遠藤雷太のうろうろブログ

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ジュン・ロブレス・ラナ監督『ダイ・ビューティフル』

2017-10-18 01:06:18 | 映画を見てきた

2017/10/17

・ミスコンの女王になった「トリシャ」の仲間達が、生前の彼女の希望に応じて、死後七日間日替わりで海外セレブメイクを施してあげる話。

・トリシャは生物学的には男性。性自認が女性なのでトランスジェンダー。

・フライヤーにはミスコンとしか書いてなかったけど、「ミス・ゲイ・フィリピン」というイベント。厳密なルールはわからないけど、対象になる出場者はニューハーフという言い方が一番近いような気がする。

・フィリピンには地方の大会もあるようで、「職業:ミスコン」も成り立つ。ほんとだろうか。

・見た目だけではなく、即興の質疑応答があったり、世界各国の代表を模してみたり、まったく想像の外の文化だった。

・序盤から人間関係がよくわからなくなってしまい、だいぶん混乱する。

・登場する人たちのほとんどが、明確に男女に分かれていないので、誰が誰の何なのかわからなくなってしまう。

・映画に限らず、自分が物語に触れるときに、いかに性別に頼って人間関係を把握しているのかを自覚する。

・一言にLGBTとは言うけれど、個人個人でいろんなグラデーションがあることに気づかされる。

・差別もあるけど、フィリピンのそのあたりの文化的な浸透度は日本よりかなり深そう。

・直接的な表現はないものの、おっぱいの手術シーンがイヤ。術後に痛むとか言うのを聞くのがしんどい。

・性差関係なくレイプはダメ。ダメとしか思えないシーンが出てくる。

・LGBTへの理解が全くない父親がひどい。最初からひどいけど、最後の発言が特にひどい。

・あんなに痛い思いしてつけたのに、自分が不快だからって取れって。

・葬式まで七日間もあるという不思議な文化。日本よりも暑そうだし、早めに火葬なり埋葬なりしたほうがよさそうだけど。

・ただ、その期間の長さを活かして、日替わりセレブメイクと、トリシャの人生を交互に見せていく構成は、ばっちり決まっていたと思う。

・誰に当てはめてもそれなりに面白くなりそうな構成。

・フライヤーのコピー「天使になったLGBTの人の真の感動物語」は変だと思う。

東京国際映画祭W受賞『ダイ・ビューティフル』予告

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