間もなく後半30分というところで、イランが2点目の追加点を…!!!
対イラン戦、前半に1点入れられて、相手がリードしてる…。
後半戦が始まり、日本がPKのチャンスで、中村俊輔が蹴ったけど、点は入らず…。
なかなかチャンスをものに出来ないらしい…。
後半戦が始まり、日本がPKのチャンスで、中村俊輔が蹴ったけど、点は入らず…。
なかなかチャンスをものに出来ないらしい…。
…人数足りないから、あちこち見ないといけないのは判るけど、誰も手伝わないって、どういう事なの~っ!!!
しかもさぁ、他の人達、シカトすんなっつ~のっ!!!
意地悪いっていうか、何なの~っ!!! ムカツクんだけどっ!!!
しかもさぁ、他の人達、シカトすんなっつ~のっ!!!
意地悪いっていうか、何なの~っ!!! ムカツクんだけどっ!!!
好美と忍はなかなか良い考えが思い浮かばず、そうこうしているうち、修学旅行の日程が近くなってきた。忍と文人は同じ班になり、好美の白石北小学校も、偶然に宿泊するホテルが同じだった。
忍は、文人に竜次達の事を話すか否か迷っていたが、好美に促され、話す事にした。
修学旅行前の休日、忍は修学旅行の買い物と言い、文人を街に連れ出した。途中、JR札幌駅で、好美と合流した。
三人で修学旅行に持って行く物を買った後、ハンバーガーショップに入った。そして、忍がなかなか話を切り出せないでいたので、好美から文人に話の口火を切った。
「そんなっ…!」
二人の話を聞いた文人は、最初信じられず、好美と忍の顔を交互に見ながら、泣き出しそうな表情をした。
「二人で何とかしようと相談してたんだけど、君にも聞いてもらおうと思って…」
「…あたしは、あの暴力教師の噂を聞いてたけど、集団でリンチっていうのはどうかと思う…。それに、よりによって、あの風間が絡んでるのも気になるし…」
「風間って小学校の頃からあまり良い評判じゃないんだ。もしかしたら、変な事に二人が巻き込まれるかもしれないし…」
好美と忍は、竜次と洋次が司に巻き込まれるのではないかと、心配していた。
「これは、あくまでも噂だけど、風間のヤツ、今の番長が引退したら、自分が不良達を仕切ろうと企んでいるみたい。そんな事になったら…」
「…僕は、何をすればいいの…?」
うつむいていた文人が、顔を上げ、泣き出しそうになるのを堪えながら、好美をじっと見た。
「今、竜次を止められるのは、文人君だけなんじゃないかと思って…」
「俺も、文人君だったら、竜次を説得出来るんじゃないかって、そう思う…」
「僕が…?」
「あたし達も、協力するからっ…!」
文人は、最初戸惑っていたが、好美と忍の真剣な表情を見て、黙ってうなずいた…。
修学旅行の当日、文人は学校へ行く途中、竜次の家に立ち寄った。
「…あれっ?」
竜次は一瞬驚いたが、6年生になってからずっと文人と逢っていなかったので、文人を見て顔がほころんだ。
「しばらく見ないうちに、背ぇ伸びたなぁ…」
「うん…」
文人は最近、急に背が伸びてきて、150センチ程になっていた(それでも、竜次と比べると20センチ以上差があるが…)。
文人と竜次は学校へ着くまでの間、久々に一緒に歩きながら話していた。そして、現地に着いたら一緒にお土産を買いに行く約束をした。
「じゃあ、向こうでね♪」
学校に着くと、文人は嬉しそうに手を振り、教室に入った。
「文人君、どうだった…?」
「大丈夫、向こうで一緒にお土産買いに行くって約束したから、その時に…」
文人は、周囲に聞かれないよう、忍の耳元で話した。忍は黙ってうなずいた。
グラウンドに集合し、校長の話が終わった後、各クラス毎バスに乗り込んだ。その際、文人は竜次の後ろ姿を見つめていた。
〈…竜次君、絶対、馬鹿なマネはさせないっ…!〉
文人は、決心を強く固めていた…。
幸い、良い天気に恵まれ、途中で野外学習をしながら、宿泊先の洞爺湖に向かった。
午後3時頃、宿泊するホテルに到着し、忍と文人は部屋に荷物を置くと、好美から予め教えてもらっていた部屋番号に連絡をし、ロビーの片隅で待ち合わせした。
「どうだった…?」
