野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

深紅になるまで色変わりが楽しめるヤマアジサイ「クレナイ」(アジサイシリーズ 20-04)

2020年06月10日 10時29分25秒 | 

白に始まって深紅になるまで色変わりが楽しめるヤマアジサイ「クレナイ」。三枚の丸い花弁も可憐だ。大きくならないので、狭い場所でも楽しめる。

(2020-06 神奈川県 箱根) 

 

ヤマアジサイ「クレナイ」

ヤマアジサイ 紅(クレナイ)

■ ユキノシタ科(アジサイ科) 耐寒性低木 落葉樹
■ 学 名 : Hydrangea macrophylla serrata
■ 花 期 : 初夏~夏
■ 樹 高 : 80cm前後
■ 耐寒性 : 強
■ 耐暑性 : 強
■ 日 照 : やや半日陰~半日陰
■ 用 途 : 庭木 生垣 盆栽仕立て

著名品種 白く咲き始めた花は、徐々に赤く変わり、その色の移り変わりが美しい 条件が合うと深紅の素晴らしい発色を見せる 小型で花つきが良いため、姿が綺麗にまとまる
寒さ、暑さに強く、日本中で栽培可能

このクレナイは、ヤマアジサイの中ではとても有名であり、人気が高い品種です。
人気の理由は、やはり色の変化にあると思います。

咲き始めの白い花も楚々として趣があるのですが、咲き進むと色がつき始めます。この、少しずつ色が染まっていく過程も、風情があって良いものです。
最終的に咲き終わり頃に深紅になり、とても鮮やかですが、この時の色の濃さは、この時期の気温や気候にも左右されます。基本的に夜温が低いほど色がはっきり出ます。

花は可憐な小輪で、姿に趣があり、落ち着いた雰囲気ですから、和の庭園など静かな場所でゆっくりと変化を楽しむと、よりこの花の魅力に引き込まれそうです。

山アジサイは、小型で場所をとらず、暖地であっても伸びすぎず、寒冷地であっても、寒さで花つきが衰えてしまうことがないので、日本全国で栽培できて優秀です。
庭植えはもちろん、剪定しながら、より小さく仕立てることもできるので、盆栽や寄せ植え、石つけなどにもおすすめです。


日本の特産の百合「ササユリ」(箱根シリーズ 004)

2020年06月10日 09時16分46秒 | 

ヤマユリとも呼ばれ、日本の特産の百合「ササユリ」。「古事記」の頃から文献に登場する伝統ある百合だ。花粉が黄褐色なのが、オトメユリとの違いだという。俳句の世界ではオニユリとともに好んで歌われる。「ほそくきの花に堪へつつ笹百合は 日野草城」。

(2020-06 神奈川県 箱根) 

ササユリ

ササユリ(笹百合、学名:Lilium japonicum)は、ユリ科ユリ属の球根植物。日本特産で日本を代表するユリである。地域によっては、ヤマユリと呼ぶこともある。

本州中部地方以西から四国・九州に分布する。

成株の茎は立ち上がり、葉は互生する。葉はやや厚く、披針形で長さは8-15cmである。5月-7月頃に淡いピンク色の花を咲かせる。花被片の長さは10-15cm位で漏斗状に反り返る。雄しべは6本で芳香がある。花粉の色は赤褐色であり、オトメユリと区別するポイントになる(ただし花粉の色が黄色のササユりも存在する)。希に花が純白のアルビノのものもある。葉や茎が笹に似ていることからこの名がある。

10-11月頃に蒴果が熟し、種子は風に乗って広がる。初めて地上発芽するのは通常翌々年の春である(地下遅発芽様式)。初花を咲かせるまでに種子から約7年以上(野生の場合)の歳月がかかる。


市や町の花に指定している自治体が多い。 古事記においては「山由理草」と表記され「元の名を狭韋(さゐ)という」と記される。これが狭井川とその地に咲くささゆりを神饌とする率川神社の三枝祭の起源である。


茶色の花弁に奇妙な形の白とオレンジのリップが対照的なラン「オンシディオダ・チャールズワーシー」(蘭シリーズ 20-34)

2020年06月10日 08時46分18秒 | 

茶色の花弁に奇妙な形の白とオレンジのリップが対照的なラン「オンシディオダ・チャールズワーシー」。オンシディオダというのは、オンシジウム と コチオダという原種同士の属間交配で生まれたものだという。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

オンシディオダ・チャールズワーシー

赤茶色のセパルに白いヒト形のようなリップが面白いラン、オンシディオダ 
チャールズワーシー  Oncidioda Charlesworthii。

オンシジウム Oncidium incurvum と コチオダ Cochlioda noezliana という原種
同士の属間交配で1910年に生まれた別属だそうです。元々はもう少しピンクっ
ぽいようで、この株の花色は個体差なのか、あるいはチャールズワーシーと
何かの交配なのか、詳しいことは分かりません。

Charlesworthii はイギリスの有名なラン育種家ヨセフ・チャールズワース Joseph
Charlesworth (1851-1920) 氏の名を採ったものです。
ラン交配の試みは氏の生まれた1850年頃に始まりました。氏は30才代にラン
農場で働き、1889年にはアンデス山中で植物を採集。科学的教育を受けて
いませんでしたがランの交配・増殖の技法をマスターし、英国サセックス州に
Shuttleworth 氏と共同で設立したナーセリー Haywards Heath で1909年頃まで
にたくさんのオドントグロッサムを交配し数千もの苗を育てました。
odontoglossum crispum 系のほとんどの交配品種は Charlesworth 氏の種株が
その祖先なのだそうです。この Oncidioda Charlesworthii もおそらく氏が交配
したものではないでしょうか。

 

蘭シリーズ・リスト


「エピデンドラム・プリティーレディーミスミ」(蘭シリーズ 20-01)
「スリーピング ルナグラード 」(蘭シリーズ 20-02)
「シンビジウム・アリス・ルナ」(蘭シリーズ 20-03)
「オンキディウム・アンプリアツム」(蘭シリーズ 20-04)
「エピデンドラム 'スター・バレー'」(蘭シリーズ 20-05)
「デンドロビウム・スペルバウンド・ミュー」(蘭シリーズ 20-06)
「シンビジューム・スウィートワイン」(蘭シリーズ 20-07)
「カトリアンセ  ジュエル・ボックス シェヘラザード」(蘭シリーズ 20-08)
「カトレヤ・ウェンディーズ・バレンタイン」(蘭シリーズ 20-09)
「カトレア・コッキネア」(蘭シリーズ 20-10)
「デンドロビウム・フォーミディブル」(蘭シリーズ 20-11)
「ファレノプシス・サクラコ・ファレノ」(蘭シリーズ 20-12)
「ファレノプシス・シレリアナ」(蘭シリーズ 20-13)
「ファレノプシス・メモリア・アン・フェジェン」(蘭シリーズ 20-14)
「ファレノプシス・リトル・メリー・チェリー・ソング」(蘭シリーズ 20-15)
「ファレノプシス・シルク・オレンジ」(蘭シリーズ 20-16)
「ドリテノプシス・シティーガール モリタNo.2」(蘭シリーズ 20-17)
「ファレノプシス・ビーチアナ」(蘭シリーズ 20-18)
「ドリテノプシス・リビングストンズ・ジェム」(蘭シリーズ 20-19)
「ファレノプシス・オトヒメ」(蘭シリーズ 20-20)
「ファレノプシス・ゴールデン・エンペラー "スイート"」(蘭シリーズ 20-21)
「ホンコンシュスラン」(蘭シリーズ 20-22)
「エピデンドラム・コスモ・ドリームカラー アスカ」(蘭シリーズ 20-23)
「エピデンドラム・カショクサイサイ」(蘭シリーズ 20-24)
「デンドロビウム・アオヤマ」(蘭シリーズ 20-25)
「デンドロビウム・ラウシー・ビカラー」(蘭シリーズ 20-26)
「オンシジウム・トゥインクル」(蘭シリーズ 20-27)
「デンドロビウム・ロイ・トクナガ」(蘭シリーズ 20-28)
「マキシラリア・ポルフィロステレ」(蘭シリーズ 20-29)
「デンドロビウム・カシオペ」(蘭シリーズ 20-30)
「デンドロビウム・キンギアナム」 (蘭シリーズ 20-31)
「オドンティオダ・ラブリー・アップル」 (蘭シリーズ 20-32)
「クロウエシア・グレイスダン 'Chadds Ford' 」 (蘭シリーズ 20-33)

 


白の豊かなカップ咲きのバラ「ローズマリー」(薔薇シリーズ217)

2020年06月10日 07時54分59秒 | 

白の豊かなカップ咲きのバラ「ローズマリー」。ハーブのローズマリーは有名だが、バラにローズマリーがあっても不思議ではない。「イングリッシュ・ヘリテージ」の枝変わりだという。ここしばらく続いているデヴィッド・オースティンの作出になるイングリッシュ・ローズの一品。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「ローズマリー」

ローズマリー Rose-Marie

美しい白い花でカップ咲きです。
魅力的なブッシュ状のシュラブを形成し、ほとんど棘がありません。

ミルラ香も漂い、はちみつやカーネーションを思わせる
うっとりするようなフルーティー香がします。

品種名 ローズマリー    Rose-Marie
作出  2003年 イギリス David Austin
系統  S シュラブ
交配  English Heritageの枝変わり

花色  白
花形  カップ咲き
花径  中大輪
芳香  強香     ★★★★☆

開花  繰り返し咲き ★★★☆☆

樹高  1.5m