腸管気腫性嚢胞症(嚢腫様気腫症)の生検像です。pneumatosis cystoides intestinalisには膠原病や呼吸器疾患を有するsecondaryなものと、有さないprimaryなものがあり、発生機序としてはmechanical theoryとbacterial theoryが唱えられています。粘膜~粘膜下にガスが貯留した場合、生検すると平坦化したりします。病理専門医の過去問にもあるようです。
ヘリコバクター・ピロリ陰性胃癌の写真です。写真左の腺頸部あたりに印環細胞癌の増殖がみられます。右側は萎縮はなく細胞浸潤も生理的範囲内の胃底腺粘膜です。胃癌の背景粘膜には分化型癌でも未分化型癌でも90%以上の症例でH. pylori胃炎がみられますが、H.pylori陰性胃癌も希に遭遇します。今後相対的に増えるかもしれません。前の施設にいる時、私達も陰性癌のことをDig Dis Sciに少し書きました。胃癌をみたら背景粘膜にも注目したいところです。