「文人君が、竜次と一緒にお土産買いに行く約束したから、その時に…」
「…そう、ありがとう。あたし達も、同じ時間帯になるから、合流しようか?」
「ううん、竜次君は、僕が…」
文人は、自分一人で竜次を説得しようと考えている事を話した。
「…文人君、大丈夫なの?」
「竜次君なら、きっと僕の話を聞いてくれると思うんだ。だから、植村さんと忍君は、洋次君を…」
「でもっ…」
忍が心配そうな表情をしたが、好美は、文人が自分の意志を強く固めていたのを感じ取った。
「わかった…。洋次は、あたしと忍が説得してみる…」
好美はそう言うと、他の生徒達に見つからないよう、自分の部屋に戻っていった。忍と文人も、時間をずらして部屋に戻った。
夕方5時頃、文人はロビーで竜次と待ち合わせした。洋次も一緒について来たが、ホテルを出る時、忍と好美が合流し、洋次を無理矢理連れ、二人から引き離した。
「なっ、何っ…?」
「バカ、少し気ぃ利かせなって…」
忍はそう言って、竜次と文人の方を指さした。
「ちぇっ…、そういう事か…。まぁ、仕方ねぇな…」
洋次は、渋々承知し(それでも、何故好美が一緒にいるのか納得しないまま)、三人で出掛ける事になってしまった。
文人と竜次は、久々に二人だけでいろいろと店を見て歩きながら、いろいろと話し込んでいた。この時は、竜次も久々に笑顔を見せていた。
〈あっ、これ、いいな…♪〉
文人は、店の中で、洞爺湖限定のキーホルダーを見つけ、眺めていた。すると、その様子を見ていた竜次が、内緒で色違いのものを二つ買い、店から出てホテルに戻る途中、文人に一つ手渡した。
「竜次君、これ…?」
「ホラ…♪」
竜次は、自分用のキーホルダーを取り出し、文人に見せた。
「ありがとう…♪」
文人は嬉しくて、思わず竜次に抱きついた。
〈文人…〉
竜次も、たまらず文人をギュッと抱きしめていた。その様子を、見回りしていた大瀬が見ていたのを、二人は気付かなかった。
ホテルに戻ってくると、ロビーの片隅で一旦休憩する事にした。その際、文人から話を切り出した。
「…忍君から聞いた話なんだけど…、竜次君、本当なの…?」
文人からそう言われた瞬間、竜次から笑顔が消えてしまった。
「…文人、アイツは、洋次がハーフだからっていうだけで、暴力を振るうようなヤツなんだっ…! 俺が見かねて止めに入ったら、今度は俺もっ…!」
そう言いながら、竜次は着ていたTシャツの裾をめくって、文人に腹部を見せた。
忍は、文人に竜次達の事を話すか否か迷っていたが、好美に促され、話す事にした。
修学旅行前の休日、忍は修学旅行の買い物と言い、文人を街に連れ出した。途中、JR札幌駅で、好美と合流した。
三人で修学旅行に持って行く物を買った後、ハンバーガーショップに入った。そして、忍がなかなか話を切り出せないでいたので、好美から文人に話の口火を切った。
「そんなっ…!」
二人の話を聞いた文人は、最初信じられず、好美と忍の顔を交互に見ながら、泣き出しそうな表情をした。
「二人で何とかしようと相談してたんだけど、君にも聞いてもらおうと思って…」
「…あたしは、あの暴力教師の噂を聞いてたけど、集団でリンチっていうのはどうかと思う…。それに、よりによって、あの風間が絡んでるのも気になるし…」
「風間って小学校の頃からあまり良い評判じゃないんだ。もしかしたら、変な事に二人が巻き込まれるかもしれないし…」
好美と忍は、竜次と洋次が司に巻き込まれるのではないかと、心配していた。
「これは、あくまでも噂だけど、風間のヤツ、今の番長が引退したら、自分が不良達を仕切ろうと企んでいるみたい。そんな事になったら…」
「…僕は、何をすればいいの…?」
うつむいていた文人が、顔を上げ、泣き出しそうになるのを堪えながら、好美をじっと見た。
「今、竜次を止められるのは、文人君だけなんじゃないかと思って…」
「俺も、文人君だったら、竜次を説得出来るんじゃないかって、そう思う…」
「僕が…?」
「あたし達も、協力するからっ…!」
文人は、最初戸惑っていたが、好美と忍の真剣な表情を見て、黙ってうなずいた…。
