居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

神の言葉と禅の言葉

2011-09-19 14:34:56 | ポエム

神の言葉と禅の言葉

 

神の言葉は

ジャーナリズムのようだが

禅の言葉は哲学のようだ

ゼロであってゼロでないという

両面鏡の世界である

 

広いのっぱらで雷鳴轟く

恐怖と無頓着と平静と

あらゆる心情の渦巻く世界の果てまで

おのれを持ち歩いて

泥まみれや深い落下に耐え

見えない糸をみつけねばならない

 

心魔 そう呼ぶことにする

 

神の言葉は西洋の言葉だ

優しいのである

暖かいのである

禅の言葉は東洋の言葉だ

辛辣である

温度はないのである

でも

西洋も東洋も

いれかわることもあるのである

 

こうやって

いつまでも

両面鏡を

表 裏 とみているうちに

どちらが表で

どちらが裏か

わからなくなるのである

たとえめじるしつけておいても

 

そうして

そのうちに

胸につかえてくると

みんな吐き出すのである

吐いたあとには

悪酔いからぬけだしたように

すっとするのである

 

だが

いつのまにか

また

言葉 言葉 が

空っぽの胸に

侵入してきて

侵略されるのである

自国か他国か分からなくなるのである

 

世界はひとつという

帝国ができて

人は

ひれ伏すのである

 

 

 


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