総評:★★★☆☆ 3.5星!くらい
面白い度:★★★★☆ 面白い
読みやすい度:★★★☆☆ 読みやすい方です
ためになる度:★★☆☆☆ あまり・・・
また読みたい度:★★☆☆☆ 2回目はいいかなと思う
ウィリアム・ゴールディング作の小説。
いかにもいかついようなタイトルだが、内容としては、少年たちが無人島にたどりつき、救助を待っていろいろなサバイバル生活を送る、というお話。
主人公のラーフは、自分が島の生存者の中で一番年上であることからリーダーとなり、うまく秩序を保ちながら、なんとか島の近くを通る船に気づいてもらうよう救助を待つ。
ただし、リーダーに選ばれなかったもう一人の同い年のジャックからは、あまりよく思われてはいなかった。
二人は、烽火を上げ続けおとなしく救助を待つ側と、島にいる豚を狩って食料を確保しようとする狩猟側とで、明確に意見が分かれる。
とある事件からラーフの秩序組とジャックの狩猟組でグループは真っ二つに分かれることになってしまう。
そこから島の秩序は崩れ出し、凄惨な出来事が起こることになってしまう・・・
ボリュームはそこそこで、結構さらっと読むことができました。
内容としては最後の凄惨な場面になっていくにつれてどんどん面白くなって行きました。
とりあえず、感想としては、皮肉だなぁ・・・という感想です。
ネタばらし的に言ってしまうが、本能で動こうとする子供たちを、ラーフはなんとか説得し、大人らしく理性を持って事に当たろうとするが、それが狩猟側にとって逆効果になってしまい、ラーフの友人も死んでしまったり、自分の命も奪われそうになってしまう。
読み手からすると、ラーフの考えていることと行動は正しく、それが人間としてそうあるべき姿だと思うが、そんなことをしようと思っても子供たちの集団だけではそれが全く通用しない。
結局狩猟側が豚の肉を食べたり、秩序側の人たちがそちらについたりと、狩猟側ばかりがいい目を見て、秩序側が痛い目ばかり見ることになってしまった。これが一つの皮肉。
もうひとつは、狩猟側が結局ラーフの命の狙おうと探し出すが、その狩猟側がラーフを火でいぶし出そうとする。その時の火が島全体に燃え広がり、大きな災害となってしまうが、それが結局沖を通る船に気づかせることになり、ラーフ達に救助の助けが来ることとなる。
狩猟側が本能的にやってきたことが、結局一番秩序側のやりたかったことに繋がったという最大の皮肉な結果となってしまった。
そんな感じのとても悩ましいお話。
人が悪魔に変わっていくことを蝿の王を呼んだのだと思います。でも面白かったです。
作者は何を言いたかったのかは分からないが、これほど主人公が報われないのも珍しいなと思いました。
面白い度:★★★★☆ 面白い
読みやすい度:★★★☆☆ 読みやすい方です
ためになる度:★★☆☆☆ あまり・・・
また読みたい度:★★☆☆☆ 2回目はいいかなと思う
ウィリアム・ゴールディング作の小説。
いかにもいかついようなタイトルだが、内容としては、少年たちが無人島にたどりつき、救助を待っていろいろなサバイバル生活を送る、というお話。
主人公のラーフは、自分が島の生存者の中で一番年上であることからリーダーとなり、うまく秩序を保ちながら、なんとか島の近くを通る船に気づいてもらうよう救助を待つ。
ただし、リーダーに選ばれなかったもう一人の同い年のジャックからは、あまりよく思われてはいなかった。
二人は、烽火を上げ続けおとなしく救助を待つ側と、島にいる豚を狩って食料を確保しようとする狩猟側とで、明確に意見が分かれる。
とある事件からラーフの秩序組とジャックの狩猟組でグループは真っ二つに分かれることになってしまう。
そこから島の秩序は崩れ出し、凄惨な出来事が起こることになってしまう・・・
ボリュームはそこそこで、結構さらっと読むことができました。
内容としては最後の凄惨な場面になっていくにつれてどんどん面白くなって行きました。
とりあえず、感想としては、皮肉だなぁ・・・という感想です。
ネタばらし的に言ってしまうが、本能で動こうとする子供たちを、ラーフはなんとか説得し、大人らしく理性を持って事に当たろうとするが、それが狩猟側にとって逆効果になってしまい、ラーフの友人も死んでしまったり、自分の命も奪われそうになってしまう。
読み手からすると、ラーフの考えていることと行動は正しく、それが人間としてそうあるべき姿だと思うが、そんなことをしようと思っても子供たちの集団だけではそれが全く通用しない。
結局狩猟側が豚の肉を食べたり、秩序側の人たちがそちらについたりと、狩猟側ばかりがいい目を見て、秩序側が痛い目ばかり見ることになってしまった。これが一つの皮肉。
もうひとつは、狩猟側が結局ラーフの命の狙おうと探し出すが、その狩猟側がラーフを火でいぶし出そうとする。その時の火が島全体に燃え広がり、大きな災害となってしまうが、それが結局沖を通る船に気づかせることになり、ラーフ達に救助の助けが来ることとなる。
狩猟側が本能的にやってきたことが、結局一番秩序側のやりたかったことに繋がったという最大の皮肉な結果となってしまった。
そんな感じのとても悩ましいお話。
人が悪魔に変わっていくことを蝿の王を呼んだのだと思います。でも面白かったです。
作者は何を言いたかったのかは分からないが、これほど主人公が報われないのも珍しいなと思いました。