木更津で整体、カイロで肩こり、腰痛、スポーツ障害の自然療法の専門家が施術するCCRKです

【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

NO 1089 身体との会話55

2011-01-04 | AMCT治療
おけましておめでとう御座います。今年も宜しくお願いいたします。



長く臨床を続けていると人間の身体の不思議さに驚かされる。身体のふしぎは痛みだけでは無いが、痛みを取るために日々努力をしている我々にとっては、痛みとは不思議な物である。どうして痛みが無くなるのか? 未だに謎が多すぎる。

その謎を解明しないと科学的では無いと言われることはわかるが、謎解きしないと科学で治せないということになると、何時になってもなおすことができない。現実に「腰痛」一つ取り上げても現在の現代医学の科学的検証に基づいて解決できるのが15%であり、85%は非特異性の腰痛ということで整形外科の分野では解明できないといわれている。

日進月歩の医学の進歩が目覚ましくとも85%は改善できないのである。この85%はあと何年で解明できるのか。その間は患者は原因がわからない腰痛は我慢するしかない。そのような患者は現代医学に見切りを付けて代替医療の世界に藁をもつかむ気持ちで飛び込んでくる。

この代替医療の不思議さも面白い。鍼灸、カイロ、整体・・どれをとってもなぜよくなるか全くといっていいほど分かっていない。色々な仮説は立てることはできても仮設以上の域からでない。臨床において大切なのは、目の前の患者の痛みが治るか、治らないかである。患者を目の前いにおいて仮説に対して議論しても意味がない。臨床とはそういうものである。

代替医療の仮説に、最近進んでいる脳科学の分野の理論を持ってくると、おもわず臨床でいい結果がでることがある。カイロ界においてもキャーリックの神経学は臨床でつかる神経学である。ベッドサイドの神経学とはまた違った使い方ができる。科学的検証も臨床効果と結びつくと治療家にとっても患者にとってもいいことである。

代替医療の科学的検証を待っていたのでは患者が困るので、臨床家としてはでたこと勝負みたいな感じは拭えないが、痛みで困っている患者を目の前にして、腕を組んで見ているわけにもいかないので、科学的検証に取り組んでいる研究者の意見に耳をかたむけながら、臨床家としての道を、今年も邁進する。


拳骨


NO 1088 身体との会話54

2010-12-22 | AMCT治療
先日の心身条件反射療法の研究会で今年最後のセミナーが終了した。AMもそうだが、毎回、セミナーに参加することによって普段気付かないことが気づく。気づくか、気付かないかは本人次第だが・・・

セミナーにでて、講師から何かを教えてもらう姿勢と講師の話、ベテランの先生あるいは同僚の先生からなんでもいいから盗んでやろう。この違いの姿勢は大きく左右する。何事も本人次第ということだ。

心身条件反射療法研究会でプレゼンの機会を得たので、潜在意識に絡んだ症例報告をさせて頂いた。少し紹介する。
NHKの番組で面白かった。脳科学の進歩で顕在意識と潜在意識のメカニズムが少しづつ解明してきている。

「人間が持つと言われる不思議な能力「第六感」。第六感は、勘、直感、霊感、インスピレーションなどとも呼ばれる。この中で心理学・脳科学の分野で特に注目されているのが「直感」だ。
ひよこの雛のオスメスを判定する「初生雛鑑別士」は、直感を使う職業として知られている。オスメスの判定をする際に、肛門の突起を目印にするものの、非常にわかりにくい例が多く、
しかもわずか0.5秒という短時間で判定する必要がある。こうした時、多くの鑑別士は自分が何を根拠に判定しているのか明確には答えられず、直感で判断しているとしかいいようがないというのだ。様々な研究の結果、実は鑑別士は、雛の大きさや皮膚の感触、など様々な情報を一瞬のうちに判断して、オスメスを見分けていることがわかってきた。
こうした膨大な情報を無意識に処理して判断を下すということは、実は私たち普通の人間でも日常的に行っている。ご飯を食べる時や歩くときなど常に周囲の膨大な情報を無意識のうちに処理して判断しているのだ。いわば意識的な決定は、水面に出た氷山の一角、無意識は水面下の巨大な氷塊にたとえることができる。
また私たちが好き嫌いを意識的に決定する際、決定前から「無意識の選択」と呼ばれるプロセスが働いていることも確認されている。2種類の写真のうち好きな方を選んでもらう実験を行ったところ、意識的な決定を行う前に、無意識のうちに視線が一方の写真に傾くことが確かめられた。
さらに「直感が当たる」という時の心理的プロセスもわかってきた。訓練によって直感があたりやすくなる場合、常にそのことを気にかけていると関連する情報を無意識にとらえて問題解決に結びつく場合などだ。さらにチームスポーツの場合は、試合後、結果にあわせて「直感の書き換え」を行う場合もあることが明らかになってきた。
人間の不思議な能力「第六感」=「直感」の不思議な世界に迫る。」NHKサイエンスZEROより

