以下の文章は、Perfumeの仙台公演のライヴレポートです。
ネタバレを避けている方はお読みにならないでください。
そして、「ライヴレポ」というより、「仙台で過ごした楽しい夏休み日記」になっています。
ご注意ください。
8月29日(土)、Perfume Second Tour 2009「直角二等辺三角形TOUR」に初参戦してきた。
当日に大型自動二輪の卒業検定を受けてから仙台に向かうという、中々の強行軍だった。
上手い具合に時間を切り詰めて、開演15分前に到着する予定を一気に1時間前に到着する予定に変更できた。
しかし、こんな綱渡りはもうしたくはない。
本来は昼過ぎくらいに到着して、仙台の街をゆっくり歩いたりしながらのんびりとしたかったが、ホテルに到着して、荷物を投げ出して速攻で会場に向かった。
せっかくメルパルク仙台を予約したのに、ホテルを楽しむ時間はなかった。
仙台サンプラザホールは、想像していたよりもはるかに小さく、そしてやや老朽化した印象だった。
不吉な印象の表示に目をむく。

すでに会場の前には青いTシャツを着込んだ連中がたむろしている。

到着したころには、ちょうど物販の販売が終了したようで、テーブルの撤収作業をしていた。
入り口の広場では、中央でコスプレした人たちがフリコピを披露していて、それを取り囲むように人が輪になっている。
残念ながらコスプレとフリコピにはまったく興味はないので、周囲の人間を観察した。
女性と、わりとカッコいい男性が多い印象だ。
私が初めてライヴに参戦したPerfume First Tour 『 GAME 』のときの印象とは大きく違っている。
親子での参戦も目についた。「良いPerfume」が着実に広がっている証拠だ。
会場周辺をウロウロしていると、Perfumeのライヴでは必ず見る顔を何人か見る(自分もその一人だけど)。
「今日のオフ会は?」と訊ねると、「まあ、惰性で」とのことだった。
私はとあるスレッドのオフ会の幹事をすると書き込んでしまったので、今夜の予定がまったく見えない。
程なくしてパフュ友のAさん、Hさんと合流。
今回の公演のチケットは、Hさんがゲットしてくれたものだ。
持つべきものは真のパフュ友。
間に合わなかった物販が、会場内で購入できるということで、水分を購入してから(重要)早速行列に並んで入場。
早々とグッズを購入できて良かった。
物販は、武道館や代々木体育館などに比べるとさすがにスムーズだった。
今回はTシャツ2枚、パンフレット、キーホルダー、水筒、ステッカー、それを収納するためのトートバッグ(しっかりと購入したものが収まったのには驚いた)。
しめて14,000円也。
アイドルのグッズを嬉々として購入する36歳の独身男性は、非常に不気味な存在ではあるが、公演するアーティストにとっては貴重な存在といえる。
一般的に、ライヴを開催する場合、チケットの売り上げだけではアーティストはあまり潤わない。
会場でアーティスト公認(これ大切です。屋台の生写真などは、アーティストに1円も入りません)の物販を利用することで、やっと儲けが出る。
別にPerfumeに限った話ではなく、私は気になるアーティストがいたら、応援する意味合いで、必ずそのアーティストが作製したものを、新品で購入するようにしている。
それで資金を得て、再び楽しめるものを創造してくれるのなら、安い買い物だと思う。
Aさんと別れて、早速座席に向かう。
途中で扉の中からステージが見えたが、あまりの会場の小ささに興奮。最後列でもかなり近い!
