弁当

弁当を忘れてきた。
外は雨である。
とりあえずスープを飲む。即席スープとみそ汁はスタジオに常備されている。

やらなければいけない仕事
やったほうがいい仕事
いつかやれればいいかなという仕事

のうち、たいてい「やりたい仕事」は最後の「やれればいいかな」の範疇に入る。
外の踏み台が壊れてきている。直さねばならない。
しかし心は思いついてしまったことに奪われる。

つまり、トイレの雨水利用だ。

つまり、じゃねえよ、なんだそれは！！っていうか何よりも早く発表会のおしらせ出しやがれ！！
という声が脳内にこだまする。
世間とは常に自分の中にいるものだよ。

トイレの雨水利用のシステムはもうネットで調査済みだ。
いるものは雨水タンク、ポンプ、太陽光パネル。太陽光発電はポンプとはめちゃくちゃ相性がよい。
ああ、トイレ雨水利用。
「植木に水をやるときの雨水利用」なんていうかわいらしいものではない、ダイナミックな雨水利用。うまくすればポンプだって必要ないのではないか、重力で水が落ちるところにタンクは置けないのか？

私はすっかりエネルギーキチガイみたいになっている。
そもそもこういうちょっとトンチンカンな節約っていうかエコっていうか工夫みたいなことが大好きな上に、この時勢となってしまった。とどまるところを知らない。
残念なことに、実際着手するとなると技術不足が足をひっぱる。植木に水、くらいの雨水タンクまではつなげるが、壁に穴、とかになると目が泳いでしまう。
たいへん残念なことである。

発表会のおしらせを作らねば。

スープだけではおなかがすいたままである。
まだ外は雨。

今日入っていた電気使用量のおしらせに夏の計画停電のことが書いてあった。JRが夏には電車を間引き運転にするとか言って「ほらほら大変だ」という気分にさせられる。そんな中、大阪知事が関電に怒ったりもすれば、菅さんと孫さんががんばったりもしてる。もう夏はすぐそこだ。
ヒブワクチン小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種でこどもがまた死んだ。厚労省はまた「因果関係をみとめると言える根拠がないから問題ない」とか言うんだろうか。タミフルのこどもの使用もなんだかうやむやになったまま。
ワクチンや予防接種も金のなる木なのだよ。

雨はやまない。
やまないが、やっぱりごはんを食べにいったほうがいいような気がしてきた。
弁当わすれても、ちょっとそこまで行けば食べ物が手に入る。
甘いものもしょっぱいものも、お金さえあればなんでも手に入る。
だからこそ、どこでお金を使うかを考えなくてはならない。
それが楽しいときもあれば面倒くさいときもある。
今日みたいな雨の日は面倒くさいが勝る。

弁当をわすれてきた。
外は雨である。