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ワクチン接種後の死亡事例の怪! NHKはワクチンが死亡原因と厚労省認定と報道。根拠は?NHKは厚労省と結託するな!

2022-10-31 06:46:15 | コロナ
●NHKは何を根拠に厚労省のプロパガンダを拡散しているのか?

下図をみてほしい。
先ほど(2022.10.30)スクショしたNHK WEB「新型コロナワクチン 接種後死亡の2人に一時金支給決定 厚労省」(2022.9.9)の記事である。

記事の内容に「・・一時金の支給が認められたのはこれで3人となります」とある。これは重大な情報である。

(報道の根拠が不明。NHK WEB2022.9.9)



●厚労省のHPのどこにも、死亡認定した3人のデータが見当たらない

下図は厚労省の第85回「・・ワクチン分科会副反応検討部会・・」(2022.10.7。長いので以下、「副反応検討部会等」と呼ぶ)の資料一覧である。92点、かなりの数である。

その多数の資料の中に資料1-3-1「新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注)」がある。

内容は、ワクチン接種後の報告された死亡事例1,667件(うち、4回目接種後の事例22件。(2021.2.17-2022.9.4間))。だがワクチンが死亡原因とされたもの、すなわち「α判定」は0件である。

同様に資料1-3-2はモデルナ、資料1-3-3はアストラゼネカだが、これらもいずれも「α判定」は0件である。

ということは、死亡認定したのは9月4日以降の死亡事例報告、第86回以降のものであろう。




<第86回副反応検討部会等では、ファイザー等各社の死亡事例の資料が無くなった!>

下図は第86回(2022.10.11)の件の会議の資料一覧である。第85回では資料が92点だったが、第86回では9点と一挙に10分の1に減ってしまった。しかもファイザー等各社の死亡事例報告の資料が無くなっている!




<第87回副反応検討部会等でも、ファイザー等各社の死亡事例の資料が無い!>

下図は第87回(2022.10.21)の同様の会議の資料一覧である。第85回では資料が92点、第86回では9点、第87回は11点。やはりファイザー等各社の死亡事例報告の資料が無い!





●厚労省はワクチン接種後死亡者のデータを開示せよ!メーカー別、接種回数別、ロット番号別のデータを開示せよ!α判定した3人とそれ以外の死亡者と何が違ったのか?重大な情報だ!隠すな!国民の命の情報だ!

よくあるTVの手法を思い出した。
「当選者には直接賞品をお届けすることで当選発表にかえさせていただきます」というアレ。TV視聴者には本当に当選者が出たのか、賞品が本当に送られたのか確かめようがない。

だいたいNHKはおかしいとは思わなかったのか?
ワクチン接種を始めた2021.2.17から2022.9.4までの1年半以上、α判定の無かった安全(?)なワクチンに、急に9月4日以降からワクチンが死因と疑われる死者が3人も出てきたことに。不自然すぎるだろう。
少しだけα判定を加えたほうがいいという、恣意的な打算が入ったと疑わざるを得ない。
それをNHKは、厚労省はワクチンの副反応を無視していません、ちゃんと公平公正に判断していますよといった厚労省擁護のメーセージを、疑問を深堀もせずただ垂れ流すのは、公共放送ではなく厚労省広報局である。

NHKは一時金の支給が本当に決定され、各遺族に支給がいつどのくらい行われたか(或は行われるか)信頼できる情報の根拠を示す必要がある。それが受信料を徴収している公共放送の責務である。死亡一時金の最大支給額は4420万円、税金である。厚労省の私物でもない。

本当に支給が決定されたのならば、α判定されなかった他の大勢の死者と何が違ったのか?
厚労省はメーカー別、接種回数別、ロット番号別等のデータを分析して、α判定の死因を国民に広く開示しなければならない!