修学旅行の当日、文人は学校へ行く途中、竜次の家に立ち寄った。
「…あれっ?」
竜次は一瞬驚いたが、6年生になってからずっと文人と逢っていなかったので、文人を見て顔がほころんだ。
「しばらく見ないうちに、背ぇ伸びたなぁ…」
「うん…」
文人は最近、急に背が伸びてきて、150センチ程になっていた(それでも、竜次と比べると20センチ以上差があるが…)。
文人と竜次は学校へ着くまでの間、久々に一緒に歩きながら話していた。そして、現地に着いたら一緒にお土産を買いに行く約束をした。
「じゃあ、向こうでね♪」
学校に着くと、文人は嬉しそうに手を振り、教室に入った。
「文人君、どうだった…?」
「大丈夫、向こうで一緒にお土産買いに行くって約束したから、その時に…」
文人は、周囲に聞かれないよう、忍の耳元で話した。忍は黙ってうなずいた。
グラウンドに集合し、校長の話が終わった後、各クラス毎バスに乗り込んだ。その際、文人は竜次の後ろ姿を見つめていた。
〈…竜次君、絶対、馬鹿なマネはさせないっ…!〉
文人は、決心を強く固めていた…。
幸い、良い天気に恵まれ、途中で野外学習をしながら、宿泊先の洞爺湖に向かった。
午後3時頃、宿泊するホテルに到着し、忍と文人は部屋に荷物を置くと、好美から予め教えてもらっていた部屋番号に連絡をし、ロビーの片隅で待ち合わせした。
「どうだった…?」
「文人君が、竜次と一緒にお土産買いに行く約束したから、その時に…」
「…そう、ありがとう。あたし達も、同じ時間帯になるから、合流しようか?」
「ううん、竜次君は、僕が…」
文人は、自分一人で竜次を説得しようと考えている事を話した。
「…文人君、大丈夫なの?」
「竜次君なら、きっと僕の話を聞いてくれると思うんだ。だから、植村さんと忍君は、洋次君を…」
「でもっ…」
忍が心配そうな表情をしたが、好美は、文人が自分の意志を強く固めていたのを感じ取った。
「わかった…。洋次は、あたしと忍が説得してみる…」
好美はそう言うと、他の生徒達に見つからないよう、自分の部屋に戻っていった。忍と文人も、時間をずらして部屋に戻った。
夕方5時頃、文人はロビーで竜次と待ち合わせした。洋次も一緒について来たが、ホテルを出る時、忍と好美が合流し、洋次を無理矢理連れ、二人から引き離した。
「なっ、何っ…?」
「バカ、少し気ぃ利かせなって…」
忍はそう言って、竜次と文人の方を指さした。
「ちぇっ…、そういう事か…。まぁ、仕方ねぇな…」
洋次は、渋々承知し(それでも、何故好美が一緒にいるのか納得しないまま)、三人で出掛ける事になってしまった。
文人と竜次は、久々に二人だけでいろいろと店を見て歩きながら、いろいろと話し込んでいた。この時は、竜次も久々に笑顔を見せていた。
〈あっ、これ、いいな…♪〉
文人は、店の中で、洞爺湖限定のキーホルダーを見つけ、眺めていた。すると、その様子を見ていた竜次が、内緒で色違いのものを二つ買い、店から出てホテルに戻る途中、文人に一つ手渡した。
「竜次君、これ…?」
「ホラ…♪」
竜次は、自分用のキーホルダーを取り出し、文人に見せた。
「ありがとう…♪」
文人は嬉しくて、思わず竜次に抱きついた。
〈文人…〉
竜次も、たまらず文人をギュッと抱きしめていた。その様子を、見回りしていた大瀬が見ていたのを、二人は気付かなかった。
ホテルに戻ってくると、ロビーの片隅で一旦休憩する事にした。その際、文人から話を切り出した。
「…忍君から聞いた話なんだけど…、竜次君、本当なの…?」
文人からそう言われた瞬間、竜次から笑顔が消えてしまった。
「…文人、アイツは、洋次がハーフだからっていうだけで、暴力を振るうようなヤツなんだっ…! 俺が見かねて止めに入ったら、今度は俺もっ…!」
そう言いながら、竜次は着ていたTシャツの裾をめくって、文人に腹部を見せた。
…こないだの月曜、人がいなさ過ぎて、商品の品出しが追いつかなくて、棚が空になる事がしょっちゅう…。。。
明日から、恐怖の5日連続出勤…。。。
…体、持つだろうか…???