理屈は意識である。その意識はたった1%に過ぎないそうだ。99%は無意識、つまり「直感」らしい。理屈では説明できないことが、我々の日常でも多々ある。また、この直感力は特別な人だけが備わっているわけでもない。誰でも備わっている物である。唯単に気付かないだけである。

前回の可塑性の話でも同様に、直感力やフィードフォワード・メカニズムの働きには、過去の経験や知識などの情報量が多ければ多いほど働きが高度にに機能する。多くの情報は短期的、長期的に細胞の中で保存され想起されものもあれば想起しないものもある。

一度、覚えた自転車の乗り方は、誰も「乗り方理論」などと理屈でのる人はいない。小さい頃に覚えた「身体感覚」は、その後使わなくてもすぐに想起する。10年も乗らない自転車でも30分も練習すればすぐに乗れるようになる。これも可塑性や直感力というものである。普段は想起されない情報が、ある一定の条件下で連想ゲームのように次から次と情報が連鎖的に早期される。

アイソレーションTも、腕が使えなくても、イメージだけで反応しても不思議ではない。脳の可塑性がもたらす現象として反応すると推測できる。意識では見えないものも潜在意識ではみることが可能である。


2011年2月6日(日)第5回ANJ臨床研究開開催決定

詳細は後日

拳骨



NO 1087 身体との会話53

2010-12-07 | AMCT治療
前回にフィードフォワード・メカニズムの話を簡単にした。身体運動時には四肢の作動筋より先に脊柱のの深部筋が先に作動し、身体を安定させてから四肢の運動を司る筋肉が作動する順序である。アイソレーションテストはこのメカニズムが作動していることが推測できる。

フィードフォワードメカニズムは中枢型の働きが大きく作用し機能している考えられる。中枢型の情報集収は五感である。五感からの情報は中枢型で処理されて抹消の効果器へ出力される。これによって抹消の四肢の動きが成立する。

話は飛ぶが、脳の可塑性が注目されている。前回のセミナーでも、少し触れたが「バンジャビの新仮設」では「単一の外傷や累積された外傷が、靭帯の不全損傷を引き起こし、機械的固有受容器に記憶される」という件がある。これは、かそせいを言っているのだろうと解釈できる。

脳の可塑性はある程度解明できていて、慢性的な痛みは可塑性が関与しているともいわれておる。また、「幻視痛」というのがある。腕がなくても、ない腕が痛くなる。これも脳の可塑性の影響である。この可塑性は良いことも、悪いことも関係なく歪みを生じさせる。

反復された情報は脳に強固に可塑性(情報の歪み)を生じさせてしまう。これを逆手にとることもできる。逆手にとって情報の切り替えができる。この手法も面白い。脳の柔軟性を利用した手法である。情報の切り替えをするときに何かきっかけがあると切り替えがスムーズに行く。

記憶力のいい人は、記憶するときにただ単に単語暗記するのではなく、いくつかの条件と一緒に単号を結びつけて記憶する。そうすると単に単語を暗記するより、長期的に記憶している。みなさんも覚えがあるはずである。過去のイベントに重なる日時は覚えているはずである。強烈なイベントほど記憶に残っている物である。

この条件を振動刺激、すなわち周波数で情報を入力することは神経細胞に強烈な刺激情報として伝えることができる。慢性的な痛みでも好きなことや、興味を示すものに夢中になっているときは痛みは忘れている経験はあると思う。これは、傷み情報より脳が興味を示すもの、あるいは集中するものによって、傷み情報は一時遮断されるのである。

