おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

リトルサンタ / 母の顔をした殺人鬼9

2011-07-02 21:28:08 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

今回の「リトルサンタ / 母の顔をした殺人鬼」は、秋田県藤里町で起きた畠山彩香ちゃんと米山豪憲くんが殺害された連続児童殺人事件を、二度とこういった悲惨な事件があってはいけないという強い思いから、作品づくりのモチーフにして描いた童話作品です。そして、その内容は本来の人間の本性と欲望を抉り出して解き明かし、母と子の親子関係の哀れみを率直に描いた感動がいっぱいの作品です。ただし、本作品の内容と、秋田県藤里町で起きた連続児童殺人事件とはまったく無関係であり、あくまでも本作品がフィクションとして作られたものであることをご了承ください。

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~さくらを殺したのはお母さんだった~
作 / 猪 寿

このときのくも丸は、これまでのさくらちゃんの行動を見ていて、彼女の母親がどんな性悪な人物であろうと、彼女が心から自分のお母さんを尊敬し、大好きなことを知っているために、決して彼女を強引に説得して納得させるようなことをせず、あくまでも彼女が自ら泣き止んで、彼女の気持ちが落ち着くのをいつまでも辛抱強く待ちました。

さくらちゃんが泣き止んで、なんとか落ち着きを取り戻したのは、彼女がくも丸から自分の母親に殺された話を聞いて泣き出してから、ほぼ半日たった翌日の明け方のことでした。

さくらちゃんが泣き止んで、なんとか落ち着きを取り戻したことが分かると、今度はくも丸は以前とは違って、彼女が水死事故にあった日にタイムスリップして、その事故現場で見てきたことを、すべて正直に伝えました。

ただ、落ち着きを取り戻したといっても、まだわずか九歳(小学二年生)の子供。

やはり、最初は数時間前にくも丸に水死事故現場での実際の話を聞かされて、もの凄い気が動転して泣き喚いたときと同じように、かなり敏感に反応してその動揺ぶりが人目で分かるような、おどおどした態度を見せました。

でも、だんだんとくも丸と接しているうちに、彼の本当の優しさや温かさに触れて、これまでのように自分が独りぼっちではなくて、いつでも相談相手になってくれる友達に巡り会えたことが分かると、もうそこには以前のように真実の出来事を偽りの出来事だと強引に否定し、すぐに泣き出したり逃避したりする、さくらちゃんの我儘な姿はなくなっていました。

ただ、くも丸はさくらちゃんがどんなに元気を取り戻しても、彼女をこれ以上苦しめたくないというその思いやりから、最後までへその緒橋で撮った母親の殺害現場の写真は、決して彼女に見せることはありませんでした。

そしてその後、くも丸はさくらちゃんを家まで送って行くと、彼女の水死事故が溺死ではなく殺害されたことを立証するために、すぐにブナの森の警察署(白神署)に向かい、その証拠となるへその緒橋で撮った殺害現場の写真と、その日の調査内容をまとめたノートを警察署のポストの中に投函しました。

ただそれでも、さすがに警察は自らの初動捜査にミスがあったことを認めたくなかったのか、くも丸が十分すぎるほどの物的な証拠資料を届けたにも拘らず、なかなか再調査に踏み出そうとはしませんでした。

ようやく、警察が重い腰をあげたのは、くも丸がこんなこともあろうかとと予想し、自分が撮った証拠写真を雑誌社や新聞社などのマスコミ各社にも配布し、その写真内容が雑誌や新聞の掲載されたり、テレビのニュースにブナの森の地元住民の、警察に対する不信の批判の声が、日に日に高まる様子が映し出されてりして、この事件が全国的に注目されるようになったからだでした。

ただその代わりに、いちど警察自体に捜査ミスがあり地元の住民はもちろんのこと、マスコミや全国民の大半の人たちに、初動捜査に手抜きがあったのではないかと疑問視されている事件の再捜査だっただけに、かなり警察にも今回の再捜査には、まったく当初の初動捜査のときとは違って、今回のさくらちゃん殺害現場の舞台になった、ブナの森の町の警察だけではなく警察組織全体のプレッシャーと面子を掛けて、本格的に取り組むようになっていたのも事実でした。

そして、再捜査は初動捜査のときに比べて、さくらちゃんに似せた人形をへその緒橋から投げ入れて現場検証を行ったり、彼女が水死した当日の鈴香容疑者の行動の目撃者探しを、町内外を問わずに一軒一軒しらみつぶしにあたって聞き込みを行なうなどしたりするなど、かなり時間を掛ける慎重なものでした。

