中国がロンドン塔の隣に新しい大使館を建設する計画が外交問題に発展しているが、全ては地元の論争から始まった。写真は中国大使館の移転先として提案されている場所の外観。ロンドンで6月撮影(2023年 ロイター/Hannah McKay)
[ロンドン 12日 ロイター] – 中国がロンドン塔の隣に新しい大使館を建設する計画が外交問題に発展しているが、全ては地元の論争から始まった。ロンドン市内のこの地域の自治体が、世界第2位の超大国を向こうに回し、計画を阻止したのだ。
それからわずか7カ月余り、この問題は外交的な対立へとエスカレート。両国の当局者はロイターに、英中関係の修復に向けた努力に水を差していると語った。
中国政府高官2人と英政府高官3人がロイターに語ったところによると、中国政府は公式レベルの会合で、大使館の建設許可が下りなかったことへの不満を表明した。
英政府高官らは今、北京にある大使館の建て替え計画も止まってしまうのではないかと危惧している。既存の敷地は手狭になっており、現地を訪れた人によると、スカッシュのコートを事務所に変えざるを得なかったほどだという。
スナク英首相は現在、国家安全保障上の利益を守りつつ、貿易や気候変動に関して中国と協力関係を築くため、新たな対中アプローチの醸成に努めている。高官らは、大使館を巡る対立がこの努力を台無しにしたと言う。
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