asano.net

読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

43冊目:「オシムが語る」

2011-03-29 22:01:53 | 
総評:★★☆☆☆ 結構難しい・・・
面白い度:★★☆☆☆ そこまで面白くなかった
読みやすい度:★★☆☆☆ あまり読みやすいとはいえなかった
ためになる度:★★☆☆☆ ためになるかというとそこまで
また読みたい度:★★☆☆☆ 難しかったのであまりいいかなと思う


オシム本3冊目です。

この本はオシムが色々なテーマについて語っている。


自身の半生や、監督と言う仕事について、故郷について、リーダーシップについてなど。
内容としては難しかったが、面白かったエピソードを一つ書く。

オシムは自分を評してペシミスト(悲観論者)だと言っている。
決してオプティミスト(楽観論者)ではないと言っている。

確かに、この本を見ていると、決して楽観をしていない発言がよく出てきている。
サッカー界がヨーロッパでの一つの大きなビジネスになり、国の間で貧富の差が拡大しているなど。

オシムは普段のインタビューでも選手を100%全て褒めることはない。
それはチームにも同じことで、もし敵チームに大勝したとしても喜ぶ姿を見せることはない。

それはオシムの今までの人生から来るもので、ユーゴ時代にクラブチームや代表監督として率いていた時からマスコミに大きく振り回されてきた。

そういったこともあり、日本で監督をしていた時も決して本音をマスコミに言うことはなく、ウィットな発言で煙に巻いてきた。

常に懐疑の心を忘れない。
そういった考え方になってしまっているのはオシムの特徴と言えるだろう。


自分はそういうオシムの心の闇みたいな部分に惹かれるのかもしれない。
ひねくれ物というとそうかもしれない。でもそういうところになぜか惹かれる。
知れば知るほど、深いなと思う。

42冊目:「イビチャ・オシムの真実」

2011-03-23 00:57:17 | 
総評:★★★☆☆ オシムさんはやっぱりすごい!
面白い度:★★★☆☆ 面白かというと普通
読みやすい度:★★★☆☆ 読みやすいかというとそこまで
ためになる度:★★☆☆☆ ためになるかというとそこまで
また読みたい度:★★★☆☆ オシムの写真はまた見たい


オシム本2冊目です。


この本では、オシムの少年時代から現在までのオシムの今までの人生を書いている本である。
出版は2002年だが、一応ジェフ千葉時代の内容も加筆されている。
あのオシムは今までどう生きてきて、どういう人間になってきたかが、大まかながら分かって面白かった。
途中にオシムの少年時代からの写真が数点載っていたので、そこはとても面白かった。


さて、学生時代のオシムは大学を卒業し学者の道へ行くか、サッカー選手になるかで人生の最初の岐路に立つことになる。ここでサッカー選手を選んだことで、現在のオシムに人生につながるわけだが、そもそも学者の道というのも選択肢にあるほど、とても頭が良い!特に数学に強い!!まずそこがすごいなと思う。

そしてサッカー選手としては21歳という遅咲きでデビューするが、トップ下でめきめきと頭角を現し、ユーゴスラビア代表として16回召集され、8ゴール上げる成績を残している。あのペレとも対決したりしていて、その時にはペレとユニフォームを交換している。また東京オリンピックで来日をしていて、その時に東京にとても感激したらしい。

現役の晩年は、フランスのリーグを渡り歩き、37歳で現役引退をしている。
その後、すぐに古巣、サラエボのジェレズニチャルというクラブのコーチのオファーを受ける。そこから、サッカー指導者の道が始まることになる。
そしてコーチ就任後2年で初めての監督を任されることになる。


その後、ユーゴスラビアのクラブチーム、パルチザン・ベオグラードの監督をしながら、ユーゴスラビア代表監督を兼務する。その時の教え子の選手にあの妖精ストイコビッチがいる。
ユーゴスラビアは1990年のW杯イタリア大会で、見事ベスト8の成績を残す。