情報源が一つのときは、その一つの集中するが、そこへ先の情報より興味をそそる情報が入ってkるうと、先の情報より、興味をそそる情報に奪われてしまう減少である。そのため先の情報源は遮断されて痛み情報が一時的にストップして痛みを忘れてしまう。

この、興味を示す情報源(きっかけ)として振動刺激もその一つと考えることができるだろう。振動刺激(周波数)はキーワードになる。

拳骨




NO 1085 身体との会話51

2010-11-23 | AMCT治療
今年のAMI本部公認セミナーは、週末のセミナーで無事終了しました。今年最後のセミナーということで大勢の先生方に受講していただきありがとうございました。また、会場の関係で窮屈な思いをさせてすみませんでした。

始めて参加された先生は、全て吸収できるものではない。とりあえず自宅やオフィスで実践的に使って疑問を引き出していくことから始めるといい。その疑問を解決することから一つ一つ技術を自分のものにして上達していくことができる。

疑問が無いと向上しない。その疑問は理論的な疑問もあり、技術的な疑問も生じる。理論的な疑問は第2版やセミナーテキストで解決できることもあるが、技術的なことは理屈で解決することはできない。やはり実践的にフルに五感を働かせて身体を使って解決するしかない。

サイエンスであるが、アートでもある。セミナーのリサーチでも話をしたがサイエンスとアートのバランス、研究と臨床のバランスが取れていないとダメである。また、臨床での疑問をセミナーに持ち込んでベテランの先生やインストラクターの先生と疑問解消のキャッチボールをすることが必要である。

最初は大変だろうが1,2回のセミナーでは先は五里霧中である。霧が晴れるまでは根気よくやらなければ上達しない。セミナーに参加されている先生方も初級(~5回位)と中級~15回位)さらに15回以上のベテランの先生方では目付きが違う。当然であるがセミナーでどこに目線を置いているかで参加するセミナーでの吸収が違ってくる。

特に初級の方はあらかじめ予習をすることをすすめる。受講料払ってセミナー受けているのだから手取り足取り、親切丁寧に教えてもらう・・・これでは習得することは無理である。あらかじめ予習をしてそこでわからないことをセミナーで解消することで深い学びと技術の習得ができる。予習をせずに受けると一から十まで全て疑問でわからなくなり、時間の無駄である。

来年からセミナー回数が年6回になる。福岡1回、大阪2回、東京3回で行われる予定。関東以外の先生方には利便性が高まって参加しやすくなったと思う。AM臨床家として生業をしたければ一回、一回のセミナで何を学ぶかが大切なことであり、無駄のない受講にしてほしい。

。来年は今年以上に参加者に実りの多いセミナーになるように早速準備にかかります。受講生の皆さん。今年一年間ありがとうございました


拳骨


NO 1084 身体との会話50

2010-11-10 | AMCT治療
こんな症状を訴える患者さんがいる。ご婦人に多いと思う。みなさんも同じような症状の患者さんを治療したことがあるはずだ。

立位動作時に下腿三頭筋が張ってくる。あるいは痛くなる。階段を降りるときに足関節、膝関節が曲がりにくい。台所で料理を作っていると袋はぎが痛くなる。・・・症状は様々であるが、下腿三頭筋の症状である。

構造的に物申すなら、AS腸骨やPI腸骨などの腸骨などの変異が生じて重力下におけるバランスを取る際の補正作用で力学的な影響を受けて筋緊張の高まりによるものだということが言えなくもない。AS側に多い。PI側に多いなどと議論する方もいる。伝統的なカイロな考えだろう。間違いではないだろうが、原因を構造由来に限定するのも如何なものか。

このような症状に骨盤ブロックなどかませると即座に緊張が取れて筋肉の緊張が取れる。ほらみろ、骨盤が歪んでいるかからだ・・と言いたくなるが、ちょっと待て・・歩きだすとまた戻る。あるいは、翌日には再発する。ま~営業上はいいかもしれないが、改善されないのは治療家にとって頭を抱えることになる。

ここで前回の中枢型の影響がなにがしかあると考えてみよう。脳の疲弊は末梢型に影響すると言ったことを臨床医的に体験してみるといい。外界の情報を脳に伝える働きは皆さんごぞんだろう。触覚もそのひとつである。また、生命体は出る身体は電機が発生する。脳はもちろんのこと末梢神経の伝達はまさに電気信号による伝達機能である。

