80ばあちゃんの戯言(2)

聞いてほしくて(つづき)

いじめ

2016-03-21 18:31:20 | 最近の出来事

“いじめ”っていやな言葉ですよね。 本当にいやな言葉です。でも、

もしかしたら、苛められてると思うからいじめになることもないとは

いえないと思いますが? 

かく言う私にだって、いろいろ苛められた経験はあるのです。

デモ、あまりに苛められてるなんて、思いつめることはありませんでした。

最初のいじめを受けたのは、6年生の時。

父の転勤で急に大阪に行くことになったのは、6年生の4月はじめ。

母は、私の女学校への進学の際に影響が出るのではないかと心配し、担任の

先生に相談にいきました。

“大阪では情実の問題があると聞いていますが6年生で転校するのはどう

 でしょうか? もし、進学に際して不利であるならば、実家に預けて

 いこうかと思います”と母はいったそうですが、

 先生は

“親子は出きるだけ一緒に暮らした方がいい。万が一、問題が起こったら、

 いつでも帰っていらっしゃい”と言ってくださったそうでした。
 
母の心配が現実のものとなったのは、7月ごろにあった父兄会の席でのこと、

6年生の主任先生から、もう既に、上級学校へ行くものは決まっているので、

東京から来た子はいい学校へ上げられないと大勢のご父兄の前で公言された

といって、母がかんかんになって帰宅したのです。

東京から来た子なんていませんでした。横浜から行った私のことだったのです。

この問題は教員室でおおつぴらに討議されていたようで、弟の担任の先生と、

妹の担任の先生が、心配して、母にいろいろ知恵を授けて下さいました。

お二人で相談し、私の担任の先生に何か進物を持っていきなさいと、

其の先生のご住所を調べて、書いて下さったそうでした。

もし、それで2学期の成績がぐんと上がらなかったら、横浜に帰った方がいい

ですと・・・。

それと、弟の先生が、成績がついた段階で、宿直の夜に校長室の金庫の中に

しまってある成績簿を先に見てあげるから、もしそれで十分上がっていなかったら、

少しでも早く横浜に帰りなさいといってくださったのです。


その後、なぜか2学期から算数の授業を先生の代わりに私がすることになったので、

母はびっくりして、横浜の先生にお願いして、教師用の算数の参考書を取り寄せて

くれました。

私は毎日それで勉強して、教壇に立ちました。私は算数が好きだったので、別に

いじめとも思わずに頑張れましたが、

あるとき、職員室の先生の机に日誌を置いてくる用事があって職員室に入って

行ったところ、たまたまお名前も知らない先生がお一人、近くの席におられて、

私が入っていったときに、


“あなた、とっても頑張っているんですってね。可哀想に”

と、おっしゃったのです。わたしはびっくりしましたが、今でも、其の先生の

ことを時々思い出して涙することがあるのですが、苛められた時、自分が知らない

でも、どこかで見ていてくれる人がいるかもしれないと思う方がいいと思います。

結局3学期の始め、私は横浜に帰ってきたのですが、其の頃は戦争中で、学力試験

がなく、常識問題と体力検査で、内申書が非常に大事になっていましたので、

担任の先生がとても良く考えてくださって、女学校へ出す内申書にはわざと、

お裁縫の点をつけず、女学校から呼び出されるようにしてくださったのでした。

其の上、私が試験で成績の悪さを考えてあがったりしないようにと提出するため

ではなく、私に見せるためだけの偽の内申書を作って、受験生全員に内申書を

見せられたときに、私には、其の提出されることのない内申書を見せられたのです。

其の内申書は5年生の時の成績と同じに変えて書かれていました。

お蔭で私は安心して受験できました。

先生のお考えどおりに女学校からの呼び出しがあって、其の女学校出身だった先生の

奥様が先生の代わりに女学校へ行って、いきさつをお話くださったそうで、私は補欠

で入ることができました。本当に先生のご恩は忘れることは出来ません。

その後、PXに就職した後もいろいろいじめはありましたが、仕事を頑張ることで、

いじめはなくなりました。

それから、カルテックス石油東京本社に入ったときも、前任者がいい加減な人で、

帳簿が間違いだらけで、本当にどれが正しいのか先輩に教えてもらおうとすると、

“後でね”と言われていましたので、私はお忙しいから仕方がないと、外人の

上司が部屋に入ってこられたときに質問することにしていましたが、それ以外

は自分で、いろいろ調べて勉強して仕事を会得していったのですが、其の先輩が

会社をやめられる時に、私が音頭を取って、お別れ会をしてあげたのですが、

その時に“私があれだけ苛めたのに、あなたは良く頑張ったわね。結婚しても

どんなことがあっても大丈夫だわ。本当に我慢強いわ。”とおっしゃったので、

びっくりしました。

私はいじめだとは思わなかったので、仕事は大変で苦しかった思い出はあるの

ですが、それを乗り越えられたのだと思います。

悪いことは、いいことにつながると何時も思うことにしていますが、辛いこと

を我慢するとそれが、後年、自分の力になると思います。どんなに苦しくても、

あの時頑張れたのだからとか、神様は私が頑張れる範囲で苦しみを与えてくださる

のだから、私を鍛えてくださっていると勝手に理解だか誤解だか解らないのですが、

苦しいと、思い込みすぎないことにしているのです。 

時には、母のお友達だったアメリカ帰りの英語の先生に読みなさいといわれて読んだ

“風とともに去りぬ”の最後の、スカーレットが荒廃したタラの土をつかんで、

復活を誓うシーンを思い出して、元気をもらうのです。

其の翌日には急によい方に解決することもあったり、悪いことも結果オーライってこと

もありますよね。あせらないことです。一生懸命やっていれば、他人様に悪いことを

しなければ、神様が助けてくださると思うことにしています。

いじめじゃなくても世の中には苦しいことは一杯あります。自分だけが苦しい思うから

苦しいのです。殆どの方に苦しい時はあると思うのですが? 苦しむことは無駄には

なりません。きっとあなたの実になります。死んだら負けですよ。 

もう少し待ちましょう、きっと何かがありますよ。急いではいけません。

 今はいろいろとご相談できる場所があります。

 24時間子供SOSダイヤル  0570-0-78310 (24時間受付)

 子供の人権  110番   0120-007-110  (月曜から金曜 8:30分 から17:15分まで)

 チャイルド ライン    0120-99-7777 (月曜から 土曜日まで  16時から21時) 

 *18歳間での子供が相談できます。

いじめをするような性格に生まれなかったことを感謝しましょう。いじめをする人は心の貧しい人なのですよ。