたるまでお預け
朝いきなり年月日時をつかまえる
夜は夢のデスクで揺れねばならない
さて人情は
赤い花か白い花か
どちらだろう
デジタルとアナログ
どちらだろう
あたたかい、といえば
赤い、がたちこめて
人は涙をけさない
真っ赤に燃える天空から
手をつたってくるぬくもりが
おもわずふれたように
むせぶ肉体
さしあげられた頂点は
ざわめいているのか
いきてゆくのは
葦ではなく
もえる藁かもしれない