なぜ隠したか?公表すると皆がワクチンを打たなくなる恐れがある?α判定が集中した特定のワクチンメーカーにダメージを与えることになる?大量に購入したワクチンが無駄に余ることになり予算の無駄遣いの責任が発生する?

そんなこと知るか!国民の命と健康を守る事より大事な事か!
国家公務員は、国民全体の奉仕者であって、ワクチンメーカーや特定利益団体の奉仕者であってはならない。

重大な国民の命の情報を隠蔽しておきながらワクチン打て打てとせっつくだけの厚労省や、国民の声を聞き流すだけで余計なことばかりする政権のプロパガンダを流すだけの放送局なら、社会の害毒ですから、NHKは早く潰れてください。

ウクライナ危機PARTⅫ ロシア軍、崩壊か反乱の可能性。プーチンの短期決戦見積もりが大誤算。兵站が破綻し始めた。

2022-10-15 10:05:57 | 軍事
●プーチンは誤算の繰り返し。短期決戦の頓挫とロシア軍への過信が、作戦の失敗と兵站の破綻を招いた

<当初のプーチンの侵略目標>

推測だが

・首都キーウを短期間で攻略し、傀儡政権を樹立。ウクライナ軍への戦闘停止命令。ノボロシア一帯を割譲させロシア領と承認させる。

・東部方面、南部方面のロシア軍の進軍を短期間で被害を最小化して完遂。

・ウクライナの東部と南部、プーチンが主張する元々ウクライナの領土ではないノボロシア一帯(東から、ルハンシク州、ドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州、ムィコラーイウ州、オデッサ州)を軍事侵攻で占拠し、ロシアの共和国として承認併合する。


(帝政ロシアの妄想に狂うプーチン。大下容子ワイド!スクランブル2022.5.5)


プーチンの主張(2014.4国営放送「ロシア国民との対話」)によると、「ノボロシア(=ニューロシア)はロシア帝国時代、オスマン帝国から獲得した新たな領土であり、元々ウクライナ領土ではない」というもの。ご都合主義もいいとこで、いつの時代の領土・国境が正しいと各国が勝手に言い始めたら世界中が混乱する。


<要のキーウ攻略の失敗。短期決戦の前提が崩れる大誤算。だがプーチンはロシア軍の戦力でこのまま押せばノボロシア占領は可能と戦争継続を選択>

ロシア軍の大戦力、最新兵器で攻撃したらキーウはすぐ落とせると過信していたプーチン。補給も短期決戦用だった。そのことは戦闘が長期するにつれ明白になっていった。また隣国ウクライナはロシア国内にも親戚や血のつながりのある人々もいて、大昔のキエフ公国まで辿れば、ロシアと兄弟国である。だから2月24日の侵攻開始まで侵攻先がウクライナであることを兵士たちには知らせなかった。事前に知らせて侵攻までに時間がかかれば兵士の間に動揺や反発が広がるのを恐れたからである。
だが短期戦の補給量のまま長期戦への移行、納得しにくい侵攻目的、それを無視して戦争継続を決断したプーチン。兵站の重要性、部隊の士気の重要性を理解できていない。軍事を知らない元スパイの限界である。

またロシア兵にも、ウクライナはロシアに比べれば貧しい弱い国、というウクライナ国民を見下す偏見・プロパガンダによる思い込みがあったようだ。

虐殺のあったブチャから避難したキリル・サゾノフさんの証言によると「この軍事作戦は貧困にあえいでいるウクライナ国民を圧政キエフ政府から解放するものであり、諸君たちは解放軍として歓迎されるだろう」と侵攻開始直前の上官訓示があったのではないかという旨の推測をしている。
ところがブチャに侵攻してきたロシア兵は、各家庭に電子レンジやパソコン、洗濯機があることに激怒した!
「なぜこんな良い生活をしているのか!」嫉妬に狂ったロシア兵。本来は騙して戦場に送り込んだ上官や軍上層部に怒りをぶつけるべきだが、それができないので残虐行為、略奪、拷問、レイプなどの怒りのはけ口をウクライナ住民へ向けた。