私の座席は、ステージに向かって右側の端っこ。いわゆる「のっちサイド」と呼ばれるゾーンだ。
そして、かなりステージに近い。
Perfumeのライヴは7度目の参戦だが、今まで見た中で一番近かった。
しかし、端っこなので、ステージ右側がスピーカーの影になりステージ全体の半分ほどしか見えない場所だった。
まあこれは近さとの引き換えかと思う。まだこれから2公演に参戦する予定なので、今回は「近さ」を楽しもう。
会場は3階建てで、振り返ると、後にあ~ちゃんがMCでも言っていたが、まさに「プチ武道館」といった印象だった。
満席の会場に諸注意のアナウンスが流れ、盛大な拍手と歓声に包まれる。
毎度のことながら、ここでゾクゾクとする。
小さめで流れているSEのバスドラ部分を拾って全員が手拍子開始。
関東の人間が多いとは思うが、中々ノリが良いぞ仙台。
暗転。
「Take Off」が流れて始まる。
しかし、ステージ上で何が起きているのか見えないwww
右の端っこからは、かろうじてかしゆかが見えたwww
そうか、今日はこういう日なんだと理解した。
セットリスト:(まとめウィキより)
01.Take off (ロングver)
02.NIGHT FLIGHT
03.エレクトロ・ワールド
04.Dream Fighter
05.love the world
―MC―
06.Zero Gravity
07.マカロニ
08.SEVENTH HEAVEN
09.Kiss and Music
10.Speed of Sound (着替え曲)
11.edge (⊿-mix)
12.シークレットシークレット
13.I still love U
14.Baby cruising Love
―MC―
15.ワンルーム・ディスコ
16.ジェニーはご機嫌ななめ
―声だし―
17.チョコレイト・ディスコ
18.ポリリズム
19.Puppy love
アンコール
E01.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
E02.Perfume
E03.願い (Album-mix)
それこそまとめウィキを読めば、詳細は書きつくされているので、個人的に印象に残ったことを書く。
03.エレクトロ・ワールド
前回の代々木公演ではカットされたこの名曲の復活が嬉しかった。
Perfumeの楽曲群の中で、最もこぶしを振り上げるのに向いている曲か。
現在の中田ヤスタカは、もうこういった曲は作らないと思われる。
しかし、3年も前にこの楽曲が存在する、というところがPerfumeの懐の深さだろう。
07.マカロニ
何度か書いたかもしれないが、この曲はがっつりとしたファンクだ。
あまりにもノリ過ぎて、ステージを見ていないことが多い。
08.SEVENTH HEAVEN
これも何度も書いたかも知れないが、これほどの名曲が「ポリリズム」のカップリング、という懐の深さ。
代々木公演での評判が良かったのだろうか。
前回のツアー、武道館では披露されなかったナンバーが復活。
09.Kiss and Music
「マカロニ」と同じ理由でがっつり腰を入れて聴ける。
しかし、多くの人にはノリにくいのか、会場全体は静かになっていた。
前回のツアーで披露していた「Take me Take me」に代わるセクシー路線のダンスだった。
10.Speed of Sound (着替え曲)
予想通り「着替えの曲」になってしまった。
う~ん。
かなり好きな曲なのになあ。
幸いにも隣の知らない男性もガンガンにノッていたので、私も遠慮することなく弾けまくった。
いつかダンスパフォーマンスが付けられることに期待する。
11.edge (⊿-mix)
今回のツアーの大きな目玉となる部分だと感じた。
ステージ上の演出をすべて使ってのパフォーマンス。
音圧も十分で弾けとんだ。
「かっこえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
と叫んでしまった。
まあ、見えてないんですけどねw
次回の参戦でじっくり見てみたい。
12.シークレットシークレット
何度見ても素晴らしいダンスパフォーマンスだと思う。
13.I still love U
実のところこの曲のダンスパフォーマンスはろくに見たことがなかった。
今回じっくりと見たが、なるほど面白いダンスパフォーマンスをしている。
しかし、やっぱり歌謡曲だ。
残念ながらこの曲では踊れない。
15.ワンルーム・ディスコ