そして故郷サラエボが内戦に見舞われ、オシムは戦争から逃れることが出来たが、家族をサラエボに残してきてしまう。
その時代がオシムの一番の辛い時期であった。オシムはその時、隣国ギリシャ、パナシナイコスの監督を務めていた。

パナシナイコスで監督を2年務め、その後は隣国オーストリアのシュトゥルム・グラーツの監督を務めた。
そこから8年間シュトゥルム・グラーツの監督を務めることになるが、その間に家族がユーゴスラビアから亡命してきて、一緒に暮らすことが出来るようになった。

そして2002年、オシムは晴れて日本のジェフ千葉の監督に就任する。


そんな人生。
オシムは頭がいいし、サッカーの選手や監督としての実力も十分にある。色々な人から慕われる人望もある。
しかし激しい内戦に見舞われ、家族と離れ離れになり、精神も疲弊した。そして3年経ちやっと一緒になることが出来た。しかし祖国はもう無い。栄光しかない人生かと思いつつも、人生の中の闇も大きい。
色々辛いこともあっただろう。でも離れ離れになった家族が再び一緒になることが出来、日本では幸せに一緒に暮らすことが出来た。

ドラマチックな人生としか言えない。
オシムの今までの心の傷、そして今までの監督としての栄光、色んな要素がオシムという人間を作っている。


もう尊敬するしかない。
どこが!?と聞かれても説明できない。
ただ一言。オシムってすごい!って答えると思う。


今はオーストリアに帰って暮らしているらしいが、オシム、なぜもっと早く知らなかったんだろうと思う。
あまりオシムのすごさをまとめ切れてないけど、
自分はサッカーをやりもしないし監督でもないが、自分が目標とする人物の一人として、心に留めて生きていこうと思う。

41冊目:「オシムの言葉」

2011-03-05 13:39:53 | 
総評:★★★★★ オシムさんはすごい!
面白い度:★★★★☆ 面白い
読みやすい度:★★★★★ 読みやすい
ためになる度:★★★☆☆ オシムの言葉が深い
また読みたい度:★★★★☆ またサッと読みたい


今さらですが、ザックではなく、オシムです。
ジェフ千葉をリーグ戦上位の強豪チームに育て上げ、日本代表の監督になったが、2007年に脳梗塞に倒れ、惜しまれつつも引退をしてしまったあの人です。

Wikipediaでオシムの項目を見てたら、非常に興味が湧いて、本を読んでみることにしました。
この本を読んでみて、改めてオシムって本当にすごい人なんだと思った。

ユーゴスラビアのサラエボ出身で、今は祖国のユーゴスラビアは解体されてしまって存在しない。
5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字のモザイク国家であるユーゴスラビアの代表監督を務め、チームとして1つにするのが至難であった中、1990年のイタリアWカップで、チームをベスト8に導く快挙を達成した。

その後、祖国のユーゴスラビアが内戦に突入してしまう。戦争の前に当時の政治情勢から代表監督を辞任することになり、その後、祖国に残った家族の無事を祈りつつ、ギリシャ、オーストリアでクラブチームの監督を続ける。

2003年にジェフ千葉の監督を務めることになるが、レアルなど、当時のヨーロッパ強豪チームからの監督のオファーを受けていた人が、よくサッカー途上国の資金も豊かじゃないような小さなクラブに来たなと思う。


オシムの監督就任後、ジェフ千葉は快進撃を始めることとなる。


オシム本人はこの本に書いてあるように、祖国では内戦などを経験しており、心に大きなトラウマを抱えている。
そういった大きな傷から、マスコミには本音を言わず、常に距離をとって対応している。
今までの体験を基にしてか、この人のウィットに跳んだ言葉は有名だが、それ以外でも知性のある考え方、言動、振る舞いにとても憧れる。


オシムを慕っている選手もたくさんいて、ジェフ千葉の選手をはじめ、日本代表選手だったり、当時のユーゴスラビア代表選手だったりと、数多くのオシム信奉者がいる。
自分も例外なくオシムの大ファンになり、この人のことをさらに知りたいと思った。

そんなんで、次の本もオシム本を読みたいと思います。