そのために、さくらちゃんの母親である直美が逮捕されたのは、それから約半年も経った後のことでした。

その間、マスコミの地元住民を巻き込んだ加熱する取材報道には、お母さんの直美容疑者ことを心配して、ずっと美咲ちゃんは心を痛めていました。

当初、直美容疑者は警察の取り調べにおいて、さくらちゃんは“友達の家に人形を見せに行ったまま、戻って来かった・・・”とか“橋の欄干から誤って足を滑らせて落ちたが、気が動転して助けを求めなられなかった”とか、 “さくらは、水を怖がって川には近付くはずがないのに水死したのは、誰か真犯人に女子児童に対するいたずら目的か、その他の何らかの目的で誘拐され、その犯行を隠すために無理やりに殺された可能性が高い・・・」などと、さも自分が今回の事件では加害者ではなく被害者であるかのごとく、さくらちゃんの気持ちを傷つけてなお悲しませるような、実の母親らしからぬ嘘の供述を繰り返していました。

しかし、それでもようやくさくらちゃんが天の国へ行くのを決心したのは、直美容疑者が警察に逮捕されてから、約半年後のことでした。

それは、取調べの最中にいつもその机の上に飾られているさくらちゃんの写真を見ているうちに、だんだんと直美容疑者が母親らしい気持ちを取り戻して、彼女の「さくらに心からお詫びしたい・・・」という言葉を聞いたからでした。

くも丸は、この決心をさくらちゃんから手紙で知らされ、本当に自分のことのように喜び、心からホッとしました。



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リトルサンタ / 母の顔をした殺人鬼8

2011-07-02 21:27:13 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

今回の「リトルサンタ / 母の顔をした殺人鬼」は、秋田県藤里町で起きた畠山彩香ちゃんと米山豪憲くんが殺害された連続児童殺人事件を、二度とこういった悲惨な事件があってはいけないという強い思いから、作品づくりのモチーフにして描いた童話作品です。そして、その内容は本来の人間の本性と欲望を抉り出して解き明かし、母と子の親子関係の哀れみを率直に描いた感動がいっぱいの作品です。ただし、本作品の内容と、秋田県藤里町で起きた連続児童殺人事件とはまったく無関係であり、あくまでも本作品がフィクションとして作られたものであることをご了承ください。


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~さくらのお母さんは人殺しなんかじゃない~
作 / 猪 寿

くも丸がもと(現在)の世界に引き返すと、とても何らか焦っている様子で、さくらちゃんが待っていました。

「さくらちゃん、そんなに焦って、いったいどうしたの?」

その訳を尋ねてみると、どうやらくも丸がさくらちゃんの水死事故のことを調べに行っている間に、彼女が水死したのは事故ではなく、直美に殺されたのだという、雑誌や新聞記事が出たことが分かりました。

そのせいで、ブナの森の町中が大騒ぎになったり、連日連夜大勢のテレビや雑誌などの報道陣が家に押し掛けて来きたりして、お母さんがどこにも出掛けられずにイライラして困っているので、くも丸にお母さんがさくらちゃんを殺していないことを証明するのを手伝って欲しいという相談でした。

くも丸は、さくらちゃんのこの話しを聞き、彼女に水死事故の真相を伝えるかどうか、かなり躊躇いましたが、やっぱり彼女の将来のことを考えると、本当のことを話すのが一番いいことだと思い、彼女が水死した日にタイムスリップして見て来た、そのありのままの事実を伝えることにしました。

「実はね・・・さくらちゃん・・・」

「なあに?」

「町の噂は本当なんだ。君が死んだのは単なる水死事故ではなくて、君のお母さんに殺されたんだよ・・・」

「う、嘘よ、お、お母さんが、さくらにそんなことをするわけがないでしょう・・・」

「本当だよ・・・」

「実のことをいうとね、君に本当ことを話すかどうか迷っていたんだけど・・・僕ね、君が水死事故に遭った日にタイムスリップして、君のお母さんが君を殺す実際の現場を、自分の目で確かめて来たんだ・・・」

「・・・・・」

くも丸の言葉を聞いているうちに、きっとその気の動転からでしょう。

さくらちゃんの顔色は、見る見るうちに何か怖い物でも目にしたかのように急激に青ざめていき、勝手に全身が震えて止まらないくらい興奮していた。

「う、嘘よ、そんなこと・・・」

「くも丸なんか大嫌い!」

それでも、さくらちゃんは自分にとってはかけがえのないたった一人のお母さんである、直美が自分を殺したという真実を、何としてでも否定したかったのでしょう。

今度は、さっきのように気弱な態度ではなく、くも丸に向かって無理やり強引にその事実を叫んで否定し、まるで彼を威嚇するかのような鋭い目付きで睨んだかと思ったら、そのままその場にへたり込んでしまい、悲鳴を上げて泣き出した。

「ギャーッ!ギャーッ!ウエーン、ウエーン・・・」

そして、このとき初めてさくらちゃんはくも丸の話で、町で噂されているように自分を殺したのが、実の母親である直美であるという真実を知りました。



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