私は今六階にいる。
百円玉を入れて、水を買う、やったね、これで、自力で水を確保できるようになったもの。
千円札使えるやん!
一階にはコンビニがあるのは、チェック済みだ。
手術後、口だけ達者だが、後は、オール全滅で、何かと言うと、ナースコールでお願い事をしなければならない。
「何か要るものありますか?」
「あ、すみませんが、一階のコンビニで、二リットルのお水買って来て頂いけませんか?」
「、、、水なら、出た所に自動販売機あるのよ。500ミリしかないけど」
「じゃ、4本買って来て貰えますか?」
「百円玉しか入らへんけど、ある?」
「お財布に入っていると思います」
「じゃ、お財布預かって買って来るね」と病室を出て、二分位で水を買って来て下さった」
それが、いよいよ無くなりそうだが、財布に百円玉が無い、
さて、どうしたものか、若きウェルテルのよに悩む。
そうだ!一階の売店で、野菜ジュース一本買えば千円札が崩れるやん😼
杖と、廊下中に張り巡らされたバーを握りながら、一人で、一週間ぶりの一階コンビニに行く。
ジュース二本カゴに入れて、レジに向かう。
「すみません、同室の人に頼まれたので、お会計別々にしてもらえませんか?」
我ながら、しれっと、大うそをつく。
レジ係、はい、承知しましたと、一本112円位のジュースを、別々に打って、お釣りをくれたら、五百円玉が入っちょる。あちゃ、、、、
「えーっと、五百円玉じゃなくて、百円玉5個にしてもらえませんか?友達もその方が助かると言うてます」
と、架空の友達まで作って百円玉を量産したのであった。
六階まで戻り、自動販売機を横目で見ながら、汗だくなので、これ以上荷物持てない(ジュース二本やのに)ので、一旦部屋に戻る。
ウエッティで汗を拭き、呼吸を整え、まず百円玉を胸ポケットに入れて、自動販売機まで、ソロソロ歩いて行く。
たった数メートルだけど、達成感ありあり。
百円玉を入れて、水を買う、やったね、これで、自力で水を確保できるようになったもの。
暫し息を整え、いざ帰還じゃなくて、帰室。
ふと下を見ると、、、
千円札使えるやん!
何よ~、私の一階迄の大冒険なんて、要らんかったやん😭