14.Baby cruising Loveも同じだが、家で聴いているのとライヴ会場で聴く印象がかなり違う。
BPMが若干上がっているのでは?と疑いたくなるほどにグルーヴを感じる。
16.ジェニーはご機嫌ななめ
写真週刊誌に掲載されてこの曲をやっちゃうPerfumeはもはや無敵か。
全力でコール。
17.チョコレイト・ディスコ
楽しすぎる。
19.Puppy love
アルバム「GAME」が出たときには違和感を感じた楽曲だったが、見事にライヴで定着した。
「上下上上!」「下上下下!」と、腕を上下に振る振り付けがあるのだが、三十路を半ば越えたおっさんには少々厳しい。
E01.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
先ほどまで、まったく知らなかったのだが、このアンコールの一曲目は、公演によって「plastic smile」と交互に披露されているようだ。
私はこちらの曲のほうが好きなので良かった。
この曲での振り付けがツボに入っているようだ。
特に3人のフォーメーションが美しいと感じる。
E02.Perfume
ここで「ぐるぐるユー」をやらずにどこで「ぐるぐるユー」をやれというのか。
そうか、自宅ですればいいのか。
かしゆかの「You乱れ打ち」は、中央ブロックに連射されていた。
中央ブロックからの血しぶきを確認できた。
前述したが、ステージの右側半分が見えない場所だったので、演出自体は楽しむことができなかった。
また、床に照明が仕込んであるようだったが、それも確認はできず。
しかし、今回のステージセットは、前回のツアーと比べると格段に向上している。
ステージの上下を利用して、遠い客席にも近く感じられるような配慮が見られた。
これは、是非とも次の名古屋公演で確認したい(座席の場所がどこなのか分からないけど)。
それとは引き換えに、やはり「近さ」を堪能できた。
「のっちサイド」であるから、のっちはもちろん近くで見れた。
そして、予想通りにのっちに睨まれた。
かしゆかも、あ~ちゃんも、こちらに来たときには信じられないほどの至近距離で見れた。
近くで見た3人は、そこにいるのに何故か現実感が乏しい。
「どこにでもいるような女の子」
などと形容される3人であるが、こんな女の子はまずどこにも居ないだろう。
居たらまず紹介してほしいし、できれば結婚を前提としたお付き合いを始めたい。
武道館や代々木体育館では距離がありすぎて感じなかったが、初めて体験したPerfume First Tour 『 GAME 』のとき以来の「凄み」を体験できた。
やはり第一線で活躍している正真正銘の「プロ」だという「凄み」だった。
月並みな表現だが、やはりあのパフォーマンスは凄まじい。
一朝一夕で仕込める芸ではない。人間離れしている動きをしていると思う。
そして、かしゆかが大好きなおっさんなのだが、今回のライヴを見て、改めて3人の良さを感じられた。
それが大収穫だったと思う。
あ~ちゃん。
MCが長い!とてつもなく長かった!
汗は完全に乾き、何のためにここに集まっているのかを忘れさせるくらいに長かった。
黒い報道以来、かなり調子を崩していたようだけど、もう完全に復活しているようで良かった。
グッズの押し売りや、果てしなく遠い方向に向かっていく話題、本人にしか理解できない表現。
私がいた場所から見ていると、時折MCを熱心に話すあ~ちゃんの後姿しか見えない時があった(のっちや、かしゆかに向かって一生懸命に喋っているとき)。
その姿が、もう完全に井戸端会議の「おばさん」にしか見えない。
しかし、それが完璧にはまって、たまらなく愛おしく感じさせるのがあ~ちゃんの魅力だろう。
こんな雰囲気を持つアイドルは他には居ないと思う。
居たらまず紹介してほしいし、できれば結婚を前提としたお付き合いを始めたい。
ともかく、天才的なMCのセンスは、さらに磨きが掛かったようだ。
19.Puppy loveのときに、こちらのコーナーに来て、全員で「上下上上」をやっているときに、感極まったのか、泣く寸前の顔になった。
本当に心を込めてパフォーマンスしているというのが、痛いほど伝わった。
のっち。
前から薄々思っていたが、やはりのっちは基本的に怒っている。
どうも、我々のはしゃぎっぷりがまだまだ足りないようだ。
本日もライヴにおける暴れ方について説教が始まったが、開始早々にセリフを噛んで会場を和ませた。
そして、本当にあ~ちゃんを見るときの目と、我々ファンを見るときの目が違う。
あ~ちゃんには優しい視線を送るが、我々を見るときには、文字通り「見下す」視線で見る。睨む。