脳機能の行進あるいは低下は脳内の電気活動と考えることができる。実際に脳機能の活動を測定する機器は脳の活動電位を測定して色分けする。身体は体内での電気発生装置でもあり、外界からの電気を通す伝導体でもる。ということは電気のエラーが発生することも考えられる。電気の過剰か過少か、神経エネルギーの過剰か過少かということになる。


拳骨


NO 1083 身体との会話49

2010-10-27 | AMCT治療
脳梗塞の方が対側の四肢に麻痺が来ることは一般的にもわかている。対側の運動系の麻痺である。しかし、大脳半球の疲弊によっても麻痺はおきないが、対側の筋機能に影響を及ぼす。意外と知られていない。

対側以外にも体感の前後の筋機能に影響を及ぼす。胸椎の8番あたりから上下で前後の筋機能が交差して影響を及ぼす。また、重力下での抗重力筋の影響もある。身体の骨格系を支える筋肉は中枢型の影響を受けることは間違いない。

重力などの力学的な影響はもちろんであるが、立位動作での重心位置の安定性や身体の平衡感覚など影響は、常に抹消からの情報が中枢系に入力されてフィードファード・メカニズム、フィードバックで評価、調整され身体の安定性、重心移動はもちろんスポーツ時の敏捷性、柔軟性が維持されている。

上記のような神経学的なメカニズムで筋機能の生理学的な機能を果たしている。その機能異常で筋肉の柔軟性の欠乏などが起きる。その神経学的な働きを無視してストレッチングを行っても、どれほどの効果がるのか疑問である。ストレッチングもいくつかのバリエーションがって、神経生理学的な反応をうまく引きだしている方法もある。しかし、スポーツ界で一般的に普及しているスタティックなストレッチングは疑問である。

拳骨

NO 1082 身体との会話48

2010-10-19 | AMCT治療
カナディアン競技のパフォーマンスを向上させるぬは、艇の浮き沈みを最小限して推進力を高めたほうがいい。そこで、選手の身体的能力のひとつである柔軟性が必要なる。特に、股関節の柔軟性は必須である。

国体当日も治療ブースに行ったら、すぐに目についたのは選手が入念にストレッチングを行っていた。その選手はカナディアンの選手で、股関節を特にストレッチングを行っていた。スポーツ会場ではよく目にする光景である。特に違和感はない。

その選手は、かなり身体全体が柔軟性に欠如した、いかにも「硬い」体に見えた。すかさず「ストレッチングなどしなくてもすぐに柔らかくなるよ」と声をかけて早速治療に取り掛かった。スタートまでに30分くらいしかなく15分で治療を行う。

治療後は選手が思っていた以上に柔軟せいが増し驚いていた。特に股関節まわりが極端に柔軟になり、バドルを漕ぐ姿勢での重心位置が約10センチ下がっていた。ストロークが大きくなり、力強さがました。

200メートルの予選では敗退したが、タイム的にはよかったらしい。予選レース後の選手の感想は下半身の動きが軽くバドルを漕ぐ力がなんとなくリズムがよくテンポが良かった・・・も一人の選手は、200メートルカヤックで予選を通過して翌日の決勝レースに残った。今までにない身体感覚が良かったとの感想である。

このように身体能力のひとつである、関節の柔軟性はストレッチングでは効果がないとは言わないが、関節の柔軟性を司っているのは神経系であることに注目すれば、自ずと改善するターゲットが決まるはずである。外力的に筋肉を無理に伸ばすという発想はスポーツ界の常識になっている。

拳骨

NO 1081 身体との会話47

2010-10-13 | AMCT治療
カナディアンのバドルを漕ぐときの動きは身体の上下運動と体幹の捻りを加えた前屈運動のバランスが影響する。この動きが連動しないと身体運動のエネルギーがバドルから水の抵抗を捉える力が減少する。

このときの身体の上下運動の視点となるのは股関節である。この股関節の可動域が減少すると捻りを加えた前屈運動と股関節を中心とした上下運動が大きくなり、艇の沈下が大きくなり水抵抗は増大する。その結果推進力も減少する。

艇の推進力を減少させないためにも身体の無駄な動き、特に股関節を中心とした上下運動は少ないほど良い。さらに、股関節に動きが無いと捻りを加えた前屈運動もできなくなる。スポーツの競技特性をはあるにしても、股関節を中心とした身体の重心運動には変わりない。

