家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

家の重心

2004年12月21日 | 家について思ったことなど
 家を建てるにあたって建築家にいろいろな要望・要件を出したが、そのなかに「重心が上の方にあるようなデザインにはしてほしくない」というものを入れた。
 好き嫌いといえばそれまでだが、自分の奥底で、あたまでっかちな建物に対し警鐘をならす何かがある。

 子供のころ、ウルトラマンが好きで良く見たが、中に出てくる科学特捜隊の建物が気になった。多角錐(すい)を半分くらい地面に突き刺したような形状は未来的で新鮮ではあったが、建物として違和感のようなものを拭うことはできなかった。

その後、どうやら、自分は重心が上の方にある建物は総じて好きにならない傾向がある、ということに気づいた。
変わった建築物を見るのは好きなほうなのだが、重心が高い建物を自分のものとして欲しいかどうか、というと欲しくはないのである。

旧日本長期信用銀行(長銀)の本店ビル(1993年竣工)を見たとき、「この銀行、落ち目になる」と感じた。そのビルは、横幅が同じ大小の箱を、奥行きの短いほうの箱を下に、奥行きの長いほうを上に乗せたような形状で、下から3分の1くらいの高さから上の方の床面積がぐっと広がっている。
その後、住専問題が深刻化し、外銀との提携もうまくいかず、長銀は2000年に消滅した。私の直感は当たった格好となった。
あとから聞けば、「あんなビルを建てたからだ」というようなことを言っている人は、ほかにもいたようだ。何か風水的な理屈があるかもしれない。
長銀は新生銀行となっているが、新生銀行もいまひとつぱっとしない。

 他にも、ビルの形状から、私が勝手に先行きを危ぶんでいる会社があるが、言わぬが花ということにしておく。