ウクライナ軍への早期戦闘停止命令の下命見込みがなくなり、東南部方面への侵攻はウクライナ軍とロシア軍とのガチの正規戦となった。短期決戦の前提が崩れ、長期戦へ移行すると補給品の不足が表面化していく。軍規の乱れ、士気低下、厭戦気分が補給品の不足とともに前線の兵士に蔓延していった。

ウクライナの方がいい生活をしていることに気づくロシア兵。報道特集2022.4.9)


略奪行為は軍法会議で処罰されるハズだが、ロシア軍規は無統制。報道特集2022.4.9)



過去記事「ウクライナ危機PARTⅩ ロシアは分裂・内戦の可能性。・・」でも書いたように、ロシア人口約1億6千万人のうち、6人に1人は最低生活水準以下の暮らしをしている超格差社会。貧しい人たちの7割がロシア正教に入信して、ホームレスの人々は教会で食事を支給されているような状況である。 

神頼みの必要のない一握りの人たちは、プーチンのプロパガンダが眉唾ものであることを見抜いているので、ロシアから国外に脱出できる。しかし大勢の貧しい人たちは、プロパガンダの是非を考える余裕はなく、また国外脱出のお金もない。圧政に苦しみ貧困にあえいでいるウクライナの同胞を救うために動員令に従い戦場に向かいなさいと、ロシア正教会のキリル総主教から説教されれば、それがプーチンのプロパガンダであっても総主教の言葉として従う。
(戦闘)義務の遂行中に戦死したのであれば、それは尊い犠牲だ

(プーチンの犬、キリル総主教。 ニュースウォッチ9 2022.9.27)



●兵站が破綻し始めている

<妻や母や娘からナプキンとタンポンを送ってもらえ!>

動員兵の訓練所で。
上官「自分の物は自分で用意しろ。軍服以外の必要なものは何もない。妻や母や娘に生理用ナプキンを頼むのだ。一番安いナプキンと一番安いタンポンだ。弾丸の傷にタンポンを押し込むと膨らむから
まるで漫画のような光景が隠し撮りで流されている。

(止血帯の代わりにタンポンとは。 報道ステーション2022.9.28)



<食事も戦闘服も寝袋も水も、すべて不足していた。略奪品で腹を満たした> 仏に逃れてきたロシア空挺隊員の証言。

パベル・フィラティエフ氏34才。経済的な事情でロシア軍に入隊、第56親衛空挺襲撃隊の隊員だった。
侵攻の2月24日04:00頃、駐留していたクリミヤの訓練所から北の国境方面に移動、攻撃の目標、目的などは
知らされなかった。
侵攻途中で敵はNATOおよびNATO支援によるウクライナ側の攻撃が始まったと思ったという。そう教え込まれていたからだ。今では「明らかな、完全なウソであるとわかります」とパベル・フィラティエフ氏は証言した。

彼の部隊はヘルソンに派遣されたが、補給環境は酷かったという。
最初から食事の問題が発生した。水、防寒着、寝袋も。とにかくすべてに問題があった。唯一足りていたものは弾薬だった。1か月後には、大半の戦闘服が使い物にならなくなった。しかし戦闘服は支給されなかった。土の上で寝ていると(戦闘服は)1か月で使い物にならなくなった」ここからも兵站準備が短期戦であったことが窺える。

(ロシア軍の酷い実態を証言する侵攻に参加したロシア空挺隊員。 TBS NEWS DIG2022.10.8)



<軍服150万着消失の怪事件。おそらくプーチン得意のフェイク。元々用意していなかったのでは>

招集兵用に用意していた軍服150万着が消えたという。
ロシア下院議員で元陸軍中将のアンドレイ・グルコフ氏のSNSによれば、
どこに消えたか分からない。なぜこんな問題がおこるのか。誰も説明しようとしないのだ!」と激オコの投稿をした。
おかしいだろう。下院議員ではなく動員令をかけたプーチンこそが激怒して「犯人を捜しだせ!」と騒ぐハズだ。プーチンの信用に泥を塗るような事件だ。怪事件で済まされる簡単な問題ではない。大事件である。