ここでも、以前にも紹介した屈曲、進展回旋運動の複合運動になる。如何なる場面においても股関節の動きが重要になってくる。では、股関節の動きを制限している原因は? 幾つかあるが此処ではAMから見てみる。

まず、股関節の動きを構成している筋肉である。股関節内転勤とか外転勤とか、色々な関連筋があるがここではコアの部分から見ていく。股関節だけに目を奪われると本質的な所を見失い本来の目的が達成できない。

カイロの本質的な神経学的な所から見ていく。これはカイロの基本であり原則である。間違っても股関節の歪みを元通りに戻すなどと思わないほうがいい。まず、脳神経学の方からみると、卒中の患者さんの代表である症状は体側四肢の麻痺である。

卒中ではないが、脳の疲弊によって体側四肢の筋肉が影響を受ける。AM臨床研究会に参加された先生方は理解できるはずである。脳の疲弊は力学的な要因より心理的な要因が影響する。心理的な問題は、それぞれの治療法に譲るとする。

すべての身体内外の情報は中枢系に送られ、処理されて抹消に行く。脳に行くものもあれば、脊髄を経由してくるものもある。このときに機能するのがフィードファード・メカニズムとフィードバックである。これらの神経学的なメカニズムある程度理解して入れば神経機能を改善する効果がわかると思う。

これらの神経学的なメカニズムが筋肉の張力をコントロールして筋肉の緊張を保ち身体を重力下での立位姿勢や運動を司っている。このメカニズムが機能しなくなると運動系は全く能無しになる。骨盤の歪みとはこれらの神経機能が働かないから筋肉の張力の変化が顕著になり、左右のバランス、前後のバランスが崩れ姿勢の変化が出てくる。それを歪みを外力で矯正しては無理が生じる。

拳骨

NO 1080 身体との会話46

2010-10-09 | AMCT治療
カヤック競技の座位での運動動作は歩行運動と全く変わらない。この歩行はランイングと同じで上肢と下肢が連動している。当たり前である大方は意識してそのメカニズムを考えたことはないだろう。歩行は無意識(不随意運動)である固めである。

この無意識の不随意運動が滞ることがある。「供縮」である。供縮によって方向の反射メカニズムがくるていると上肢、下肢、左右の反射が機能せず上肢、下肢の回転運動が機能しなくなる。さらに、水上競技は摩擦抵抗が少ないのでアンバランスな反射運動にによる無駄な動きが大きく影響する。

艇の縦の動きピッチ、横の回転の動きのロールが大きくなり艇の推進力が低下する。選手の身体能力は別にしても、選手の神経機能異常はパフォーマンスに大きく低下させることがわかる。

カヌー競技のもうひとつは「カナディアン」がある。これは艇の上で選手が肩膝をついて艇の片側だけ漕いで推進させ、同時にパドルだけで進路を決定し速さを競う競技である。実に面白い競技である。見ている方が力が入る。

この競技も、艇の上の選手の身体バランスが影響する。この競技で興味を持った身体部位は股関節である。股関節の機能はあらゆる競技でも共通して大切な関節である。股関節の動きひとつでパフォーマンスを大きく変えることができる。

拳骨

NO 1079 身体との会話45

2010-10-05 | AMCT治療
千葉国体のカヌー競技の選手のケアに行ってきた。カヌー競技は2002年と2003年のワールドカップとジュニア世界選手権以来である。

そのときは選手のケアで忙しく、カヌーを勉強することが十分でなかった。今回はあらためてカヌー競技の特性を学んだ。たくさんの収穫があった。

水上競技ということで平衡感覚や反射機能が重要な役割をになっている。実に面白い。カイロの本来の目的が明確になっていればカイロはスポーツ競技のオアフォーマンスの向上につながることを再確認した。

スポーツ選手のパフォーマンスを向上させようとしたら、やはり神経系の機能を改善すべきである。例えば、水上競技であるカヌーでは、推進力を向上させるyためには水の抵抗が少なくなれば効果が出る。


競技艇の抵抗は規定によってかえることは不可能である。選手の体重が軽量であれば艇のの沈下は少なくなるから抵抗が少ない。しかし、選手のパワーは筋力に比例する。筋力が多く、身体スピードが早ければパドルのエネルギーは高まる。