今にもダイブしてきて殴られそうな勢いだ。
それくらい、ライヴでは気合いがみなぎっているのだろう。
「この本が面白かったから読め」と薦めながらもタイトルを失念するあたりにも気合いが感じられた。
ともかく、ライヴでは一番血がたぎっていると思われるので、頼りになる存在だ。
こんな雰囲気を持つアイドルは他には居ないと思う。
居たらまず紹介してほしいし、できれば結婚を前提としたお付き合いを始めたい。
敵地に侵入する際は、是非とも前衛に置きたいタイプだ。
かしゆか。
他の公演に比べると、今回は「聞き役」に回っていて、そんなに喋ることがなかった。
近かったので、とりあえず脚を嘗め回すように見たが、エロティックなことは考えられなかった。
そういった想像を打ち消すほどの圧力を感じた。やはり「プロとしての凄み」なのだろうか。
3人の中では一番、現実感が乏しい。本当に人形か、ロボットのように見えた。
しかし、パフォーマンス中にニコニコとしているのが何度も見られた。
ステージサイドのスタッフにまでニコニコと視線を送っているのも確認できた。
やはり「気配り」のきくタイプなのだろう。
かしゆかと結婚したい。
大満足で汗だくになってライヴ終了。
毎度のことだが、とてつもない多幸感に包まれるも、私にはもう一つの「仕事」がある。
とあるPerfume関連スレッドのオフ会の幹事になっているのだ。
「やります」と書き込んだからには、一応責任を果たさなければならない。
ライヴ終了時点では参加表明は一人だけだったが、もしかすると大勢が参加するかもしれない。
「~スレオフ会」と書いた封筒を持って会場そばのファミマに立った。
初めて見るのか、ダフ屋のおっさんに注目されたので、現在のネット社会の構造について軽く説明をしたら、えらく感心されてしまって、危うく参加されるかと思い気をもんだ。
結果、AさんとHさん、呼びかけで集まったMさんとDさんの5名でささやかなオフ会となった。
大勢集まったら困ったことになるところだったが、小規模に開催できて良かった。
たった5名でも、予約なしの居酒屋確保はギリギリだった。
全員で本日のライヴの感想を言い合い、常駐するスレッドの話題で大いに笑い、盛り上がった。
通常は、顔も見えずに名前も分からない文章だけのつながりだけど、同じものが好きな同士、盛り上がらないわけがない。
初めて出会う人とのメールを交換。
持つべきものは、真のパフュ友。
近くのテーブルで開催されていたパーティーにも挨拶をする。
いつもは日が出るまで語りつくすのだが、翌日の参戦を控えている人もいたので、2時くらいに解散。
ホテルに戻り、幸せな気分で爆睡できた。
翌朝、ふくらはぎの激痛と二日酔いで起床。しかし、爽やかな仙台の朝。
今日は一人で仙台観光を楽しもうと、さてどうするかと仙台駅のペデストリアンデッキで考えていたら、Aさん発見。Hさんがすでに牛タン行列に参戦しているとの話。
まだ朝の10時半だけど…。
なんとなく流れで我々も仙台駅3階の「牛タンストリート」へ。
他の牛タン屋はまだ行列は発生していなかったが、「利久」だけは行列が発生していた。
約20分ほど待って入店。
私はタンシチューが大好きなので、やや邪道かとも思ったが、「牛タンシチュー定食」を注文した。

「柔らかいので箸で切れますよ~」
といって持ってこられた牛タンのシチューは、確かに箸で切れるほどに柔らかかった。
最高に美味かった~。
テールスープの長ネギが存在感を放っていた。
これがなければ多少は胃にもたれていたかも知れない。
まあ、値段も普段だったら絶対に食べない値段なんですけどねえ。
お昼ごろにもう一度この店の前を通りかかったら、大行列に発展していたので、朝に食べて正解だったかも。
その後は、単独では行動せず2ちゃんねらーらしく(?)、3人でグダグダと観光して回った。
仙台城跡に行くと、ファンクラブTシャツを着込んだ中学生くらいの男子3名が、交互に伊達政宗像のところで記念撮影をしていたので、「私が撮りますよ~」と声をかけた。
私はツアーTシャツを着ていたので、同じくファンだ、ということが分かる。
すると、「では、『3人合わせて?』と声をかけてください」ときた。
引き受けたことをやや後悔したが、ここはノリの良い反応を示したい。
「3人合わせて~?」「Perfumeです!」と3人でポーズを決めやがった。
むしゃくしゃしたので、「もう一枚撮るよ!」と号令し、「チョコレイト?」「ディスコ!」と仕返してやった。
後悔はしていない。
もちろん、こういった行為も楽しい。
