場面
それは
ちいさなランプひとつの
あかりの部屋で
みんなが認める
ひろがりのない
ちいさなかたまりのようなもの
それを
こころでだきしめれば
だきしめるほど
たよりなくなっていって
みんなしんじられなくなって
ぽんぽんと
そこらじゅうに
ほうりだす
ちいさなかたまりのようなもの
を
みんながしんじないと
それはそんざいしないものになって
みむきもしない真珠の指輪だ
天狗の赤い鼻だって
人参であったとしても
みんながしんじたら
天狗の赤い鼻の
そんざいがうまれる
そうなると
そのひとやものごとを
みんながしんじると
そのひとやものごとが
そんざいすることになる
ナイト&デー
びりびり
そんざいにしかられている犬
ほえても
そんざいは
知らぬ顔の半兵衛だ