元々用意などしていなかったものであったとすれば説明がつく。プーチンはウクライナを脅すために、30万人の動員令をかけ、すぐに招集し戦場に送れることを見せたが、動員兵には相応の装備品が必要であることに頭が回らなかったのだ。前にも書いたが、兵士を戦力化するには、士気、練度、食料、武器、弾薬が必要である。元スパイで軍事に疎いプーチンは兵士を大量動員して武器、弾薬を揃えればなんとかなるという頭だから、軍服が足りないという訓練所からのクレームを聞いて、150万着用意していたがなぜか消えたしまったという事件をデッチあげて非難をかわそうとしたのであろう。プーチンらしい姑息さが匂う。

日刊ゲンダイDIGITAL2022.10.5)


兵士戦力化の5要素に、「食料」としたがもちろん象徴的な言い方だ。正確には食料を含む兵士用の補給品・装備品のことである。上記の不足例で挙がっているように、携行食料、医療キット、水筒、防寒着、寝袋も必要である。特に重要なのは防弾チョッキ、戦闘用ヘルメット、ヘルメットクッション(ハゲないように)、軍靴である。他にも弾帯、背嚢、雑嚢なども必要だ。

とにかく補給・兵站の重要性を理解していないプーチンは、誤算続きでいまやドツボにはまり始めている。


●兵站の破綻は、フロントライン(前線)の破綻。崩壊する前線兵士の銃口はどちらに向けられるか?軍かプーチンか

どこの国の軍隊でも将兵は古今東西の戦闘・戦史を習う。何が勝敗を分けたかを研究・理解するためである。特に現代戦では短期間で大量の軍需品を消耗する。兵站を無視して遂行された旧日本軍のインパール作戦の失敗を挙げるまでもなく、兵站の重要性は現代の軍人なら理解している。


<プーチンは兵站を理解していない>

5月9日はロシアの戦勝記念日。キーウ攻略を諦め東部方面へ戦力を集中し始めた頃だった。一挙に戦況挽回のためウクライナに宣戦布告をして国家総動員令を発表するかと思われたが、誇れる戦果がなかったためか、これまでどおりのプロパガンダ、やむをえないウクライナ進攻を続けることを発表しただけだった。

翌5月10日、米上院議会の公聴会で、米の各情報機関、インテリジェンス・コミュニティーを統括するヘインズ国家情報長官が、ロシアの動向分析を説明した。

・プーチン大統領は長期戦に備えている。
・東部ドンバス地方の確保以上(ノボロシア確保)の達成が狙い。
・ドンバスへの戦力集中は、キーウ攻略失敗の主導権を取り戻すための一時的な動き。
・戦闘の長期化で戒厳令を出す可能性。
・核使用はロシア存亡の危機と感じた時。


また次の点も指摘した。(下記の画面参照)

・「自分の野心といまのロシアの軍事力とのズレに直面している」→現実のロシア軍戦力への過信。軍の実情を理解できていない。

・「ロシア軍が兵士の増員などをしなければ、オデーサから沿ドニエストル地方まで支配できない」→ノボロシア一帯の占領には現状の兵力では不足(動員令が必要)


(ニュースウォッチ9 2022.5.18)



だがこの時点でプーチンが短期戦から長期戦に切り替えたとしても、G4担当(兵站)の将軍に動員令に備え兵員用装備品を準備せよ、と命令したとは思えない。「私が(ロシアの)指導者でなければ国が崩壊する」と豪語するほどのプーチン独裁である。

(ナショナルジオグラフィックCH「FACING PUTIN:ライバルが暴く 真実と秘密」から)