「家に帰るまでがライヴです」とはよく言ったものだ。
私のライヴはまだまだ終わっていない。

その後、二日目も参戦する二人を見送って、私は慎重に帰りの弁当を選び、帰路についた。
脳内麻薬が分泌されているのだろうか。「心の粒子」を浴びすぎたのだろうか。
このときに感じた寂しさすらも楽しめた。
これが遠征する者の気持ちなんだと実感した。
身体は完全に疲れきっていた。
言うまでもなく、心地よい疲労だ。
帰宅すると、AさんとHさんから、本日のライヴも最高だった!とのメールが届き、一人ニヤニヤする。
私がPerfumeのライヴに参戦してすでに3日が経過しているが、未だにライヴの余韻が続いている。
ライヴが楽しかったのは言うまでもなく、仙台にいた2日間は、日常とは完全に切り離されていて、「楽しい」という感情しか沸かなかった。その2日間の余韻。
あ~ちゃんは、相変わらず感謝の念を爆発させていたが(レーザー光線やLEDに対しても感謝をしているのだ)、感謝をするのはこちらのほうだ。
本当に楽しい、楽しく感じられる2日間を過ごせた。
ありがとうPerfume。
ネタバレを避けている方はお読みにならないでください。
そして、「ライヴレポ」というより、「仙台で過ごした楽しい夏休み日記」になっています。
ご注意ください。
8月29日(土)、Perfume Second Tour 2009「直角二等辺三角形TOUR」に初参戦してきた。
当日に大型自動二輪の卒業検定を受けてから仙台に向かうという、中々の強行軍だった。
上手い具合に時間を切り詰めて、開演15分前に到着する予定を一気に1時間前に到着する予定に変更できた。
しかし、こんな綱渡りはもうしたくはない。
本来は昼過ぎくらいに到着して、仙台の街をゆっくり歩いたりしながらのんびりとしたかったが、ホテルに到着して、荷物を投げ出して速攻で会場に向かった。
せっかくメルパルク仙台を予約したのに、ホテルを楽しむ時間はなかった。
仙台サンプラザホールは、想像していたよりもはるかに小さく、そしてやや老朽化した印象だった。
不吉な印象の表示に目をむく。

すでに会場の前には青いTシャツを着込んだ連中がたむろしている。

到着したころには、ちょうど物販の販売が終了したようで、テーブルの撤収作業をしていた。
入り口の広場では、中央でコスプレした人たちがフリコピを披露していて、それを取り囲むように人が輪になっている。
残念ながらコスプレとフリコピにはまったく興味はないので、周囲の人間を観察した。
女性と、わりとカッコいい男性が多い印象だ。
私が初めてライヴに参戦したPerfume First Tour 『 GAME 』のときの印象とは大きく違っている。
親子での参戦も目についた。「良いPerfume」が着実に広がっている証拠だ。
会場周辺をウロウロしていると、Perfumeのライヴでは必ず見る顔を何人か見る(自分もその一人だけど)。
「今日のオフ会は?」と訊ねると、「まあ、惰性で」とのことだった。
私はとあるスレッドのオフ会の幹事をすると書き込んでしまったので、今夜の予定がまったく見えない。
程なくしてパフュ友のAさん、Hさんと合流。
今回の公演のチケットは、Hさんがゲットしてくれたものだ。
持つべきものは真のパフュ友。
間に合わなかった物販が、会場内で購入できるということで、水分を購入してから(重要)早速行列に並んで入場。
早々とグッズを購入できて良かった。
物販は、武道館や代々木体育館などに比べるとさすがにスムーズだった。
今回はTシャツ2枚、パンフレット、キーホルダー、水筒、ステッカー、それを収納するためのトートバッグ(しっかりと購入したものが収まったのには驚いた)。
しめて14,000円也。
アイドルのグッズを嬉々として購入する36歳の独身男性は、非常に不気味な存在ではあるが、公演するアーティストにとっては貴重な存在といえる。
一般的に、ライヴを開催する場合、チケットの売り上げだけではアーティストはあまり潤わない。
会場でアーティスト公認(これ大切です。屋台の生写真などは、アーティストに1円も入りません)の物販を利用することで、やっと儲けが出る。
別にPerfumeに限った話ではなく、私は気になるアーティストがいたら、応援する意味合いで、必ずそのアーティストが作製したものを、新品で購入するようにしている。
それで資金を得て、再び楽しめるものを創造してくれるのなら、安い買い物だと思う。
Aさんと別れて、早速座席に向かう。
途中で扉の中からステージが見えたが、あまりの会場の小ささに興奮。最後列でもかなり近い!
