土手猫の手

《Plala Broach からお引っ越し》

新聞小説

2009-09-05 23:58:15 | 本・映画
朝日新聞の朝刊に連載されている小説「麗しき花実」乙川優三郎作が9/9で完結するらしい。
時代小説が苦手な私なのだが、前作「徒然王子」島田雅彦作、を読んでいた流れで、続けて読んでいた。
茶道具・画等、興味の有る題材で。
蒔絵師として自立、江戸の時代に自己確立して行く女性の感情を丁寧に追いかける作品で、とても好感が持てた。
端正さと艶っぽさという相反する、を併せ持った中一弥さんの挿絵も情景や情緒を想像させて自然と作品の中に入り込ませてくれたのだろうと思う。
(切り抜いて取っておけば良かったと程無く後悔した)

あと四話。松江に帰る理野が、その後どの様に生きて行くか、を最後まで追いたいと思います。

続く9/10からは、川上弘美さんの「七夜物語」が始まるそうです。
川上さんの作品は、まだ読んだ事が無いので、続けて読みたいと思います。


男視線の前作と、今、途中で読むのを止めている男都合の作品には無いだろう世界観を期待しています。




※下記、コメント欄より転載。

Comments: (2)

2009.9.8 09:24:19 夕螺 : 川上さんの連載は楽しみにしています。
僕は新聞の連載というのは読んだことがないのですが、これを機会に連載の面白さがどこにあるのか経験してみたいと思います。
新聞連載を本にした角田さんのものを読んだのですが、どうも僕としては新聞の連載というものは難しいものではないかという感想を持ちました。読者をひきつけることと中身とがちぐはぐになるとか。。。
その辺を川上さんはどのように?
中身の紹介では、七夜のそれぞれの短編的なものを書いていき、それを最後に結び付けて一つの世界を作る?こんな感じかな?
この手法は、詩集にもあって、銀色夏生さんの詩はこの中に入ると思います。
って、無責任な事を書きましたが、川上作品の不思議な世界の自然さを味わえるのかもしれません。



2009.9.9 03:20:48 猫目 : そうですね。書き出しから区切りまでが短い中で、着地点(?)を作りながら毎日繋いで行かなくては、ならないのですから、大変なのだろうと想像します。
細かく区切った上に、そこで惹き付けて読み続けさせる訳ですよね。
他紙で見たものでは、殆ど毎回が…
で、これって一般紙だよね?と、うんざりしたものも有りましたが。(読みませんでした)
毎回、山・谷、が有っても疲れますし。

「麗しき花実」は単行本になったら、また読みたいと思っています。

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