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仙台城下町”辻標”八十八か所巡り⑭ 南材木町・河原町周辺⑴ 城下町の風情が残る町並み

2023年11月05日 | 仙台城下辻標八十八か所巡り

南材木町・河原町周辺には、5つの辻標が設置されていますが、ほど近い2つをご紹介。

53番辻標「南材木町(みなみざいもくまち)/竹屋横丁(たけやよこちょう)」は、

仙台市の「杜の都景観重要建造物等」に指定されている若林区南材木町の

「旧針惣(はりそう)旅館」の脇に設置されています。

「南材木町」は、寛永年間に城下を南に拡張するときに

用材供給のために割り出されたエリア。のちに煙草の専売権も与えられ

商人町として栄えました。戦災を免れたため、城下町の面影を今に伝えています。

「旧針惣(はりそう)旅館」は、明治中期につくられた蔵と昭和初期に建てられた

和洋折衷様式建物として貴重な存在です。来春には、古民家のたたずまいを

生かしたレストランや宿泊施設にリノベーションされるということです。

「竹屋横丁」は、南材木町から南石切町を結ぶ横丁でかつて竹屋が

あったことにちなんでいます。江戸時代、竹は、弓矢、旗竿、建築資材、

日用雑器に多く使われたので特別な保護育成がなされました。

旧針惣旅館の母屋もリノベ中ですね。

正面左側にゴミ集積ダンプも用意され準備万端、来春が楽しみです。

すぐ向かいの「小林薬品」も”現役”で頑張っています。

そば処「武田屋」も地域に根差し評判もいいですね。近々寄ってみます。

63番辻標「舟丁(ふなちょう)/堰場(どうば)」は、

宮沢橋のたもと、高柳内科の玄関右脇に設置されています。

ここから穀町の左端までが「舟丁」でした。お舟衆(船乗り)が居住するエリアだったことが由来。

水運を利用した交通の要地、広瀬・名取の河口の閖上から米や材木などが運ばました。

当時、対岸の長町方面とは橋がかけられていないので、根岸と結ぶ宮沢渡しとして利用されました。

「堰場」とは、いまでいうダムでしょうか。広瀬川の流れを堰き止めて用水と水運に

利用した六郷堀と七郷堀に囲まれたところなのでこの名ができたということです。

舟丁の通りをたどっていくと、先日アップした仙台駄菓子「石橋屋」跡になります。

すっかり更地になっていました。枝垂れ桜は、紅葉しているようで、根本はしっかりしているようです。

今後の計画については、表示はありませんでした。

かつて細い路地だった「舟丁」ですが、いまやこの路地に沿うように、

都市計画道路 宮沢根白石線が開通しました。”新宮沢橋”が完成すると、

仙台駅東側の車の流れも大きく変わります。

個別の案件ですが、この道路沿いでは、少し前に、箪笥と一体となった門間箪笥店本店母屋も解体されました。

明治・大正・昭和初期の建築物は、個人と共に地域の財産でもあります。大事にしたいものです。

参考資料・引用

「辻標」 仙台市文化財パンフレット第三十五集 編集発行 仙台市教育委員会文化財課

「仙台城下の町名由来と町割」定価1,500円(税別) 著者 古田義弘 発行所 本の森


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