私の座席は、ステージに向かって右側の端っこ。いわゆる「のっちサイド」と呼ばれるゾーンだ。
そして、かなりステージに近い。
Perfumeのライヴは7度目の参戦だが、今まで見た中で一番近かった。
しかし、端っこなので、ステージ右側がスピーカーの影になりステージ全体の半分ほどしか見えない場所だった。
まあこれは近さとの引き換えかと思う。まだこれから2公演に参戦する予定なので、今回は「近さ」を楽しもう。
会場は3階建てで、振り返ると、後にあ~ちゃんがMCでも言っていたが、まさに「プチ武道館」といった印象だった。
満席の会場に諸注意のアナウンスが流れ、盛大な拍手と歓声に包まれる。
毎度のことながら、ここでゾクゾクとする。
小さめで流れているSEのバスドラ部分を拾って全員が手拍子開始。
関東の人間が多いとは思うが、中々ノリが良いぞ仙台。
暗転。
「Take Off」が流れて始まる。
しかし、ステージ上で何が起きているのか見えないwww
右の端っこからは、かろうじてかしゆかが見えたwww
そうか、今日はこういう日なんだと理解した。
セットリスト:(まとめウィキより)
01.Take off (ロングver)
02.NIGHT FLIGHT
03.エレクトロ・ワールド
04.Dream Fighter
05.love the world
―MC―
06.Zero Gravity
07.マカロニ
08.SEVENTH HEAVEN
09.Kiss and Music
10.Speed of Sound (着替え曲)
11.edge (⊿-mix)
12.シークレットシークレット
13.I still love U
14.Baby cruising Love
―MC―
15.ワンルーム・ディスコ
16.ジェニーはご機嫌ななめ
―声だし―
17.チョコレイト・ディスコ
18.ポリリズム
19.Puppy love
アンコール
E01.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
E02.Perfume
E03.願い (Album-mix)
それこそまとめウィキを読めば、詳細は書きつくされているので、個人的に印象に残ったことを書く。
03.エレクトロ・ワールド
前回の代々木公演ではカットされたこの名曲の復活が嬉しかった。
Perfumeの楽曲群の中で、最もこぶしを振り上げるのに向いている曲か。
現在の中田ヤスタカは、もうこういった曲は作らないと思われる。
しかし、3年も前にこの楽曲が存在する、というところがPerfumeの懐の深さだろう。
07.マカロニ
何度か書いたかもしれないが、この曲はがっつりとしたファンクだ。
あまりにもノリ過ぎて、ステージを見ていないことが多い。
08.SEVENTH HEAVEN
これも何度も書いたかも知れないが、これほどの名曲が「ポリリズム」のカップリング、という懐の深さ。
代々木公演での評判が良かったのだろうか。
前回のツアー、武道館では披露されなかったナンバーが復活。
09.Kiss and Music
「マカロニ」と同じ理由でがっつり腰を入れて聴ける。
しかし、多くの人にはノリにくいのか、会場全体は静かになっていた。
前回のツアーで披露していた「Take me Take me」に代わるセクシー路線のダンスだった。
10.Speed of Sound (着替え曲)
予想通り「着替えの曲」になってしまった。
う~ん。
かなり好きな曲なのになあ。
幸いにも隣の知らない男性もガンガンにノッていたので、私も遠慮することなく弾けまくった。
いつかダンスパフォーマンスが付けられることに期待する。
11.edge (⊿-mix)
今回のツアーの大きな目玉となる部分だと感じた。
ステージ上の演出をすべて使ってのパフォーマンス。
音圧も十分で弾けとんだ。
「かっこえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
と叫んでしまった。
まあ、見えてないんですけどねw
次回の参戦でじっくり見てみたい。
12.シークレットシークレット
何度見ても素晴らしいダンスパフォーマンスだと思う。
13.I still love U
実のところこの曲のダンスパフォーマンスはろくに見たことがなかった。
今回じっくりと見たが、なるほど面白いダンスパフォーマンスをしている。
しかし、やっぱり歌謡曲だ。
残念ながらこの曲では踊れない。
15.ワンルーム・ディスコ
14.Baby cruising Loveも同じだが、家で聴いているのとライヴ会場で聴く印象がかなり違う。
BPMが若干上がっているのでは?と疑いたくなるほどにグルーヴを感じる。
16.ジェニーはご機嫌ななめ
写真週刊誌に掲載されてこの曲をやっちゃうPerfumeはもはや無敵か。
全力でコール。
17.チョコレイト・ディスコ
楽しすぎる。
19.Puppy love
