その7
半年弱の浜松での入校を終え、原隊の松島基地に戻った私は、シーカヤックの購入を夢見つつ趣味としてのソロキャンプを少しずつ行っていました。実家のある女川町の山林でのソロキャンプでは、テントの周辺を徘徊する生き物の気配に眠れない夜を過ごし、中学生の時遠足で登った京が森の山頂では、初のウィンターキャンプをしました。冬の東北と言っても、太平洋側の沿岸部は積雪もほとんど無く、夏用と3シーズン用の2枚の寝袋で十分快適に眠れました。京が森の山頂では、秋にもキャンプをしており、このときはスッポンタケやホコリタケなどのキノコがたくさん生えていたのが印象的でした。
そして、入隊から1年半を過ぎた冬、ようやく車の購入にこぎ着けました。といっても、自分の名義では手続きが面倒なので、妹の名義で車を買って、その車を借りるという、若干正攻法では無いやりかたで自分の車を手に入れていました。考えてみれば、無理に基地内に車を持ち込もうとするからややこしい手続きが必要なわけで、基地外に車の置き場所を確保して、実家の車を休日に「借りる」申請をすれば、いらん指導を受けることも無いのです。幸い知人が基地の近く、自転車で15分ほどの所に住んでいて、駐車場も確保できました。もっとも、規則のあまり想定していないやり方で、実質的に車を購入したことを快く思わない先輩方も居たようでしたが・・・。
その後、防府基地での約3ヶ月の入校を経て、ようやく学生の身分を卒業した私は、松島基地へ戻ってから一ヶ月ほどして、かねてより希望していた、新しい機種に変更中のブルーインパルス(T-4準備班)への配置を命じられました。念願かなってブルーインパルスの整備員になった私は、職場の同僚と河原でキャンプをしたり、「野宿友の会・通称NTK」と称して、冬以外は月一回、同僚達と牡鹿町にあった十八成浜キャンプ場に通うようになっていました。
カヤックの購入資金に目処がついた(恐らく)21歳のある日、「カヌーライフ」で調べた塩竃のシーカヤックショップ、「エコマリン宮城」を訪ねました。しかし、どーも毎日は営業していなさそうな雰囲気の店で、最初の数回は店が開いていませんでした。もう、季節も覚えていませんが、ストーブに火がついていた季節、はじめてエコマリン宮城に入った私は、店主のAさんにシーカヤック購入に関するアドバイスをお願いしました。結果、カヤックはパーセプションのシーライオン、パドルはガルフストリーム。ついでに、その他装備一式を見繕ってもらいました。
↑シーライオン
艇は、初心者向けで無いとカタログには表記されていましたが、氏曰く、「チヌークでは船足が遅いし、安定性がありすぎて飽きるよ」とのこと。パドルに関しては、「これがいい」と、理由は教えてくれませんでした。スカート、ポンプ、ライフジャケット(当時はPFDが正式だと思い込んでいました。)、スペアパドル、ドライバック、ホイッスル・・・・・・・。
総額30万円ほどの買い物でした。
つづく
半年弱の浜松での入校を終え、原隊の松島基地に戻った私は、シーカヤックの購入を夢見つつ趣味としてのソロキャンプを少しずつ行っていました。実家のある女川町の山林でのソロキャンプでは、テントの周辺を徘徊する生き物の気配に眠れない夜を過ごし、中学生の時遠足で登った京が森の山頂では、初のウィンターキャンプをしました。冬の東北と言っても、太平洋側の沿岸部は積雪もほとんど無く、夏用と3シーズン用の2枚の寝袋で十分快適に眠れました。京が森の山頂では、秋にもキャンプをしており、このときはスッポンタケやホコリタケなどのキノコがたくさん生えていたのが印象的でした。
そして、入隊から1年半を過ぎた冬、ようやく車の購入にこぎ着けました。といっても、自分の名義では手続きが面倒なので、妹の名義で車を買って、その車を借りるという、若干正攻法では無いやりかたで自分の車を手に入れていました。考えてみれば、無理に基地内に車を持ち込もうとするからややこしい手続きが必要なわけで、基地外に車の置き場所を確保して、実家の車を休日に「借りる」申請をすれば、いらん指導を受けることも無いのです。幸い知人が基地の近く、自転車で15分ほどの所に住んでいて、駐車場も確保できました。もっとも、規則のあまり想定していないやり方で、実質的に車を購入したことを快く思わない先輩方も居たようでしたが・・・。
その後、防府基地での約3ヶ月の入校を経て、ようやく学生の身分を卒業した私は、松島基地へ戻ってから一ヶ月ほどして、かねてより希望していた、新しい機種に変更中のブルーインパルス(T-4準備班)への配置を命じられました。念願かなってブルーインパルスの整備員になった私は、職場の同僚と河原でキャンプをしたり、「野宿友の会・通称NTK」と称して、冬以外は月一回、同僚達と牡鹿町にあった十八成浜キャンプ場に通うようになっていました。
カヤックの購入資金に目処がついた(恐らく)21歳のある日、「カヌーライフ」で調べた塩竃のシーカヤックショップ、「エコマリン宮城」を訪ねました。しかし、どーも毎日は営業していなさそうな雰囲気の店で、最初の数回は店が開いていませんでした。もう、季節も覚えていませんが、ストーブに火がついていた季節、はじめてエコマリン宮城に入った私は、店主のAさんにシーカヤック購入に関するアドバイスをお願いしました。結果、カヤックはパーセプションのシーライオン、パドルはガルフストリーム。ついでに、その他装備一式を見繕ってもらいました。
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艇は、初心者向けで無いとカタログには表記されていましたが、氏曰く、「チヌークでは船足が遅いし、安定性がありすぎて飽きるよ」とのこと。パドルに関しては、「これがいい」と、理由は教えてくれませんでした。スカート、ポンプ、ライフジャケット(当時はPFDが正式だと思い込んでいました。)、スペアパドル、ドライバック、ホイッスル・・・・・・・。
総額30万円ほどの買い物でした。
つづく
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