耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

最初の花見

2014年03月03日 09時35分06秒 | 郊外
 三寒四温と言うが、最近は二寒三温だろうか。

 昨日までの寒さと打って変わって今日は陽射しが暖かかった。早春の
陽気に誘われて、ちょっと早めの花見、と洒落込むことになった。

 先ずは海老名SAで腹拵え。このSAは、東名高速に入って約1時間の所に
有るので、人出が多く、食べる処も充実して居る。今日は少し張り込んで、
海老名天丼だ。


 海老の天ぷらが5ー6本乗った丼と蕎麦、熱々の茶碗蒸しも美味い。
バナメイエビだろうがブラックタイガーだろうが、衣を付けて揚げたら
大して違いは無い。




 花見と言えば、全国的にソメイヨシノであるが、全てのソメイヨシノは
同じDNAを持ったクローンで、入学式の頃に一斉に開花するのはその
せいだ、という。

 これより一月早く咲く桜がある。河津桜という。この木は突然変異で
出来た一本の親木から、接木で増やしたものである。東伊豆の海沿い、
伊豆大島の対岸の河津町が発祥の地で、今でもそこに大きな原木が有って
毎年見事な花を咲かせて、多くの観光客が集まる。最近はこの河津桜が
普及し出して、各地に植えられているが、松田山は特に見事である。

 東名高速道路大井松田ICから少し西に走って、山が開けて眼前に大きな
富士山が見え始めるあたりの、高速道路沿いの丘陵にハーブ園がある。



 その斜面一面に植わっているのが河津桜の林である。折しも樹の下は
菜の花が満開で、濃いピンクの桜と鮮やかな黄緑の葉と黄色の菜の花、
絶妙の取り合わせである。



 いつもは山の上の駐車場まで車で登るが、今日は可なり遠くの酒匂川の
河川敷の臨時駐車場に誘導されて、シャトルバスに乗せられた。河津桜は
まだ梢の方が蕾で茶色が残っていて、遠目にはくすんで見えた。七分咲き
と書いてあったが3分から5分の感じだった。むしろ山の上では蜜柑売り場
が賑わっていた。

 山を下りながら花見を楽しんだので帰りは歩きだ。途中で、造り酒屋の
看板に引き寄せられて、寄り道。かみさんに試飲を厳禁されたので、甘酒
で我慢。




 この辺りは古くからの集落のようで、古民家にお雛様を飾って居る所が
在るというので、寄って見た。藁葺きの大きな家と土蔵の中に、沢山の
雛壇が有った。
 由緒有りそうな古びた雛人形も有ったが、多分不要になって持て余した
物を持ち寄った感じの雛壇も多かった。



 世に多くの雛人形を飾って有名になっている所が有るが、多分どこも
同じではないだろうか。我が家も二人の娘がいなくなったので、7段飾り
のセットを処分してしまった。ピアノもそうだが、規格化された狭い住宅
では、値打ちに関わらず不要になった物は高度成長期の遺物であって、
邪魔な場所ふさぎでしかない。

 引き取って貰えるのは、お雛様も浮かばれるだろうし、元の持ち主も
罪悪感を背負わなくて済む。


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