誰も気を利かせて言われる前に装備品を増産・備蓄などはしない。余計なことはしないのだ。プーチンから直接命令されるまで待ちの姿勢である。その結果が下記の補給品不足の惨状となった。

・動員令をかけてすぐに猫も杓子もかき集めたが、あらゆる兵員用装備品が不足していることが露見した。
他の装備品も上記で説明した通りの酷い有様だ。

(支給されたボロボロに錆びたAK-47。報道ステーション2022.9.28)


・英国のGCHQ(政府通信本部。米のNSAと相当する情報機関)のフレミング長官も、10月11日のBBCラジオ4の番組で、ロシア軍の状況について「絶望的な状況が広がっている」と説明した。「兵員、武器、弾薬が不足しつつある」とも。

(GCHQフレミング長官。 ロイター2022.10.12)

(RUSI:英国王立防衛安全保障研究所。Royal United Services Institute for Defence and Security Studies)


●プーチンは逃亡先を探し始めたか

プーチンはウクライナ、G20、トルコのエルドアン大統領、イーロン・マスク氏など方々に和平交渉の打診をかけ始めている。弱気の表れだ。裏の意図は亡命先を探っているのかもしれない。もしそうなら、核は使用されないかもしれない。核のボタンを押せばもう後戻りはできない。だからまだ交渉の余地があるうちは、逃げ口は見つかる可能性がある。命が惜しくなった独裁者は、権力を手放しても各地に密かに隠していた巨額の金がある。いい条件の逃亡先を見つけ、妥当な交換条件(多少足元をみられても我慢する)で合意できる相手は見つかるだろう。

プーチンの逃げ出す気配を少しでも感じたら、強気の発言を繰り返してきたメドベージェフ安全保障会議副議長やペスコフ報道官、ラブロフ外相らも一転して浮足立つだろう。プーチンには逆らえなかった、仕方なかったと手のひら返しとなるか。ショイグ国防相や軍上層部の幹部も自分には責任はない、命令に従っただけだと言い出すかもしれない。

逆に獰猛なボルトニコフFSB長官やプリゴジン・ワグネル代表、チェチェンのカディロフ首長たちには、直下に強力な暴力装置を有しているので、弱気になったプーチンに取って代ろうとするかもしれない。
あるいは未知のダークホースが登場するのか?

分裂か内戦か。最終章が近づいているのかも。


ウクライナ危機PARTⅪ ロシア動員令等に伴う戦闘への影響分析。核使用、ATAACMS、エクスカリバー誘導砲弾・・

2022-10-01 10:33:39 | 軍事
●プーチンの核使用について

プーチンの核使用の脅しは、7:3でブラフだろう。
使われるとしたら、小型の戦術核で、標的はウクライナ軍の重要な前線基地、補給基地、部隊集結地が候補となるだろう。

(露の戦術核の運搬手段は多岐にわたる。サンデーモーニング2022.3.20. ワイドスクランブル2022.4.29)



<核によるザポリージャ原発攻撃、公算は低い>

TVであるロシア専門家が、堅牢なザポリージャ原発を核攻撃するのではないかと語っていたが、可能性としては相当低いだろう。プーチンが正気を失っていたらありえるが。
当原発が攻撃されたら、せっかく住民投票で獲得した少なくともヘルソン州、ザポリージャ州は汚染され人が住めなくなる。全住民が逃げ出すことになる。国内外だけでなく、両州の親ロシア住民からもプーチンに対して怨嗟の声が上がるだろう。

堅牢といえども原発を破壊する目的なら、何も批判を受ける戦術核を使う必要はない。外部電源を長期に遮断する処置を行えば、自動的にメルトダウン、水素爆発、臨界爆発が起きる。