明日から、恐怖の5日連続出勤…。。。
…体、持つだろうか…???
翌日、竜次と洋次は、朝から具合が悪いフリをし、親が学校に連絡をして、『ズル休み』した。
通勤や通学の時間が過ぎてから、二人は家を抜け出し、大瀬が以前いた白石北小学校に行った。そして、大瀬が担任をしていたクラスの生徒達が卒業している事を知り、仕方なくその卒業生が通う白石北中学校へ行き、大瀬に体罰を加えられていた生徒を探し出し、事情を説明した…。
「あの暴力教師、まぁだそんな事してんのか…?」
元生徒の一人・風間司は、中学校の不良グループに入っていた。
「…俺らの上級生の中でも、アイツから体罰受けて、相当恨んでるヤツいるからよ、まぁ、任せとけって…」
司はそう言って、竜次と洋次を3年生の教室へ連れて来た。
「おう、司か。何だ…?」
その教室は、番長のいる教室だった。司は、番長に竜次と洋次を紹介し、二人から聞いた話をした…。
「…そうか、大瀬のヤツ、他の学校に転勤しても、相変わらず暴力振るってんのか…」
番長はニヤリと笑うと、司に仲間を集めてくるように言った。
「それにしても、お前ら、まだ小学生なのに度胸あるな…」
番長はそう言うと、竜次と洋次の頭を撫でた。
「お前ら、度胸ありそうだから、今から俺らの仲間に入って、鍛えねぇか?」
「えっ…?」
「…でもっ…」
竜次と洋次は、お互いに顔を見合わせた。
「俺らの仲間に入ったら、何も恐いもんなしだ♪ こう見えても、俺ら、市内の不良達の間じゃ名が通ってるからよ♪」
二人は、しばらく黙ったままだったが、大瀬に仕返しする為ならと考え、うなずいてしまった。
その日の夕方頃、番長は仲間達を中学校近くの空き地に集めた。
番長は皆に聞こえるよう、半ば怒鳴り声に近い大声を出した。
「…お前らの中に、あの暴力興味の大瀬の生徒だったヤツがいると思うが、あの野郎、未だに暴力を加えているらしいっ…! 小学校の頃は、体力の差があって仕返し出来なかったヤツもいると思うっ…! 今日、二人の小学生が、わざわざ俺らを尋ねてきたのは、俺らと同じように毎日暴力を受けているからだっ…! これ以上、アイツの好き勝手にさせていいと思うかっ? アイツが教師を辞めない限り、俺らのように被害に遭うヤツが、今後も増えていくんだっ…!」
番長は熱っぽく、まるで演説するかのようにそう言い続けた。
「この辺で、そろそろ、アイツに天罰を下してみようと思うがっ、皆はどう思うっ…?」
番長がそう言うと、集まった仲間達から歓声が上がった…。
数日後、竜次と洋次は作戦を練る為、再び番長に逢いに行く事にした。
二人が放課後、学校からまっすぐ出掛けるところを、忍が偶然目撃し、こっそり後をつけた。
〈…あの二人、どこに行くんだろう…?〉
二人が空き地に到着し、番長達に逢って話していた。それを見て忍は、近くの公衆電話から好美に電話をかけた。
10分程経ってから、好美は駆けつけてきた。
「…忍、どうしたの?」
駆けつけた好美は、忍がかなり慌てて電話をしてきたので、ただ事ではないと思っていた。
「好美ちゃん、あれ、見て…」
忍はそう言って指を指した。忍の指した方向には、竜次と洋次の姿があり、その周りを、中学生の不良グループが囲んでいた。更に、その中に司がいるのを見つけると、二人とも愕然とした。
「そんなっ…!」
不良グループの仲間である司は、忍が以前通っていた白石北小学校の卒業生で、小学時代から評判の悪いヤツだった。その司と、竜次と洋次が何故一緒にいるのか、検討もつかなかった。
「…どういう事…?」
「判らない…。でも、何だか嫌な予感がする…」