筋力アップは体重の増加につながる。体重が増加すると艇の沈下がます。抵抗が大きくなる。この矛盾を克服することがスポーツのパフォーマンスを向上させる。試行錯誤の世界である。

時際にAM治療を行って、選手の実感して頂いた意見を取り入れてスポーツ競技のパフォーマンスの向上について述べる。

さて、今度は技術的な側面から見てみる。身体能力の一つであるバランスが重要なカギになる。カヤックとう言う競技がある。艇の中で長座をして両手でパドルをこぐのであるが、この時の下半身の使い方がある。

選手に聞くと、この時の下半身の使い方は全く練習をしていない。一見、座位であるから両足は使っていないようだがそうではない。歩行、ランニングと同じである。パドルを漕ぐ両手の動きは歩行時の腕の振りである。

当然、反射的に両足は歩行時の動きになる。このときに両足の歩行運動がリズムよく機能していないと両腕の振り、すなわちパドルを漕ぐことはできない。座ってやる競技でも下半身は反射的に動いている。まさに神経機能である。


拳骨

NO 1078 身体との会話44

2010-09-22 | AMCT治療
19,20日とAM公認セミナーだった。小生が学び始めたてから10年経った。振り返ると早いものである。今思えば10年前の小生のAMの技術はお笑い者である。

現在の技術までの進歩の過程では色々悩んだこともある。手技であるこだわりを捨てられず、AMで治療後にまた、ご丁寧に手を加えて手入れしたり、アイソレーションTをして文節の以上を見つけて、ナンバー2で左右を決定して、デバーシファイドで矯正したり・・笑ってしまう。

それが10年たつとなんとか手に馴染んでアクティベータ器もそれとなく馴染んで、自分の身体の一部になり無意識的に動く。ご飯を食べるときの箸みたいなものである。ご飯を食べているときにテレビなど夢中で見ていると勝手に箸が口に運ばれる。そんな経験があると思う。

患者を目の前にすると、自然と足を持ち上げ、アクティベータを握っている。不思議でもなんでもない。ごく自然に行う行為である。振り返ってみるとやっと自分のものになったのかな・・・という気がしてもおかしくない。

今回のセミナーは、はじめての受講生が多く参加して頂いた。はじめてのAMのセミナーでは何が何だかわからないことが多いと思うが、やはり一度や二度の参加でどうにかなるものではない。

自宅学習や同じ受講生で常に足長検査を練習すべきである。理論的なことはテキストと言う強い味方が消えることがなくいつでもみることができるが、実技的な体で覚えるものは、セミナーで教わった身体観感覚しかない。

体で覚えるものは、反復して練習することで覚えるものである。できれば三日以内に必ず練習をして欲しい。練習相手がいない場合はイメージだけでも十分効果がある。できれば両方やるといい。とにかく復讐をしてほしい。

足長検査は理屈ではないので、体で覚えるしかない。手順はテキストを読んで覚えるものであるから、これもる理屈抜きで覚えるしかない。また、技術には理屈はない。頭で覚えようとしても技術は覚えられない。

技術は感覚で覚えるものであり、身体反射である。身体反射は頭でリードすると反射機能が低下し、身体がこわばり感覚が鈍る。技術の大まかな計画は頭でするが、実際の動作の微調整は反射である。よって理屈ではない。

セミナーであれこれ質問をするが、質問は大切なことである。しかし、質問も内容に工夫が必要である。どんなテクニックでも人の不健康の改善を行う技術である。基本的な基礎医学は必須であり、基礎を押さえた上での各論的なテクニックである。

また、ある程度の予備知識があるかないかではセミナー時の吸収が大きく変わってくる。AMは日本語の本もあり患者さん教育のCDも販売されている。もちろんインターネットでも情報は吸収できる。そのようなものを利用して予備知識を予習して欲しい。

