胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

Claudin 18 (CLDN18) vs. Mucin (MUC5AC, MUC6)

2024-07-02 | 胃癌全般
Claudin 18 (CLDN18) と胃粘液マーカーの対比
( por2>>tub2, Poorly cohesive carcinoma )

写真の右上に非腫瘍性の腺窩上皮(過形成あり)(MUC5AC+)と幽門腺(MUC6+)がみられます。
それ以外は癌で粘膜内がtub2、深部浸潤部はpor2です。CLDN18の方が”胃型”細胞を広く拾い上げていますね。CDX2は少々発現してましたが、MUC2は陰性。


- CLDN18
上皮細胞と内皮細胞のタイトジャンクションに存在する膜貫通タンパク質Claudinファミリーのひとつ。CLDN18には2種類のスプライスバリアントが存在(CLDN18.1およびCLDN18.2)。CLDN18.1はII型肺胞上皮細胞、CLDN18.2は胃上皮細胞(の全て)で発現します。胃癌や膵癌において、CLDN18.2の発現が認められます。CLDN18(43-14A)はCLDN18.1 と CLDN18.2 の両方を検出しますが、胃粘膜では CLDN18.2 が発現します。
- MUC5AC:胃腺窩上皮に染まります。
- MUC6:頸部粘液細胞、幽門腺、ブルンネル腺に染まります。



大日ヶ岳(岐阜県)の”胸突き八丁”にて(写真クリック)。ジジイには厳しい。


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