21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

甘利大臣 と金権政治の問題

2016年01月31日 13時16分16秒 | Weblog
甘利大臣の問題の面白いところは、
金を受け取って「口利きをしたこと」が辞任理由ではなく、
金を受け取ったにもかかわらず、「口利きをしなかったこと」が辞任理由な点だ。


金を受け取ったうえで、希望通り口利きをして、金を出した人の為に働いていれば、今回の事件は発覚しなかった。

つまり、ワイロを受け取っても、ワイロの出し手を満足させれば、政治家は続けられる。

一方、特定個人からワイロを受け取って上で、「国民全体」のために働く政治家は失脚する。


今回の事件は、
ウラ金を受けとっている政治家がいる、って問題以上に、
自らの支援団体の為だけに働く政治家は生き残り、国民全体のことを考える政治家は追い落とされる、ってことが問題だ。

 期待通りに口利きをしなかったために週刊誌にタレこみをされた。 その点を利用して、辞任記者会見で「私は特定個人のために働くことはない」とでも断言をしておけば、(辞任は撤回できないとしても)政治家としての国民からの好感度は上がったかもしれない。
 「私たちは国民全体の利益のために働く。特定の個人や団体を優遇することは絶対にありえない」とマスコミの前で言い切れないところが、弱いところだ。


「金権政治」は、日本政治が抱える深刻な問題だ。
それ以上に、個人の利益だけを考えて投票行動をとる有権者にも問題がある。有権者は、自分の地域、自分の所属団体の為だけに働く政治家に投票する。 日本の有権者は、国民全体のために働く政治家には投票しない。 これも深刻な問題だ。 財政赤字は減る気配がない。

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