何れにしても、一朝一夕でマスターはできない。自分のものにしたければ本腰入れて取り組むことをお薦めする。3年後、5年後を見据えてトライすべし。損はない。


拳骨

No 1077 身体との会話43

2010-09-06 | AMCT治療
袖ヶ浦空手大会のときの審判の方で、肩の治療の症例で面白いのがあったので紹介する。症状は肩の痛みである。

空手の指導者でもあり、現在は弓道の顧問をしており自分でも弓道の練習を時折するとのことである。その他には筋トレでベンチプレスなどのトレーニングを行っている。

痛みは右肩の中心部の痛みである。痛みは運動時の痛みで腕立て伏せをしたり、ベンチプレスをしたり、弓道の弦を弾くときに右肩の中心から後面にかけて痛みがでる。

必ずしも同様の運動をすると痛いわけではないが、約半年くらい前から続いているという。さて、この動きで痛みはどこ?  大方は想像がつくはずである。そうです、腱板が第一候補になります。

そこでローテータカフを検査します。痛みはでません。可動域も正常です。でへ、アウターマッスルの検査をする。これも異常なし。さて、さて・・・この後はどんな検査をするか・・

いろいろあるだろうが、臨床研究会で紹介した3次元の動きをともなった動きを取り入れて再現させる。見事に痛みが再現した。

検査を検査をするときに、座位や復臥位、背臥位で行うと主動筋と拮抗筋の役割が変わることは研究会で説明した。できれば検査をどのような運動や動きで痛いのか、実際の動きで再現させることが必要である。

棘下筋、棘上筋と単独の検査では陽性反応がでないことがある。やはり複合的な動きを再現させることが必要である。更に、コンセントリックかエキセントリックでも変わる。筋肉を収縮させて緊張させるのか、伸張させて緊張させるのかで違いがでる。

例えば、ベンチプレスで肩の後面に痛みがでたとする。挙上するときに痛いのか、おろすときに痛いのか・・この違いである。

さて、問題の筋がみつかったらコンセントリックで痛いのか、エキセントリックで痛いのか鑑別しなければならない。どうやって? そこで使う検査は2点検査法である。これで問題筋の収縮形態の機能がわかり、治療は収縮法、伸張法かで治療を行えば成立する。

拳骨

No 1076 身体との会話42

2010-09-01 | AMCT治療
日曜日の袖ヶ浦市の空手大会のボランテァイに参加していただいた先生方にはお礼申し上げます。猛暑の中、想像はしていたがそれ以上の暑さでまいりました。とにかくお疲れ様でした。

今回のボランティアはチャリティケアということで治療を受けた方から寄付を頂いての治療となったわけだが、金額は別としてその寄付が福祉に役立つということで、無意識手にも社会貢献が潜在的に落とし込まれたので、脳は満足していると思う。

今回治療ではベテランの先生方もAMを基本として、振動刺激という根幹的な軸のぶれはなかったが初心の先生方は、おやっ! と思ったかもしれない。また、神経レベルの治療ということも臨床的にみて理解していただけたと思う。



治療を受けた選手などは、膝が痛い、肩がいたい・・といった症状に対して痛いところの患部をの治療を、痛いところを触ってくれる治療と思っている方が多いが、実際は治療を受けて、痛い部位を触らずして痛みがなくなるのか不思議がっていた。

治療者側からみれば当たり前のことだが、はじめて治療を受ける、特にAM的な治療は不思議な感じだろう。セミナーやテキストはほとんど基本的なことで、臨床沿った内容になっているかというとそうでもない。というのは、LODなど数値的に記載することは不可能だからである。

臨床は、その人一人ひとりが全て違うのが当然である。その違いを経験という測りで測って一人ひとりに合ったLODを決定することができるかで結果が変わってくる。症状に応じても臨機応変対応しなければならない。

慢性的な症状と急性外傷では少し変化を加えなければならない。急性外傷では痛い部位に神経関節機能障害があったからといって痛みを我慢させてまで矯正はできない。そんな時にどう対応するか、対応できるかで臨床効果が変わる。

小生の先日の治療は、みていた先生方でも理解している先生と、なんだかわからないことをしているように見えた先生がいたと思う。しかし、基本でる振動刺激には変わりはない。AMの刺激も末梢の受容器を刺激して中枢系からの反射を引き出す横系と脳への刺激が加わるので縦系の刺激を十分に効果がでている。

更に、もう少しスパイスを加えて脳への刺激を十分に加えた治療である。これも神経機能を考えれば抹消の受容器→中枢系→末梢の効果器へと神経生理学的にみていくと、この応用で検査はもちろん治療も可能になる。

