21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

具体的な指示が欲しい

2016年08月20日 12時57分58秒 | Weblog
 具体的な指示をもらえれば、その通りに仕事ができる。

右手を上げろ、といわれれば、右手を上げます。
左手を上げろ、といわれれば、左手を上げます。


 でも、抽象的な指示を出されると困る。

売上を上げろ、といわれれば、両手を上げざるを得ない。笑



 って、笑いごとではなく。

 仕事のできる人は、段取りの取れる人で、具体的な指示が出せる。指示が具体的だからこそ、失敗したときも反省を次に生かせる。

 仕事のできない人は、段取りの取れない人で、人への支持も抽象的になる。指示が抽象的だから、失敗したときも原因が不明確になり反省が生かせない。


 一方、東証一部上場企業の社員ともなると、頭が良いからこそ、抽象的な指示が広がっている。失敗したときに原因が不明確になれば、責任を取らなくて済む。全社的に無責任体質が広がっている。だからこそ、業績が伸びない。株価純資産倍率が1倍以下の企業が多い。





 
 人件費の高い専門家を使うときこそ、具体的な指示が求められる。
具体的な病状が伝わらなければ、医者も治療に動けない。
具体的な希望が伝わらなければ、弁護士も解決に向けて動けない。
家の設計にしても、保険の契約にしても、支払者側が正確な希望を伝えられなければ、満足のいく結果は期待できない。

 プロの専門家に仕事を頼んでもうまくいかない人は、素人の部下に仕事を頼むときは、より一層の注意をしたほうが良い。

自分の基準は、自分

2016年08月20日 12時38分48秒 | Weblog
 殆どの人は、自分を基準に考える。

 仕事のできない人は、「自分にしかできない仕事をしている」と思っている。
現実は、馬鹿だから仕事ができないだけなのにもかかわらず、「自分にとって難しい仕事は、人にとっても難しいはずだ」と考える。

 仕事のできる人は、「誰にでもできる仕事をしている」と思っている。
個人の能力が高くて仕事を簡単に感じ、「他の人でも簡単にできる」と思ってしまう。


結果として、
 仕事のできない人は、「過去の栄光」を話す。「栄光」といっても中身はないのだが、自分にとって成功だったら、他人にとっても「成功談」だろうと思ってしまう。

 仕事のできる人は、「将来の目標」を話す。自分が達成できたことは、誰にでも達成できることだと考える。そして、自分にしかできないことを目指そうとする。




 全くもって耳の痛い話だ。自省しよう。

個人消費停滞と 将来不安

2016年08月15日 12時26分09秒 | Weblog
 将来不安から、若年層の個人消費が冷え込んでいる。

将来不安の原因は、積み上がった政府債務と進まない規制改革である。

にもかかわらず、政府はバラ撒き政策で対策を進めようとしている。「北風と太陽」の北風政策に近い。(若年層の貯蓄を吹き飛ばそうと、政府が浪費している)


 一方で、個人消費が停滞している最大の要因は高齢者の消費低迷である。
高齢者がもっとお金を使える環境整備をするべきだろう。

いずれにせよ、「将来不安」「政治不信」から個人消費が低迷している。消費税増税延期は、「経済政策」として間違っていたのだろう。「政略」としては、選挙で勝ったように、正しかったのだと思う。


有権の半数は、投票をしていない。そして、消費を控えて貯蓄を積み上げている。結婚を考えてもいなければ、子供を持ちたくないと考えている。全ては、将来不安、政治不信に原因がある。

50年後の歴史の教科書には、どんな記述が載るのだろうか?

ゲームのルールが違うんだ。

2016年08月09日 22時54分49秒 | Weblog
 大塚家具は、会員制システムをやめて、一般的なチェーン店の市場に業態を変更させた。
そして、赤字が止まらない。見事に失敗しているようだ。


しかも、自らが失敗している原因に全く気付いていないようだ。

 会員制システムと、チェーン店システムでは、ゲームのルールが違う。
ラグビーとサッカーほどに違う。笑


 業態を変更した大塚家具は、チェーン店業態では素人集団。にもかかわらず、外部から専門家を雇ってきて指導を受けることさえ考えなかったようだ。

 赤字決算の発表時の会社コメントを見る限り、ゲームのルールが変わっていることにさえ気づいていないようだ。会員制の時にうまく言ったやり方を繰り返せば、成功を反復できると勘違いしている。(運が良ければ、それでも生き残れるかもしれない)


 よほどの強運でも持っていなければ、そうはいかない。

会員制システムに戻すのでなければ、チェーン店業態のルールを学び、考え方をゼロから改める必要がある。まずは、自分たちが「素人集団である」ことを自覚したほうが良い。

会員制システム下で働いてきた30年等の経験は、全く意味を持たない。





「会員制システム」でプロ販売員がもつ「1万人の接客経験」なんてものは、チェーン店業態がもつ「10億人分のビックデータ」には勝てない。

ロボフォン と経営課題

2016年08月09日 22時42分27秒 | Weblog
ロボフォン って製品は面白い。

でも、20万円以上する価格はおかしい。


 アップルがiPhoneのアプリ開発に外部の力を借りているように、ロボフォンもアプリの開発は社外に任せるべきだった。

 多くのスマホが、無償のグーグル・アンドロイドを使用しているように、アンドロイドをベースに開発するべきだった。

 ソフトバンクが大量発注をかけてペッパーを格安で外部に製造委託したように、OEM大量生産のシステムを使って製造するべきだった。

 殆どの携帯電話が、通信事業者との契約とまとめて24回の分割払いになっているように、分割払い制度を用意するべきだった。



 ロボフォンは、開発部門の能力の高さが分かる素晴らしい製品だ。
そして、経営陣の能力の低さも象徴している。他社が一般的に行っている最低限の経営努力さえしていないために、20万円以上もするバカみたいな販売価格になっている。


 台湾企業に買収されることで、経営陣が刷新するはずだ。
事業収益は大きく改善されることだろう。経営権の異動に伴うゴタゴタで開発部門が破壊されないことを祈る。