コーチングスキル

スポーツ競技者の競技パフォーマンスや動機づけに関して、性格差や性差(男女差)は大きく作用する研究結果が出ている。

性格では、
外向的な人はスピードを志向し、社会的な名誉や賞に動機付けられ、
個人内変動が大きく成績が不安定で、螺旋階段方式練習を好む。

内向的な人は正確さを志向し、完全さを求め達成動機が高く、
個人内変動が小さく成績が安定していて、積み上げ方式練習を好む。

また性差では、
男性競技者は勝利志向性や競争心が高く、勝ったときのやる気の高まりが高い。また、筋量が多く無酸素パワーのエネルギーに頼る。

女性競技者は勝利志向性や競争心が低く、人間関係や協調性を重視することも明らかである。
そのため、指導者や仲間、家族が認めてくれたり励ましてくれたりしたときのやる気の高まりが高くなる。
しかし、男性指導者が男性競技者に指導するよりも女性に対して叱ったり厳しくしたりすることが多くなりやすい。
女性は人間関係を大切にするから、男性より我慢してしまえるため、相互にすれ違いが生じることも多い。
また、筋量が男性より少ないため、有酸素系のトレーニングが必要。

効果的なトレーニングを求めるなら、これらの競技者の個性や性差を認識した上で、指導者はあくまで競技者主体のトレーニングを心掛けることが大切である。
一方的、思い込みの強い押付けは、信頼関係を築けない。

協同と協調のない関係では、何も生み出せず個人の資質に頼るだけになる。
指導者はコミュニケーションを大切にして、信頼関係を築いたうえで、あくまでも競技者の助成に努めること。