拳骨

No 1075 身体との会話41

2010-08-25 | AMCT治療
無事AM臨床研究会も終わりました。猛暑の中遠方より参加していただいた先生方には頭が下がります。有難うございました。

今回のAM臨床研究会は、スポーツ障害の「投動作」にテーマを絞って講義をしました。復習的な話になりますが、参加された先生方はもう一度確認してみてください。参加されない方も、臨床上何かヒントになると思います。

投動作以外でも身体運動は、屈曲、伸展、捻転(対角螺旋)の運動線である。3次元である。例えば日常の動作でテーブルの上のコップを取る動作を思い起してみる。

このときの上腕および前腕の関節運動は肘関節伸展、屈曲の2次元運動ではない。必ず、前腕の回内、回外の捻転の動きが生じる。コップを取ったり、置いたりするときは必ず伸展、屈曲、捻転の3次元動作である。更に、肩関節の動きを入れると複雑な動きが関与する。

関節運動をみるときにはこの3次元運動を考慮するのとしないので大きく違ってくる。更に、関節運動の関与する筋肉の働きも主動筋、拮抗筋、共同筋、固定筋に分類できるがこの筋肉機能はあくまでも固定された単関節運動の際の機能である。

特定の主動筋でも3次元動作では、主動筋が拮抗筋、協同筋にも変化する。身体は運動である。この運動時の身体関節の変化する際には、どの時点で主動筋から拮抗筋に変わるか明確に線引きすることは不可能である。

動きの中で変化する筋肉機能を単純に解剖学的に肘屈曲筋に問題があるからそこを治療することはいい結果は得られない。動きの中でどこの筋肉に問題があるか評価すべきだろう。3次元動作の痛みの評価が問題を見つけ出すヒントである。身体動作時の障害は3次元動作の機能的に集約されている。

拳骨


8月29日(日)の袖ヶ浦市空手大会のボランティア募集は締め切りました。参加希望された先生がたにはお礼申し上げます。

治療スタッフは一杯ですので、見学やアシスタントで参加される方がいましたら遠慮なくお越しください。ただし、美味しいお弁当はでません。







No 1074 身体との会話40

2010-08-09 | AMCT治療
神経学は基礎教育のなかで、解剖から生理学まで学んだはずである。更に臨床的に「ベッドサイドの・・」「神経機能生理学」など、生理学者や病理学者など得意分野の先生が臨床に応用しようとして工夫されている。

更に、臨床で使える神経学というのがいい。本格的に学ぶのは大変だが、そこは臨床上の工夫、応用を利かせれば何とか使える。カイロ神経学は大脳の影響をみていくものである。


しかし、小生の薄知識では到底、臨床には結びつかない。せっかく学んでも臨床的には生かされていない。その中で「カイロ神経学」がある。これは面白い。知識としても十分な価値がある。

更に、臨床で使える神経学というのがいい。本格的に学ぶのは大変だが、そこは臨床上の工夫、応用を利かせれば何とか使える。カイロ神経学は大脳の機能低下をみていき、症状と結びつけて末梢から刺激を入れて治療を行う。

これを応用して遠心性の神経機能低下をみていく。臨床上、再発性が高い症状は、中枢系の可塑性が考えられる。特に大脳の機能低下は末梢系の遠心性の神経への影響は大きいい。意外と知られていない。これを改善することによって症状の再発が少なくなり、なんといっても即効性がある。

この、大脳の検査と治療法は前回までなかったが、臨床を積み重ねてきてかなりの効果がでてきているので今回から紹介する。新しい、検査方法と治療法である。

拳骨


空手大会AMボランティア募集

急募集:8月29日(日)
袖ヶ浦市空手大会 AMボランティア参加者募集
もちろん見学OK 
問合せ:CCRKホームページから問合せメールでお願いします




座席が残り少なくなってきました。お早めに申し込みください。

★ 第4回 AM臨床研究会開催のお知らせ ★

日時 8月22日

開場 日赤 小会議室

募集人数 先着15名

参加資格 AM国際、国内認定者のみ(ベイシック、アドバンスどちらでも可能)

テーマ

「AMを応用したスポーツ障害に対するアプローチ」

(神経筋反射を応用したAMの効果的な使い方) 

機械論的治療から有機論的な治療へ

申し込みの受付が始まりました。少人数制です、申し込みは、お早めにお願いします。

こちらから申し込みができあmす。IDとパスが必要です。

http://www.activator.gr.jp/#Anchor-4712