アルバム「GAME」が出たときには違和感を感じた楽曲だったが、見事にライヴで定着した。
「上下上上!」「下上下下!」と、腕を上下に振る振り付けがあるのだが、三十路を半ば越えたおっさんには少々厳しい。
E01.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
先ほどまで、まったく知らなかったのだが、このアンコールの一曲目は、公演によって「plastic smile」と交互に披露されているようだ。
私はこちらの曲のほうが好きなので良かった。
この曲での振り付けがツボに入っているようだ。
特に3人のフォーメーションが美しいと感じる。
E02.Perfume
ここで「ぐるぐるユー」をやらずにどこで「ぐるぐるユー」をやれというのか。
そうか、自宅ですればいいのか。
かしゆかの「You乱れ打ち」は、中央ブロックに連射されていた。
中央ブロックからの血しぶきを確認できた。
前述したが、ステージの右側半分が見えない場所だったので、演出自体は楽しむことができなかった。
また、床に照明が仕込んであるようだったが、それも確認はできず。
しかし、今回のステージセットは、前回のツアーと比べると格段に向上している。
ステージの上下を利用して、遠い客席にも近く感じられるような配慮が見られた。
これは、是非とも次の名古屋公演で確認したい(座席の場所がどこなのか分からないけど)。
それとは引き換えに、やはり「近さ」を堪能できた。
「のっちサイド」であるから、のっちはもちろん近くで見れた。
そして、予想通りにのっちに睨まれた。
かしゆかも、あ~ちゃんも、こちらに来たときには信じられないほどの至近距離で見れた。
近くで見た3人は、そこにいるのに何故か現実感が乏しい。
「どこにでもいるような女の子」
などと形容される3人であるが、こんな女の子はまずどこにも居ないだろう。
居たらまず紹介してほしいし、できれば結婚を前提としたお付き合いを始めたい。
武道館や代々木体育館では距離がありすぎて感じなかったが、初めて体験したPerfume First Tour 『 GAME 』のとき以来の「凄み」を体験できた。
やはり第一線で活躍している正真正銘の「プロ」だという「凄み」だった。
月並みな表現だが、やはりあのパフォーマンスは凄まじい。
一朝一夕で仕込める芸ではない。人間離れしている動きをしていると思う。
そして、かしゆかが大好きなおっさんなのだが、今回のライヴを見て、改めて3人の良さを感じられた。
それが大収穫だったと思う。
あ~ちゃん。
MCが長い!とてつもなく長かった!
汗は完全に乾き、何のためにここに集まっているのかを忘れさせるくらいに長かった。
黒い報道以来、かなり調子を崩していたようだけど、もう完全に復活しているようで良かった。
グッズの押し売りや、果てしなく遠い方向に向かっていく話題、本人にしか理解できない表現。
私がいた場所から見ていると、時折MCを熱心に話すあ~ちゃんの後姿しか見えない時があった(のっちや、かしゆかに向かって一生懸命に喋っているとき)。
その姿が、もう完全に井戸端会議の「おばさん」にしか見えない。
しかし、それが完璧にはまって、たまらなく愛おしく感じさせるのがあ~ちゃんの魅力だろう。
こんな雰囲気を持つアイドルは他には居ないと思う。
居たらまず紹介してほしいし、できれば結婚を前提としたお付き合いを始めたい。
ともかく、天才的なMCのセンスは、さらに磨きが掛かったようだ。
19.Puppy loveのときに、こちらのコーナーに来て、全員で「上下上上」をやっているときに、感極まったのか、泣く寸前の顔になった。
本当に心を込めてパフォーマンスしているというのが、痛いほど伝わった。
のっち。
前から薄々思っていたが、やはりのっちは基本的に怒っている。
どうも、我々のはしゃぎっぷりがまだまだ足りないようだ。
本日もライヴにおける暴れ方について説教が始まったが、開始早々にセリフを噛んで会場を和ませた。
そして、本当にあ~ちゃんを見るときの目と、我々ファンを見るときの目が違う。
あ~ちゃんには優しい視線を送るが、我々を見るときには、文字通り「見下す」視線で見る。睨む。
今にもダイブしてきて殴られそうな勢いだ。
それくらい、ライヴでは気合いがみなぎっているのだろう。
「この本が面白かったから読め」と薦めながらもタイトルを失念するあたりにも気合いが感じられた。
ともかく、ライヴでは一番血がたぎっていると思われるので、頼りになる存在だ。
こんな雰囲気を持つアイドルは他には居ないと思う。
居たらまず紹介してほしいし、できれば結婚を前提としたお付き合いを始めたい。
敵地に侵入する際は、是非とも前衛に置きたいタイプだ。
かしゆか。
他の公演に比べると、今回は「聞き役」に回っていて、そんなに喋ることがなかった。
近かったので、とりあえず脚を嘗め回すように見たが、エロティックなことは考えられなかった。