<核使用決断はプーチンに相当な精神的プレッシャーになる。プーチンは脅し専門。軍事部門の強硬派の目には大規模核攻撃でないと劣勢挽回は不可能と見ている>

プーチンが核使用を決断すればルビコン川を渡ることになる。停戦交渉の余地もなくなる。プーチン政権の残された道は破滅か勝利かだけになる。決断の前には、米の報復がどのようなものになるか?あれもあるか、これもあるか、あるいは・・と、プーチンの胃はキリキリ痛むことになるだろう。
正常な神経なら小型核1発で戦況を好転させることはできないことは明白。戦術核だけでなく、戦域核も含む大規模核攻撃を決断しないと勝利できないと強硬派は考えているはずだ。軍もプーチンの戦争遂行の本気度を疑い始めているのかもしれない。


<プーチンは元スパイ、軍事は専門外。謀略、噂、嘘、脅しで相手に勝てると思っている。兵士の数だけでは・・>

だがプーチンは劣勢挽回のための秘策として大量動員(100万人動員も可能と噂を流布)を決断したところをみると、核使用はブラフで、大規模動員数をちらつかせることでウクライナ側の士気を砕き、同時に軍の不満にも応えることもできて一石二鳥だと思っているのかもしれない。ノルドストリームのガス漏れもタイミングが良すぎる。事故ではなくロシア側の謀略工作だろう。

今回の動員令。兵士を戦力化するのには5つの要素が重要である。士気、錬度、食料、武器、弾薬だ。
だがロシアの状況をみると、徴兵から逃げ出し、反発抗議による放火等。1日ほどの訓練で戦場へ。ロシア脱走兵よる証言などから補給の劣悪化。戦地での略奪。ボロボロのカラシニコフ貸与。どの要素をとっても今回のロシアの予備役動員は落第点ばかりだ。軍から兵隊が足りない、これでは戦えないと突き上げられたプーチンの付け焼刃の対応である。つまり部分的動員令だけではロシア軍反転攻勢となる戦力化に寄与することはないだろう。
気づいた方もおられるだろう。最近キーウやリヴウ、オデーサ等へのミサイル着弾の情報を聞かなくなった。ハイテク兵器も枯渇し始めた兆しではないか。


●ロシアが核使用しても米は核での報復はしないだろう

ロシアが核を使用した場合、米は核兵器で報復するだろうか?米が直接小型核をロシアに発射することはない。米露の直接戦争になってしまう。ではウクライナに反撃用の小型核を提供する?そんなことをすれば核のエスカレーションを後押ししたとして米が非難されるだろう。

では米の軍事報復カードは?
可能性として高いのは、制限していたハイテク兵器の提供だろう。ゲームチェンジャーとなる2つの兵器を紹介。


<ATACMS>(エイタクムス SSミサイル)

真っ先に頭に浮かぶのは、約80km射程に制限していた高機動ロケット砲システム「ハイマース」。この運搬システムに規制していた長射程300km超のATACMSを搭載すれば、ウクライナ軍の戦術の幅が大きく広がる。


<エクスカリバー誘導砲弾>

既にウクライナに大量に提供しているM777 155mm榴弾砲。侵攻当初、欧米はウクライナに提供する兵器について検討した。すぐに使えて有効な兵器。M1エイブラムスなどハイテク兵器は、操作運用などは英語仕様でネットワーク化システム化していて習熟期間が必要。ロシア製兵器に慣れているウクライナ軍にはすぐには役立たない。

そこで候補に挙がったのがM777 155mm榴弾砲(取り扱いやすく小回りの利く超軽量級火砲)

同様の兵器体系のウクライナとロシア。その榴弾砲の射程は約28km。M777の射程は約30km超。たった2kmの差、と思うなかれ。2kmでも射程外になる。砲兵戦では砲撃してすぐにその場から撤収しなければならない。砲弾の弾道をレーダーで解析して発射位置を特定する対砲迫レーダーや音源標定等により、位置が特定され、敵から反撃を受ける。砲撃し素早く撤収するには軽量でなければならない。その点M777はチタン製に改良したため、重量も従来の火砲の約半分の約4tの超軽量となった。大型ヘリだけでなくより小さなヘリでも吊り下げて輸送可能だ。「空飛ぶ砲兵」と呼ぶ人もいる。また設計改善で砲脚の取り扱いもよく、操作砲兵数も従来火砲の半分5名で可能だ。

