ハブ ア ナイス doi!その2

たまあに振り返ったことや、ちょっと考えたことを綴ってゆきます。

大阪の真ん中で財布を無くす2

2022-06-07 20:28:45 | 日常

財布を失い、交番へやってきました。

そこには酔っぱらいの若い奴が騒いでおり、
そんな交番で、酔っぱらったおっさんが
でたらめ言いに来てるんやないかと
警察も警戒しているんやないかと、
思いながら、こちらも必死で話を続けています。

続けつつも、こんなへんな酔っぱらいは
うろうろしているような近くで
亡くした財布なんか絶対出て来ないわあ
というあきらめ感に襲われています。

住所を言い、電話番号を言い、
そして財布の中身について聞かれます。
運転免許証とクレジットカードは
これだけ入っています。
スマートICOCAもありますし、
先日買ったロトシックスが
一枚入っており、六億円当たっています。
なんて冗談は言えません。
でも本当は1000円は
当たっているんですがね。

あと名刺が一枚も入っています。

などと言いますと、
ではまずこれで登録してきますので
と中に入っていき張りました。

そのころには酔っ払いも
外に出て騒いでいましたので、
ちょっと一安心です。

でもそんなことは言ってられません、
亡くしたクレジットの
差し止めをしないといけません。

ネットで「カード名」と「紛失」で
探すと電話番号が出てくるじゃないですか。
ああ、もうこんなところじゃ
財布は見つからないだろうと確信し、
派出所の片隅で
手続きをしていきます。

まず、一番最初にJCB関連の
カードに電話です。
その電話の中でも一連の個人情報を
とくとくと喋ってゆきます。
割と簡単に手続きは進んでいきますね。
そうしてその届が終わった頃に、
交番の事務所の中から
先ほどの警察官が出てきました。

すると「届いているそうです」とのことです。

「え~ど、どこに」と聞いている
doironの声も裏返ってます。

なんとまあ届いているのは、
アメリカ村の三角公園
のところにある交番です。

ほんとかなあとか思いつつ、
では向かって行くことにします。

でもねえ、さっき歩いた公園の位置が
よくわからないので、
コンビニに入って聞きますと、
二軒入ったのですが
みんな日本語片言の外国人。
向こうが言う言葉もよくわからなく、
これはもうなんかよくわかりません。

落語で池田の猪飼に向かっている
おっさんのようです。

「わからんことを、わからんというのはわかる話や、
でもわからんことを分かったというやつが
わからんねん。わかったか」

「わからん」

なあんていうセリフが浮かんできます。
とまあなんかもう余裕ですね。
何とか先ほど歩いた景色を
思い出しながら公園に着くと、
派出所がありました。

「すみません。財布を無くして、
先ほど別の交番で届をし
連絡票をもらってきたものですけど」
というと警官は

「私、日本語わかりません」
とは言いませんよ、
はいはいと言って応対してくれました。

そして連絡票を渡そうとすると、
あれ?あれ?ありません。
財布なくした上に、これまでなくすかと
もううろたえています。
やっと、カバンの中の本の間に
挟まっているのを見つけました。
よかったよかった。
この時警官は、こんなうかつなおっさんやから
財布なくすんやろなあ
と思ったでしょうねえ。

中から持ち出してきた財布は、
間違いなく自分のものでした。

中味を確認すると、何一つなくなっていません。
どこにあったんでしょうかと聞くと、
警官はそこと指さします。
ああ、先ほど腰かけた道路フェンスの
ところですね。
なんと交番の前で落としていたんですか。

拾って持ってきてくれた親切な方は、
「ちゃんと返してくれたらいいです」
と言ってましたとのこと。
ありがとうございます。
日本て素晴らしい国ですね。
これまで生きてきて、
いろんな面で回りの人々に助けられてきました。
命も二回無事に救われたしねえ。
人生のもうぎりぎりの切羽詰まった場面でも
本当にいろいろと助けられてきました。
そんな幸運に加えて、
なんと今回は交番の目の前で
財布を落としていくとは、
なんか神様にいつも助けられている
ような気がしてなりません。

大阪の真ん中で亡くなった財布も
こうして出てくるとはねえ。
展示会で働く若い店員は
その場所で落とした財布が無事出てくるとは
「それは奇跡だ」と騒いではりましたよ。

ほんとになんとかなる男
なんやなあと思ってしまった
そんなある夜の事件だったのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする