中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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モロッコ訪問記(32):第10日目(2):フェズ市内観光(2)

2009年12月28日 03時35分18秒 | モロッコ;ツブカル山
                                       <フェズの迷路を行く>

        モロッコ訪問記(32):第10日目(2):フェズ市内観光(2)
                       (アルパインツアー)
            2009年6月7日(土)~18日(木)

第10日目2009年6月16日(火)
 つづき

<フェズエルジェディドの概念図>



<フェズエルジェディドを散策する>

■ユダヤ人街
 王宮の見学を終えた私たちは,王宮の南東に位置するユダヤ人街に入り込む.バルコニーのついた家がビッシリと建ち並んでいる.
 9時02分,スマリン門(Bab Semarine)を潜る.ゴチャゴチャとした市街地の中を,緊張しながら歩く.あちこちのカフェがある.朝なのに,沢山の男達がカフェでお茶を飲んでいる.現地ガイドのアブダラさんの説明によると,メディナの中では,女性はカフェに入ることができないようである.

                      <ユダヤ人街>

■異臭漂う歯科医の多い街
 ゴミだらけで異臭が漂う町中を,アブダラさんの後について歩き続ける.道の両側に,やたらと歯科医院が多いのに気がつく.アブダラさんの説明によると,モロッコ人は,甘いものを好んで食べるので,虫歯持ちの人が多いので,歯科医も多いとのことである.
 生きたニワトリを置いている店がある,辺りには様々が香辛料の匂いが混ざり合って,猛烈な異臭が漂っている.
 「・・・私は,ここには2日と住めないわ・・・」
とノシイカさんが感想を漏らす.私も同感.

<ブジュールド門>

■仲間が迷子になる

 9時07分,バス乗り場に戻る.一同がバスに乗り込むと,バスは直ぐに発車する.バスは王宮から東の方に,数百メートル進む.
 9時10分,ブジュールド門(Bab Bou Jeloud)近くの広場に到着する.バスから下車.長くて高い壁に沿って,なだらかな登り坂を進む.アブダラさんの説明によると,この塀の中は,ハッサム1世のハレムだそうである.
 凄く大きな建物だなと思っていると,仲間の一人,Hさんが居ない.途中で迷子になったらしい.
 「・・これは大変・・!」
 こんな迷路のようなところで,はぐれてしまったら,なかなか見つからないぞと心配になる.アブダラさんが,
 「・・・大丈夫.皆さん,ここで動かずに待ってて下さい・・・」
と言って,Hさんを探しに,今来た道を引き返す.
 私たちは,人通りの少ない大壁の脇で,一塊りになって,動かずに待っている.5~6分,経った頃,Hさんをつれたアブダラさんが戻ってくる.
 Hさんは,どうやら夢中で写真を撮っている内に,私たちを見失ったようである.
 「スミマセン・・・」
と盛んに詫びる.

                <ハッサム1世のハレムの塀>

■フェズ最大のブジュールド門
 9時27分,ブジュールド門に到着する.
 アブダラさんの説明によると,ブジュールドは“軍隊”という意味らしい.この門は,フェズにある門の中で最大.1913年に建造された.青,緑のタイルが美しい幾何学模様に貼り付けられている.
 フェズ観光の名所らしく,沢山の観光客が訪れている.

                      <ブジュールド門全景>

■ブジュールド門の装飾
 現在,ブジュールド門の改修工事が進められているようである.
 門を潜る.
 門には,綺麗な装飾タイルがビッシリと埋め込まれている.なかなか手が込んでいるなという印象を受ける.
 門の先にはゴシャゴシャした商店街が見えている.

                      <ブジュールド門の装飾>

■商店街を行く
 門をくぐり抜けて,商店街に入る.人通りも多く,なかなか賑やかである.街全体から受ける第一印象は「ゴシャゴシャしている」だが,場所によっては,この写真のように比較的通路が広くて,落ち着いた雰囲気の所もある.

                   <フェズの小綺麗な商店街>

<ボナヒア神学校>

■神学校の入口

 ブジュールド門を潜る.
 沢山の観光客に混じって,狭い路地を歩き進む.どこをどっちの方向に歩いているのか,たちまちの内に分からなくなる.頭が混乱してくるので,どっちへ歩いているか追うのを止めて,ひたすらアブダラさんの後に続く.
 9時32分,ボナヒア神学校(スペル不明)に到着する.
 アブダラさんが,全員の入場料をまとめて支払っている.

                    <神学校の入口>

■「ロ」字型の建物
 狭い入口から神学校の中に入る.内部は片仮名の「ロ」の字になっている.
 アブダラさんの説明によると,この神学校は,今から800年ほど前に作られたものだという.日本に当てはめれば鎌倉時代初期.これは凄いことだ!
 日本では,鎌倉幕府がようやく安定してきた頃のこと.随分古い建物だなと感心する.

                    <神学校の平面図>

 建物の中央に中庭がある.中庭の中央には,祈りを捧げる前に手を洗う場所,手水がある.祭壇の周囲はアーチ状の柱で囲まれている.

■神学校の教授と学生
 この神学校には,かつて5人の教授が居た.教授達は,この祭壇の前で講義をしていた.
 写真の中央に手水が見えている.写真中央のアーチがメッカの方向,つまり東である.ここで講義が行われている.        

                    <神学校の中庭>

■宿舎
 入口から見て,左右が宿舎.ここで,5人の教授と学生が寝泊まりしていたという.

                    <神学校の宿舎(写真の右側)>

■祭壇
 中庭を挟んで入口と反対側には,メッカの方向(つまり東)を示す祭壇がある.祭壇の真ん中に安置されている木製の板にははコーラムの教えが書かれている.
 5人の教授は,それぞれ,モハメッド教の5項目の教え(前回のブログ参照)の各1項目ずつを担当していた.


                  <メッカの方向に作られた祭壇>

■沢山の観光客
 ここは,観光のメッカ.
 私たちが見学をしていると,フランス人らしい観光ツアーの一団が,どっと入場してくる.

                       <沢山の観光客>

<板金の装飾品>

■板金屋が多い街
 10分ほど見学して神学校から外に出る.
 また,ゴチャゴチャな市街地に入り込む.周囲には板金屋が立ち並ぶ.絵に描きたくなるほど素晴らしい街並みである.狭い迷路のような小径が続く.
 店の名前は分からないが,大きな板金屋に入る.
 奥まったところで,金メッキをした大きな円盤をガンガン叩いている職人が居る.なかなか社交的な男性である.手を休めて,私たちの方を見てニッコリする.
       
                         <板金屋の職人>

■明るい店内
 店内を一回りする.ピカピカの製品に照明が光って,とても明るい.
 どれもこれもキラキラしているので,私の趣味には合わないが,なかなか綺麗である.
 仲間の何人かは,大変興味を持って眺めている.中には価格交渉をしている人も居たが,何を買ったのかは知らない.

                      <板金屋の店内>

■バスに戻る
 方向感覚を失って,どこをどう通ったかは,全く分からないが,とにかく細い路地をくねくねと歩いて, 10時07分,私たちのバスが停車している広場に戻る.
 直ぐにバスに乗る.バスの中は寒い.バスは直ぐに発車.埃っぽい街中をバスは進む.これから何処へ行くのだろうか.
       
                      <狭い路地>

                            (つづく)
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/63ad61eff7cccaec05b5d5e1c5ebc003
「モロッコ訪問記」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/81ebe33171e9e87375e8e8c19221f20c
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)


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