我が国の100%エネルギー自給計画

我が国のエネルギー源を自然エネルギーで100%まかない、純国産エネルギー100%の国づくりを国家100年の計として目指す

カカクコムは日本の雇用を奪う

2014-08-16 03:27:49 | 日記
日経新聞が1面のトップで報じた「ソニー「車の目」参入 自動運転車に弾み 15年から量産 」の記事を見て感じた所感を記したい。モーターの日本電産をはじめ、自動車向けに伸ばしている企業は業績がいい。そのため、パナソニックをはじめ、土俵際に追い込まれている企業ほど「今後は自動車向け」を大合唱しているように映る。自動車は成長産業なのか。自動車はすでに50年前からあり、燃費などはよくなっているのだろうが、人を運ぶという機能としては10年1日本質的な
違いはない。ではなぜどの企業も「宝の山」として群がるのか。
理由を端的に言えば、自動車が本質的な価格競争力があるとか言うわけではなく、自動車の新車だけは「カカクドットコム」の対象になっていないことが本質だと思う。自動車系列のディーラーがローンをつけてがっちり価格を統制している。かつて日本の電気メーカーが系列特約店経由での販売が主流で、利益が出ていた時代と合致する。別にカカクコムでなくてもよく、ヤマダ電機でもヨドバシカメラでもイオンでもいいのだが、小売り企業が販売価格の主導権を握った瞬間にメーカー(あるいはレコードなどコンテンツメーカー)は死滅する言えるのではないか。
電機はリストラの嵐となり、目端の利く有能者はサムソンに去り、頭脳(製造技術)流出が実現した。もちろん、電機の株式時価総額が小さくなる一方で、利潤が移転したビッグカメラなどの専門小売の時価総額は増大し、マクロ的にみれば行って来いかもしれない。
 ただ、小売りの3Kの雇用拡大に比べれば、中小企業のねじのおやじまで雇用の裾野が広かった電気の製造メーカーには及ばないだろう。
「お客様は神様です」とい世界一の接客はサービスのイノベーションだと高く評価したいが、自動車など物が海外で売れるのに比べて、人のノウハウは輸出できず、外貨を稼げていないのが実態だ。地球上ならどこでもトヨタの自動車はトヨタだが、ラテン系のスペイン人に付加価値が高いからといって日本の接客サービスを「輸出」しようとしても価値観も人的能力も違うのでうまくいかないだろう。
カカクコムを時価総額3700億円にした経営陣には敬意を
表したいが、雇用数は491人(うちアルバイト69人)にすぎない。
現在、人手不足なのは介護や建設現場やすき家の牛丼など3K職場ばかり。求職数が最も多い事務職の求人は1倍を大幅に割り込む。無理もない。簡単な事務作業はコンピューターやロボットに置き換わっているからだ。ロボット(コンピューター)は不平不満を言わず、労働災害も訴えず、セクハラ・パワハラだと声高に叫ぶこともない。労働者が「人間賛歌」を唱えたところで、サラリーマン化が加速する雇用者側が同じコストならロボットと人をどちらを雇うかは火を見るよりも明らかだ。
 以上、日本が唯一稼げる自動車産業は、技術革新力があることが本質ではなく、消費者の販売価格を握っている(楽天やカカクドットコム、ヤマダ電機、イオン、セブンイレブンなど小売りなどに握られていない)ことが最大の事の本質だと今頃気が付いたのは20周回遅れだろうか。