えんどうえこばなし

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猫というものについての考察

2013-03-31 08:09:44 | ねこばなし
実家では犬を飼っていた。
私が小学5年生だったときに同級生のアラカワ君のおうちからもらってきた雑種犬で、名前をハンナと言った。
同級生のおうちからもらってきたということから簡単に想像できるように、私が「ちゃんと面倒みるから!散歩毎日いくから!」とおねだりして飼い始めたのだが、名前は母がつけた。子供たちからは「チョコ」という名前の候補があがっていたのにもかかわらず。
「どうせ私が面倒をみることになるのだから私が名前をつける。この犬はハンナである。」
ご明察。
ハンナはちょっとおバカなかわいい子で、郵便の人にも友達にも道行く人にもシッポをふりながらワンワン吠えまくり、たまにわたしにもワンワン吠えて「しまった」という顔をしたりした。「おすわり」はなんとなく覚えたし、「お手」も中途半端に覚えたと記憶している。たぶん母には間違って吠えかかったりはしなかったと思う。


わたしの唯一知っている猫といえば姉の家の「みうきち」である。
みうきちは見知らぬ人が大嫌いなので遊びに行っても「みうきちのシッポ」とか「みうきちの影」とかを見るだけである。うっかり出くわしてしまったことも何度かあったが、先方が「しまった」という顔をしてさっと逃げるので、なんだか申し訳ないような気がする。自分が思春期のころはこんなだったとか思う。父のお客さんとか来るとなるべく会わないように工夫するのだが、うっかりトイレとかで出会っちゃうのだ。あ、どうも。ごにょごにょ言ってさっさと逃げる。
ともかくそれがわたしの知ってる猫だ。


ハンナとみうきちだけを見て「犬と猫」というおおざっぱなカテゴリーを理解したと思うのは、自分の子供だけを育てただけなのにいっぱしの子育て論を振りかざすに等しい乱暴な行為だと思うが、他の犬と猫を知らないのだから仕方ない。それがわたしの「犬と猫」であった。

で。
うちに来た2匹の猫だが、その区別でいくと「犬」なのである。

朝起きればまとわりついてきて行く先々についてくる
家に帰ればどこからともなく現れて足をちょっとカリカリとひっかいたりして遊べと催促する。
とにかく遊んで欲しい。
お客さんも平気。遊んでくれるし!

なんだこりゃ。これは私のカテゴリーでは「犬」だったんですけど?
犬は散歩に毎日1時間くらい必要だけど、猫はそうでもない(なにしろ思春期の子供だからほっといてほしいのだ)とか思っていたが、いま毎日1時間は猫との遊びに費やす毎日である。なにしろしっかり遊ばないと全然満足しなくて、パソコンの上に乗ってくるし、本と私の間に割り込んでくるし、足はひっかくし、じーーーーっと見つめたりするのだ。しっかり満足するまで(30分くらいかけて)遊ぶとしばらく放っておいてくれる。昼寝したりとか。で、夕方になるとまた遊んで欲しくなって作業の邪魔しにくる。
なんだこりゃ。これは私のカテゴリーでは「犬」でもなくて最早「2歳児」ですけど?

しかし2歳児が相手の場合、あまりにシツコイ(2歳児ってやつはたいていシツコイのだ)とこちらもイラっときたりして「ねえ!おかあちゃんは今忙しいの!」とか言ったりするし、2歳児はこの後5歳児になって小学生になって社会に出て行くと思えば、それなりの我慢も必要、とかも思うが、猫にそんなこと言っても全然通じないし社会にも出て行かないので、こちらも相手の気がすむまで遊ばなくてはいけない。しかも創意工夫がない遊びにはまるで関心がないらしく「またそれか」という顔をしてじーーーっと私をみたりする。ねえ、またそのヒモなの?あのシャカシャカいうネズミとかあったじゃん?あれどこいっちゃったわけ?
かくして私は「かつてヒモの先についていたが、興奮してナツがひきちぎってどこかの隅っこへやっちゃったおもちゃのネズミ」を探し出して、ナツがまた興奮して早速とびかかってくるのを制しながらヒモの先につけ、満足するまで遊ぶのである。

と、ここまで書いて気がついた。
そうか。
これはわたしのカテゴリーでも「猫」だ。
ぐるっとまわって「猫」にたどりついた!

大人が好きとか嫌いとか、子供が好きとか嫌いとか、遊ぶのが好きとかそうでもないとか、邪気がありそうとかなさそうとかでは「犬、猫、2歳児」の区分は出来ないのだ。それは個々の個性であって、猫の個性ではないのである。
思春期のようでも2歳児のようでも「やりたいようにやる」というのが猫の猫たらんところであって、つまりうちの猫たちはまったくもって猫らしい猫であった。

なーるほど。

オットと子供たちがオット実家へ里帰り中。
猫要員として残ったわたしは束の間の独身生活を満喫するはずだったが、猫たちの「遊んで視線」を一身に浴びることになり、あまりゆるゆるとは過ごしてない。このブログはたっぷり遊んだ後で書きだしたのだけど、そろそろセツさんが私のまわりをウロウロしだした。ときどきチラッとこっちを見ている。目をあわせたら負けなので目をあわせないよう努力中。



ナツさん夫の膝の上。
夫「いや、こんな猫オレだって知らないよ。警戒心なさすぎじゃん。」

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