そういった想像を打ち消すほどの圧力を感じた。やはり「プロとしての凄み」なのだろうか。
3人の中では一番、現実感が乏しい。本当に人形か、ロボットのように見えた。
しかし、パフォーマンス中にニコニコとしているのが何度も見られた。
ステージサイドのスタッフにまでニコニコと視線を送っているのも確認できた。
やはり「気配り」のきくタイプなのだろう。
かしゆかと結婚したい。
大満足で汗だくになってライヴ終了。
毎度のことだが、とてつもない多幸感に包まれるも、私にはもう一つの「仕事」がある。
とあるPerfume関連スレッドのオフ会の幹事になっているのだ。
「やります」と書き込んだからには、一応責任を果たさなければならない。
ライヴ終了時点では参加表明は一人だけだったが、もしかすると大勢が参加するかもしれない。
「~スレオフ会」と書いた封筒を持って会場そばのファミマに立った。
初めて見るのか、ダフ屋のおっさんに注目されたので、現在のネット社会の構造について軽く説明をしたら、えらく感心されてしまって、危うく参加されるかと思い気をもんだ。
結果、AさんとHさん、呼びかけで集まったMさんとDさんの5名でささやかなオフ会となった。
大勢集まったら困ったことになるところだったが、小規模に開催できて良かった。
たった5名でも、予約なしの居酒屋確保はギリギリだった。
全員で本日のライヴの感想を言い合い、常駐するスレッドの話題で大いに笑い、盛り上がった。
通常は、顔も見えずに名前も分からない文章だけのつながりだけど、同じものが好きな同士、盛り上がらないわけがない。
初めて出会う人とのメールを交換。
持つべきものは、真のパフュ友。
近くのテーブルで開催されていたパーティーにも挨拶をする。
いつもは日が出るまで語りつくすのだが、翌日の参戦を控えている人もいたので、2時くらいに解散。
ホテルに戻り、幸せな気分で爆睡できた。
翌朝、ふくらはぎの激痛と二日酔いで起床。しかし、爽やかな仙台の朝。
今日は一人で仙台観光を楽しもうと、さてどうするかと仙台駅のペデストリアンデッキで考えていたら、Aさん発見。Hさんがすでに牛タン行列に参戦しているとの話。
まだ朝の10時半だけど…。
なんとなく流れで我々も仙台駅3階の「牛タンストリート」へ。
他の牛タン屋はまだ行列は発生していなかったが、「利久」だけは行列が発生していた。
約20分ほど待って入店。
私はタンシチューが大好きなので、やや邪道かとも思ったが、「牛タンシチュー定食」を注文した。

「柔らかいので箸で切れますよ~」
といって持ってこられた牛タンのシチューは、確かに箸で切れるほどに柔らかかった。
最高に美味かった~。
テールスープの長ネギが存在感を放っていた。
これがなければ多少は胃にもたれていたかも知れない。
まあ、値段も普段だったら絶対に食べない値段なんですけどねえ。
お昼ごろにもう一度この店の前を通りかかったら、大行列に発展していたので、朝に食べて正解だったかも。
その後は、単独では行動せず2ちゃんねらーらしく(?)、3人でグダグダと観光して回った。
仙台城跡に行くと、ファンクラブTシャツを着込んだ中学生くらいの男子3名が、交互に伊達政宗像のところで記念撮影をしていたので、「私が撮りますよ~」と声をかけた。
私はツアーTシャツを着ていたので、同じくファンだ、ということが分かる。
すると、「では、『3人合わせて?』と声をかけてください」ときた。
引き受けたことをやや後悔したが、ここはノリの良い反応を示したい。
「3人合わせて~?」「Perfumeです!」と3人でポーズを決めやがった。
むしゃくしゃしたので、「もう一枚撮るよ!」と号令し、「チョコレイト?」「ディスコ!」と仕返してやった。
後悔はしていない。
もちろん、こういった行為も楽しい。
「家に帰るまでがライヴです」とはよく言ったものだ。
私のライヴはまだまだ終わっていない。

その後、二日目も参戦する二人を見送って、私は慎重に帰りの弁当を選び、帰路についた。
脳内麻薬が分泌されているのだろうか。「心の粒子」を浴びすぎたのだろうか。
このときに感じた寂しさすらも楽しめた。
これが遠征する者の気持ちなんだと実感した。
身体は完全に疲れきっていた。
言うまでもなく、心地よい疲労だ。
帰宅すると、AさんとHさんから、本日のライヴも最高だった!とのメールが届き、一人ニヤニヤする。
私がPerfumeのライヴに参戦してすでに3日が経過しているが、未だにライヴの余韻が続いている。
ライヴが楽しかったのは言うまでもなく、仙台にいた2日間は、日常とは完全に切り離されていて、「楽しい」という感情しか沸かなかった。その2日間の余韻。
あ~ちゃんは、相変わらず感謝の念を爆発させていたが(レーザー光線やLEDに対しても感謝をしているのだ)、感謝をするのはこちらのほうだ。
本当に楽しい、楽しく感じられる2日間を過ごせた。
ありがとうPerfume。