好美と忍は見つからないよう、話し声の聞こえる場所まで、少しずつ近づいた。そうとは知らず、番長達は話し込んでいた…。
「お前達、もうすぐ修学旅行だよな? あの大瀬も引率で行くんだろ? 修学旅行から帰った後、一旦学校に集合して解散だよな? その時に…」
番長は、大瀬が一人になった時、作戦を実行するつもりでいた。
「いいか、お前達が、まずアイツを人気のない場所におびき出せっ。学校の体育館とかはマズイから、公園とか、空き地とか、なるべく人目につかない場所に…」
その話を聞き、忍は驚いて声を出しそうになったが、好美がとっさに手で忍の口を押さえた。
「ごっ、ごめんっ…」
忍は小声でそう言った。
好美と忍は、不良グループが帰った後、しばらくしてからその場を離れた。
「…あいつら、どうやら大瀬にヤキ入れるみたいだけど、どうする…?」
「…いくら相手が暴力教師でも、マズイんじゃないの…?」
「…しかも、風間司が関わってくるとなると…」
好美も忍も、大瀬が以前、白石北小学校にいたので、体罰の噂は聞いていた。被害に遭った生徒が数多く、大瀬のせいで『不登校』になった生徒がいる事も知っていた。だが、司が関わってくるとなると、竜次と洋次の二人が大変な事に巻き込まれる可能性があった…。
通勤や通学の時間が過ぎてから、二人は家を抜け出し、大瀬が以前いた白石北小学校に行った。そして、大瀬が担任をしていたクラスの生徒達が卒業している事を知り、仕方なくその卒業生が通う白石北中学校へ行き、大瀬に体罰を加えられていた生徒を探し出し、事情を説明した…。
「あの暴力教師、まぁだそんな事してんのか…?」
元生徒の一人・風間司は、中学校の不良グループに入っていた。
「…俺らの上級生の中でも、アイツから体罰受けて、相当恨んでるヤツいるからよ、まぁ、任せとけって…」
司はそう言って、竜次と洋次を3年生の教室へ連れて来た。
「おう、司か。何だ…?」
その教室は、番長のいる教室だった。司は、番長に竜次と洋次を紹介し、二人から聞いた話をした…。
「…そうか、大瀬のヤツ、他の学校に転勤しても、相変わらず暴力振るってんのか…」
番長はニヤリと笑うと、司に仲間を集めてくるように言った。
「それにしても、お前ら、まだ小学生なのに度胸あるな…」
番長はそう言うと、竜次と洋次の頭を撫でた。
「お前ら、度胸ありそうだから、今から俺らの仲間に入って、鍛えねぇか?」
「えっ…?」
「…でもっ…」
竜次と洋次は、お互いに顔を見合わせた。
「俺らの仲間に入ったら、何も恐いもんなしだ♪ こう見えても、俺ら、市内の不良達の間じゃ名が通ってるからよ♪」
二人は、しばらく黙ったままだったが、大瀬に仕返しする為ならと考え、うなずいてしまった。
その日の夕方頃、番長は仲間達を中学校近くの空き地に集めた。
番長は皆に聞こえるよう、半ば怒鳴り声に近い大声を出した。
「…お前らの中に、あの暴力興味の大瀬の生徒だったヤツがいると思うが、あの野郎、未だに暴力を加えているらしいっ…! 小学校の頃は、体力の差があって仕返し出来なかったヤツもいると思うっ…! 今日、二人の小学生が、わざわざ俺らを尋ねてきたのは、俺らと同じように毎日暴力を受けているからだっ…! これ以上、アイツの好き勝手にさせていいと思うかっ? アイツが教師を辞めない限り、俺らのように被害に遭うヤツが、今後も増えていくんだっ…!」
番長は熱っぽく、まるで演説するかのようにそう言い続けた。
「この辺で、そろそろ、アイツに天罰を下してみようと思うがっ、皆はどう思うっ…?」
番長がそう言うと、集まった仲間達から歓声が上がった…。
数日後、竜次と洋次は作戦を練る為、再び番長に逢いに行く事にした。