これだけでも有利だが、エクスカリバー砲弾を米が大量提供するとなると、さらに有利になる。(Wiki等参考)

4月にカナダが「M777 4門とエクスカリバー砲弾を提供した」と報道があったが、既に消耗してないだろう。大量提供が必要だ。

当砲弾が発射され放物線の頂上に達すると弾体から滑空翼が展張され目標に向かって滑空を始める。いわばグライダー式砲弾となる。これにより射程が約40km〜57kmと延びることになる。

エクスカリバーは、GPS補正と慣性誘導によるプログラム誘導のため着弾精度が高い。2007年からイラクで初めて実戦投入されて以来、アフガニスタンなど実戦でブラシュアップされていった。2014年の信頼性テストでは、目標から平均1.6m以内に着弾した成績だ。エクスカリバー1発は、無誘導砲弾で10発〜50発を必要とされる目標破壊に匹敵するといわれている。

推測だが、砲弾セットの取り扱いも簡単でウクライナ軍にすぐ適用が可能と思える。
目標のGPS座標などのプログラムデータを弾体のフラッシュ・ドライブに必要な弾数分だけコピーする。あとはその砲弾をM777にセットして発射。既にカナダからの提供で取り扱いマニュアルもできているはずだ。

エクスカリバーは火砲との互換性も高く、米軍ではM198 155mm榴弾砲、パラディン(M109 155mm自走榴弾砲)でも使用できる。英のAS-90自走砲、スウェ-デンのアーチャー自走榴弾砲でも発射可能。

米はM777を72門。米以外の各国も4月頃から155mm榴弾砲の提供を予定していた。どれだけ提供されたかは軍事情報のため不明だが、英はAS-90を20両、加はM777を4門、独はPzH2000を100門、豪はM777を6門、蘭はPzH2000台数不明(多分10両前後)、許(ノルウェー)はM109を22両、仏はカエサル40両(エクスカリバーとの互換性は不明)、波蘭(ポーランド)はAHSクラブ18両(砲塔はAS90なのでエクスカリバーと互換性があるかも)、伊はケチっていて管理状態の悪い旧式のM109を検討となっていた。ほかにもスロバキアなどウクライナに勝利してほしい欧州の各国が提供を発表していた。
これでいくと200門両超のエクスカリバー発射台があることになる。(露発表の破壊数を考慮しても)


9月28日、米が発表した追加の軍事支援11億ドルには、エクスカリバーは含まれていないようだ。その代わりハイマース18基が追加される。これで10月以降には30基超のハイマースが揃うことになる。近接の部隊戦闘支援よりアウトレンジによる拠点攻撃と対露MLRS(射程90km)を重視しているようだ。多分、ハイマースによる攻撃が成果をあげているのだろう。

(報道ステーション2022.4.0. Wiki、JIJI.COM、)



以上、ATACMS、エクスカリバーの提供は速やかに実践投入適用が可能で、ウクライナ軍の急激な戦力アップが期待できる。

これに、攻撃ヘリ、制空戦闘機、高度な地対空ミサイル・システムなどのハイテク兵器提供が加われば、核使用のプーチンを素早く打倒することができるだろう。2発目の核を使う前に叩かないといけない。だが前にも言及したように、米軍仕様のハイテク兵器は、ネットワーク化システム化しているので、ウクライナ軍が簡単に使いこなすことはできない。
ひょっとしたら米は、プーチンの核使用を予想して相当前からウクライナ軍の一部を米でハイテク兵器の習熟訓練をしているのかもしれない。