えんどうえこばなし

フラメンコ。レッスン動画とえこばなし。

子の一句(親ばか日記)

2015-02-11 11:15:00 | こばなし

終わるから 終わるからとは言ひながら
のんびりしてる。 かあちゃんキレる。

ーーーーーーーーーー

そろそろ子は学期末テスト。
子の中学校は、「毎日の宿題」というスタイルではなく、「テスト前の提出物」でドリルや課題が与えられる。
毎日少量を提出ではなくて、2ヶ月くらいに一回大量の課題の提出日がやってくる。

つまり「いつやるか」「どんな配分でやるか」という「計画して実行するスキル」が必要である。
自分の実力などを客観的に見れないと難しい作業で、しかしいつかは、こういう(自分をコントロールするというような)ことをしなくてはいけないのだから中学生のうちから訓練しておこう、という意図なんだと思う。

それ自体はいいと思う。

さて、我が子(上)だが、彼女は小学生のうちから徹底して「明日できることは今日しない」という生き方をしてきた。小学生のうち、というか生まれてからずっとというか、とにかく徹底している。「今日しない」というよりは「できない」に等しいと思う。「今やらなくてもいいことには集中できない」という感じ。

私は「いつかやらねばならないことは、今やる」方が多いので、これはなかなかイライラする。
「今やらなくてもいい」の判断基準も私とは完全にずれている。私だったら「とっくに焦っている」という状況でも彼女は「まだまだ」と思っているのである。

だから小学生のうちは、宿題をやるまで机に強制的に向かわせて監視していたり、怒ったり、もちろん「早くやりなさい!!」などと怒鳴ったりした。
それでもやらない。

私も無駄だと思いながら、とにかく目の前の我が子にイライラするので、マンガを窓から捨てたり、壁に穴をあけたりする。

教育の本には「怒鳴っても、効果がないばかりか、逆効果である」と書いてあるし、そんなことは百も承知である。承知してるが、だからといって、本に書いてある通りに「我が子をそのままで認める。それは親にしか出来ないことなのです。」などという気持ちにはなかなかなれないものなのである。ぎゃーー!!早くやれ!早くやれよー!あとで文句いいながらやることになるなら今!ここで!やれ!!!!


で。
そんな彼女も中学生。
私もいい加減変わらねば、と思い、「馬を無理矢理水場に連れて行くことはできても、馬に無理矢理水を飲ませることはできない」と、お念仏のように唱えて行動することにした。
自分で気づくまで待つ。
待っていることで、イライラしても、待つ。

1学期、2学期中間、まったく(それはもう徹底的に)提出物を出さないで過ごしてきた彼女が、2学期期末で急に「やる」といって自分で提出物をやりだして全部提出したときには驚いて、本人の力ってすごいな、と思った。コーチングの本とか教育の本とか、親業の本とかに書いてあったことは、本当なのである。「親が変わらなければ子も変わりません」とはこのことである。いやすんませんでした。

しかし、ここからが問題なのだ。
この、「お、やればできるんじゃないの?!」という期待が、また、わたしを、元の「はやくやれ!今やれ!」というガミガミかあちゃんに戻すのである。
ここが肝心だというのに。
ここで本人の力を信じなければいけないというのに。

ーーーーーーーーーーーー

ということで、学期末テストにそろそろ突入。
明日は数学ドリルの提出日である。30ページくらいある。
5日前ブツブツ文句を言っているので、間に合うのかと聞いてみたら
「あーほんとめんどくさい。もうやだ。あー。でも今日は1ページやろ。」とその30ページくらいある中の1ページやって満足していた。
もうほとんどこの時点で狂いそうだったが(だって、5日前に1ページも手をつけてない状況で「もーやだ」ってナニ!?せめてやってから文句いえ!!)、ぐっと我慢した。

さて、今日はバレンタインのチョコブラウニーを焼くと言っている。

母/ん?ブラウニー焼くって、でもドリルをやるんじゃなかったの?
子/あー大丈夫大丈夫、午前中で終わらせるから。もうねーあと7ページくらいだからさ、午前中で終わる。もっと早いかなー。集中すれば1~2時間かな。
母/あっそう。それならいいけど。
子/うん。あ!そうだ!!チョコの数を確定しておかないと。えーと先輩でしょー、それからー。。。
母/。。。。(もう9時半だけどまだやんないのかなと思っている。)
子/。。。。(いつのまにかケーキのレシピ集を眺めている)

気づけば10時である。午前というのは12時くらいのことを言うんじゃないのか!?午後から友達が来て一緒に作業するんじゃなかったのか??

母/ねえ。。。

ーーーーーーーーーーー

と、言ったところで子が読んだ一句が頭に書いたものである。


終わるから~ 終わるからとは言ひながら~
のんびりしてる~。 かあちゃんキレる~。


どっと爆笑した。
そんで、今、子は目の前で黙々とドリルを片付けている。

ーーーーーーーーーーー

客観して、ユーモアになれば、たいていのことはなんとかなるって、誰かが言ってた。
本当にそうだなあと思える、よい一句だと思う。

かあちゃん業もあと5年くらいだもんね。
がんばろう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