二人が放課後、学校からまっすぐ出掛けるところを、忍が偶然目撃し、こっそり後をつけた。
〈…あの二人、どこに行くんだろう…?〉
二人が空き地に到着し、番長達に逢って話していた。それを見て忍は、近くの公衆電話から好美に電話をかけた。
10分程経ってから、好美は駆けつけてきた。
「…忍、どうしたの?」
駆けつけた好美は、忍がかなり慌てて電話をしてきたので、ただ事ではないと思っていた。
「好美ちゃん、あれ、見て…」
忍はそう言って指を指した。忍の指した方向には、竜次と洋次の姿があり、その周りを、中学生の不良グループが囲んでいた。更に、その中に司がいるのを見つけると、二人とも愕然とした。
「そんなっ…!」
不良グループの仲間である司は、忍が以前通っていた白石北小学校の卒業生で、小学時代から評判の悪いヤツだった。その司と、竜次と洋次が何故一緒にいるのか、検討もつかなかった。
「…どういう事…?」
「判らない…。でも、何だか嫌な予感がする…」
好美と忍は見つからないよう、話し声の聞こえる場所まで、少しずつ近づいた。そうとは知らず、番長達は話し込んでいた…。
「お前達、もうすぐ修学旅行だよな? あの大瀬も引率で行くんだろ? 修学旅行から帰った後、一旦学校に集合して解散だよな? その時に…」
番長は、大瀬が一人になった時、作戦を実行するつもりでいた。
「いいか、お前達が、まずアイツを人気のない場所におびき出せっ。学校の体育館とかはマズイから、公園とか、空き地とか、なるべく人目につかない場所に…」
その話を聞き、忍は驚いて声を出しそうになったが、好美がとっさに手で忍の口を押さえた。
「ごっ、ごめんっ…」
忍は小声でそう言った。
好美と忍は、不良グループが帰った後、しばらくしてからその場を離れた。
「…あいつら、どうやら大瀬にヤキ入れるみたいだけど、どうする…?」
「…いくら相手が暴力教師でも、マズイんじゃないの…?」
「…しかも、風間司が関わってくるとなると…」
好美も忍も、大瀬が以前、白石北小学校にいたので、体罰の噂は聞いていた。被害に遭った生徒が数多く、大瀬のせいで『不登校』になった生徒がいる事も知っていた。だが、司が関わってくるとなると、竜次と洋次の二人が大変な事に巻き込まれる可能性があった…。
『Childhood’s End』第10話で、竜次がとんでもない事をっ…!!!
暴力教師の大瀬に体罰受け続けて、竜次も洋次も、二人とも『魔』がさしてしまった…。
次回の第11話は、更に、二人がとんでもない事を…!!!
暴力教師の大瀬に体罰受け続けて、竜次も洋次も、二人とも『魔』がさしてしまった…。
次回の第11話は、更に、二人がとんでもない事を…!!!
…こんな日に、これから仕事…。
きっとまた、忙しいんだろうなぁ…。
一昨日、サボっている人達を見た時点で、既にヤル気ゼロ…。
今日、もしまたそんなの見かけたら、冗談じゃないっ!!! そんなのみすみす黙っているほど、私はお人好しじゃないっ!!!
きっとまた、忙しいんだろうなぁ…。
一昨日、サボっている人達を見た時点で、既にヤル気ゼロ…。
今日、もしまたそんなの見かけたら、冗談じゃないっ!!! そんなのみすみす黙っているほど、私はお人好しじゃないっ!!!
4月から日テレ系列でスタートする新ドラマ『anego』に、何と、加藤雅也さんが出演♪♪♪
つい1時間ほど前、雅也さんの公式ファンサイトでその事実を知りました♪♪♪
久々の民放ドラマ出演、楽しみです~♪♪♪
つい1時間ほど前、雅也さんの公式ファンサイトでその事実を知りました♪♪♪
久々の民放ドラマ出演、楽しみです~♪♪♪