投稿が遅れました、2月度の早期胃癌研究会です。記憶が古くなりましたので、簡単に記録します。
1) 回盲弁対側のところで、SMT様の形態を示した印環細胞癌の症例です。私は低分化型の粘液癌が優勢と考えました。
2) 貧血を契機に発見された多発消化管ポリポーシスの症例です。白血病細胞の浸潤によるもので、昨年もよく似た症例が中部地方から提示されていました。
3) 表面がずるむけになり、特異な形態を示した胃GISTでした。超音波で上皮が中断し、腫瘍が第4層と連続しているのが読めるそうです。
4) 巨大な胃異所性腺管です。Hamartomatous inverted polypという名前を用いることも可能です。(以前の投稿をご参照下さい)
5) 食道潰瘍で発症した腸型ベーチェット病というご呈示でした。
教育レクチャーは運営委員長によるprescirrhousの画像診断で、ベルギーワッフルがキーワードでした。
もう今週水曜日が3月度の例会になります。
追伸:明日から、勤務先が変わります。今後とも「胃生検の小部屋」をご贔屓に。
(写真は寝台特急はやぶさ・富士号の東京駅発車準備風景です。もう撮れないシーンです。)
1) 回盲弁対側のところで、SMT様の形態を示した印環細胞癌の症例です。私は低分化型の粘液癌が優勢と考えました。
2) 貧血を契機に発見された多発消化管ポリポーシスの症例です。白血病細胞の浸潤によるもので、昨年もよく似た症例が中部地方から提示されていました。
3) 表面がずるむけになり、特異な形態を示した胃GISTでした。超音波で上皮が中断し、腫瘍が第4層と連続しているのが読めるそうです。
4) 巨大な胃異所性腺管です。Hamartomatous inverted polypという名前を用いることも可能です。(以前の投稿をご参照下さい)
5) 食道潰瘍で発症した腸型ベーチェット病というご呈示でした。
教育レクチャーは運営委員長によるprescirrhousの画像診断で、ベルギーワッフルがキーワードでした。
もう今週水曜日が3月度の例会になります。
追伸:明日から、勤務先が変わります。今後とも「胃生検の小部屋」をご贔屓に。
(写真は寝台特急はやぶさ・富士号の東京駅発車準備風景です。もう撮れないシーンです。)
第81回日本胃癌学会が江東区でありました。胃癌取扱い規約とガイドラインに関するコンセンサスミーティングがあり、その中で新しいGroup分類案が公になりました。
胃生検組織診断分類(Group分類)
分類
Group X:生検組織診断が出来ない不適材料
上皮成分が採取されていない標本、採取されていても挫滅や熱凝固で組織診断が出来ない標本がこの群に属する。
Group 1:正常組織および非腫瘍性病変
正常組織、化生性粘膜、炎症性粘膜、過形成性粘膜などが含まれる。びらんおよび潰瘍、過形成性ポリープなどに再生性・反応性異型がみとめられても、非腫瘍性と判断される組織は本群に含まれる。
Group 2:腫瘍性か非腫瘍性か判断が困難な病変
このGroupには次のような症例が含まれる。このGroup に含まれる診断をする場合は、臨床家へ対しては判断の困難な理由を明らかにし、付記することが望ましい。
1) 異型細胞は存在するが、組織量が少なく細胞異型からでは腫瘍性病変(腺腫または癌)としての判断が困難な症例。(臨床的な再検査を行い確定診断が必要。)
2) 異型細胞が存在するが、びらんや炎症性変化が強く腫瘍(腺腫または癌)か非腫瘍かの判断が困難な症例。(臨床的には消炎後再生検を行うか十分な経過観察が望まれる。)
3) 異型細胞が存在するが、病理組織の挫滅や障害が強く腫瘍(腺腫または癌)か非腫瘍かの判断が困難な症例。(臨床的な再生検を行ない確定診断が必要。)
また、このGroup分類の場合、病理側としては、まずは深切り切片などを作製し追加検討を行う。さらに本診断が続く場合には、専門家への病理コンサルテーションを行うことをすすめる。
Group 3:腺腫
この群の中には細胞異型および構造異型の点で幅のある病変が含まれるが、腺腫と判断されるもの。
Group 4:腫瘍と判定された病変のうち、癌が疑われる病変。
腫瘍性病変(腺腫または癌)と考えられるが腺腫か癌か鑑別できない病変。
Group 5:癌
癌の組織型を付記する。2種類以上の組織型が存在する場合、その組織型を優勢像から列記する事が望まれる。
(写真は夜の東京駅で捉えた500系です)
胃生検組織診断分類(Group分類)
分類
Group X:生検組織診断が出来ない不適材料
上皮成分が採取されていない標本、採取されていても挫滅や熱凝固で組織診断が出来ない標本がこの群に属する。
Group 1:正常組織および非腫瘍性病変
正常組織、化生性粘膜、炎症性粘膜、過形成性粘膜などが含まれる。びらんおよび潰瘍、過形成性ポリープなどに再生性・反応性異型がみとめられても、非腫瘍性と判断される組織は本群に含まれる。
Group 2:腫瘍性か非腫瘍性か判断が困難な病変
このGroupには次のような症例が含まれる。このGroup に含まれる診断をする場合は、臨床家へ対しては判断の困難な理由を明らかにし、付記することが望ましい。
1) 異型細胞は存在するが、組織量が少なく細胞異型からでは腫瘍性病変(腺腫または癌)としての判断が困難な症例。(臨床的な再検査を行い確定診断が必要。)
2) 異型細胞が存在するが、びらんや炎症性変化が強く腫瘍(腺腫または癌)か非腫瘍かの判断が困難な症例。(臨床的には消炎後再生検を行うか十分な経過観察が望まれる。)
3) 異型細胞が存在するが、病理組織の挫滅や障害が強く腫瘍(腺腫または癌)か非腫瘍かの判断が困難な症例。(臨床的な再生検を行ない確定診断が必要。)
また、このGroup分類の場合、病理側としては、まずは深切り切片などを作製し追加検討を行う。さらに本診断が続く場合には、専門家への病理コンサルテーションを行うことをすすめる。
Group 3:腺腫
この群の中には細胞異型および構造異型の点で幅のある病変が含まれるが、腺腫と判断されるもの。
Group 4:腫瘍と判定された病変のうち、癌が疑われる病変。
腫瘍性病変(腺腫または癌)と考えられるが腺腫か癌か鑑別できない病変。
Group 5:癌
癌の組織型を付記する。2種類以上の組織型が存在する場合、その組織型を優勢像から列記する事が望まれる。
(写真は夜の東京駅で捉えた500系です)